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更新日:2022.11.22 / 掲載日:2022.11.22
フィアット 北米向け新型500e発表 ブルガリのワンオフカーも公開
フィアットは現地時間の11月17日、米・ロサンゼルスで開催中のロサンゼルスモーターショー2022にて、電気自動車(EV)の新型「500e」を北米向けに展開する計画を発表した。同モデルは2024年初頭より米国市場に投入される予定。
2023年のLAモーターショーでの正式発表を予定
会見ではフィアットCEO兼ステランティス グローバルCMOのオリビエ・フランソワ氏が登壇、北米市場でEVを展開する意志を説いた。
「1899年以来、フィアットは大衆に車を届けるだけではなく、社会的使命を追求し、次代を見据えながらモビリティ開発の一翼を担ってきました。今日、私たちはかつてないほどグローバルな革命に直面しており、これは多くのユーザーがクルマに従来以上の価値を求めていることを意味しています。私たちはその変化するニーズに応え、持続可能なモビリティへの変化を求めるアメリカの人々の欲求を満たすプロジェクトに挑みます。フィアットは、この革命において重要な役割を担うアメリカに500eを導入し、米国のドライブウェイにEVを展開してまいります」。
なお、北米向け新型500eの正式発表は2023年のロサンゼルスモーターショーにて行う予定であることも明らかにしている。
イタリアの3大ブランドが500eをデザイン
今回の発表に合わせて、イタリアが誇るファッションブランドであるアルマーニとブルガリ、そして老舗家具ブランドのカルテルが手掛けた3台のワンオフモデルも公開された。
これらのモデルはメイド・イン・イタリーのクラフトマンシップや創造性、洗練性を反映するとともに、持続可能なデザイン、ファッション、ラグジュアリーというコンセプトを表現しているという。
500ジョルジオ・アルマーニ オリジナルカラーで高い洗練性を表現
イタリアの高級アパレルブランドであるアルマーニは、ソフトトップの500eをベースに「500ジョルジオ・アルマーニ」をデザイン。時代を超越したテーラリング(仕立て)とサステナビリティがコンセプトに据えられている。
ボディは三次元的な服飾生地を表現するためにレーザー技術を使い、表面にマイクロシェブロン模様の仕上げを施した。これにより、アルマーニを象徴する色の一つである“アルマーニ・グレイ・グリーン”をより鮮やかに引き立たせている。
また、ソフトトップとホイールにはアルマーニの“GA”ロゴをあしらった。そしてウィンドウはアンバーカラーで仕上げている。
インテリアでは、シート素材にイタリアの高級家具メーカーであるポルトローナ・フラウのフルグレイン・ナチュラルレザーを採用。装飾は職人の手作業による最高級の革製品にヒントを得たデザインを用い、グレージュカラーで仕立てている。
ダッシュボードにはオープンポア・ウッドを使用し、アルミニウムのインレイを施した彫刻的なデザインで素材のナチュラルさを表現した。
500e カルテル 内外装のコントラストが印象的
プラスチックを用いた革新的なデザインで知られるカルテルがデザインした「500e カルテル」は、サステナブルな素材を各所に取り入れて独自の世界観を表現した。
エクステリアはメタル、ガラス、ラバー、プラスチック、ファブリックといった異なる素材を用い、イヴ・クライン・ブルーに由来するカルテルブルー単色で印象的に仕上げた。その塗料には環境にやさしいクロム塗料を用いている。
また、フロントグリル、ホイール、ミラーキャップには、再生素材のポリカーボネートを使用。カルテルの人気製品である「カブキランプ」をモチーフとしたレースのようなデザインを施した。また、フロントグリルのポリカーボネートにサンドブラスト加工を施したことで“500 Kartell”のロゴを浮き上がらせたように見せている点も特徴的だ。
インテリアはクリアで明るいカラーリングを採用し、エクステリアとのコントラストを表現。素材にはテキスタイル・プラスチックやリサイクルポリエステル製ファブリックなどといったリサイクル材を使用している。
B.500e マイ・トロッポ ブルガリによる美へのオマージュを表現
高級ジュエリーブランドのブルガリが手掛けた「B.500e MAI TROPPO(マイ・トロッポ)」は、クラフトマンシップと美へのオマージュを表現したワンオフモデル。車名の“MAI TROPPO”は「過ぎたるは及ばざるが如し」という意味を持つ。
ボディカラーは、ローマから望む夕陽の色彩変化にヒントを得たというサフランカラーを採用。ジュエリーの製造過程で発生するスクラップから回収したゴールドパウダーを配合し、きらびやかな個性を際立たせた。
また、サイドシルやフロントモールはゴールドのペイントに艶出し加工を施し、ホイールにもブラックラッカーにゴールドをあしらった。ホイールはブルガリの歴史的シンボルである星をかたどった専用デザインを採用している。
内装は、ブルガリのヘリテージ・シルクスカーフを張り込んだというダッシュボードが目を引く。シートは「ディーヴァ・ドリーム」と呼ばれるジュエリーデザインのパターンを取り入れた刺繍を施し、ゴールドの縁取りとスカーフのインサートでアクセントを加えた。
ステアリングホイール中央には、取り外し可能なアメジスト、トパーズ、シトリンのブローチをはめ込んでいる。
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