車種別・最新情報
更新日:2022.10.21 / 掲載日:2022.10.13

新型トヨタシエンタの安全装備が大幅強化!エンジン性能やボディ構造は?

全長4.3m弱のコンパクトボディに3列シートを効率的に配置することで多人数乗車にも対応可能。これだけでも十分魅力的だが、新型シエンタは最新メカニズムと最新装備で全方位的に大進化! まさに1台でなんでもこなせる万能モデルに生まれ変わった。その魅力、余すことなくご確認あれ。

●文:川島 茂夫 ●写真:奥隅 圭之

TOYOTA 新型シエンタ

メカニズム&装備

従来型の弱点はほぼ解消
クラストップ級に大進化
 従来型はガソリン車もハイブリッド車も1.5ℓエンジンをベースにしていたが、このエンジンは世代的にも古い4気筒がベース。一方、新型はヤリスから展開を始めたダイナミックフォースエンジンの3気筒を採用。大量クールドEGRや強タンブル流により高い熱効率を達成しており、動力性能と燃費の良さでこのクラスをリードするエンジンでもある。
 ハイブリッド車の性能を大きく左右するハイブリッドシステムは、動力分割機構でパラレル式とシリーズ式を融合させたスプリット式を採用。これもヤリスやアクアに採用されている最新仕様になるが、駆動用バッテリーはアクアで採用された積層型(バイポーラ型)ではなく、標準的なセル型を用いる。積層型を採用しなかった理由は、ひとつは積層型のほうがバッテリーパック高が高く、低床化で不利になること。もうひとつはシエンタのコンセプトが積層型が有利な大出力の充放電域をあまり必要としないためだ。
 プラットフォームはTNGAの流れを汲んだGA-Bに一新。サス形式はFF/4WD車共に前ストラット/後トーションビームとなる。なおGA-Bプラットフォーム車で4WDのリヤサスにトーションビームを用いるのはシエンタのみ。4WDはハイブリッド車のみの設定となり、後輪駆動用に最高出力2.2kWの誘導モーターを用いた生活四駆型E-Fourを採用している。
 走行ハードウェア全般は、醒めた目で見れば走りの磨き込みと性能向上でしかないが、安全&運転支援機能の変化は「革新」といっていいレベルだ。従来型のセーフティセンスの主な機能はプリクラッシュセーフティであり、ACCの設定はなく、車線維持支援も逸脱警報止まり。先進安全黎明期の印象が否めない。
 新型は全車速ACCに走行ライン制御型LKA、死角の接近車両を検知するBSMも用意。また、システムのカメラを用いて録画する内蔵ドラレコをX以外に標準装着、前後方型も全車にOP設定される。ACCには車間距離検知のエンブレ自動制御機能なども備え、機能面ではクラストップレベルとなっている。
 車載ITやオーディオ関連は最近登場したトヨタ車に準拠した設定。オーディオレス仕様はベーシック仕様のXのみで、G/Zは8インチディスプレイを採用したディスプレイオーディオを標準装備。10.5インチモニター仕様のメーカーOP選択も可能だ。

GA-Bプラットフォーム

プラットフォームはTNGA世代のGA-Bを採用。ヤリス/アクア用をベースにホイールベースを拡大することで走りの基本性能を高めながらロングキャビン構造にも対応している。

高剛性ボディ

環状骨格構造を採用することでボディの捻じれ減少を大幅に抑制。さらに主要骨格部に用いる構造用接着剤の一部を高減衰タイプにすることで、操縦安定性と乗り心地を大きく高めている。

サスペンション

ハイブリッドシステム(シリーズパラレルハイブリッド)

1.5ℓダイナミックフォースエンジン

ロングストローク化やバルブ侠角の拡大などの高速燃焼技術を採用することで、最大40%を超える熱効率を実現するトヨタの新世代エンジン。シエンタにはガソリン車もハイブリッド車にも1.5ℓの3気筒エンジンが採用されている。

トヨタセーフティセンス

先行車追従機能付きACCやLTAなどの運転支援機能を備える上級仕様にアップデート。プリクラッシュセーフティも歩行者【昼夜】/自転車【昼夜】/自動二輪車【昼」に対応するなど基本機能も大幅に拡充されている。

パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)

ディスプレイオーディオ/ディスプレイオーディオプラス

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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