車種別・最新情報
更新日:2022.07.01 / 掲載日:2022.07.01
VW 初のEVセダン「ID.エアロ」発表 航続600km超
フォルクスワーゲンは現地時間の6月27日、同社初のフルEVセダン「ID. AERO(エアロ)」を中国にてワールドプレミアした。プレミアムミッドサイズセダンに位置付けられる同モデルは、2023年後半に中国市場で販売予定。
中国市場向けでは4番目のフルEVモデル 今後はグローバルモデルとして欧米へ展開予定
フォルクスワーゲンが展開するフルEVシリーズ「ID.ファミリー」に新たに加わったID.エアロは、中国市場においてはID.3、ID.4、ID.6に続く4番目の市販モデルに。同社では「Way to Zero」のロードマップに基づきEV攻勢を進めているが、ID.エアロの投入で中国市場におけるサステナブルカーのリーディングサプライヤー実現に向け、その動きを加速させる。
同社の乗用車部門最高責任者であるラルフ・ブランドステッター氏は、今回のワールドプレミアの中で以下のように語る。
「ID.エアロはエモーショナルでありながら極めてエアロダイナミックなデザイン、600kmを超える航続距離、広大なスペース、プレミアムなインテリアを備えたモデルです。アクセラレート戦略のもと、私たちはモデル群の電動化を強力に推進しています。このモデルは、ID.4 に続き、欧州、中国、米国向けのグローバルカーとなる予定です」。
77kWhのリチウムイオンバッテリー搭載 最大航続距離は620km
ID.エアロは全長約5mで、エアロダイナミクスの原理に基づき設計されたという。ルーフはクーペスタイルで、リアへ向かって優雅に傾斜しており、空気抵抗係数0.23の達成に寄与する。また、フォルクスワーゲンのモジュール式電気駆動マトリックス(MEB)を採用したことで、ショートオーバーハング、ロングホイールベースのスタイルを形作り、広い車内空間を実現した。
バッテリーは容量77kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載、効率的な駆動システムと優れた空力特性の相互作用により、最大航続距離は620kmに達するとしている。
先進的かつエレガントなデザイン
ID.ファミリーのデザインコンセプトをミッドサイズセダンに初めて採用したモデルとなるID.エアロは、スタイリッシュな印象のスタイルとなった。スポーティな22インチのツートンカラーのホイールは、タービンをイメージしたデザインを採用し、ホイールハウジングにぴったりと収められた。ドアハンドルは照明付きのタッチサーフェスに置き換えられ、サイドの空気抵抗低減にも寄与。車体の上部では、大胆なトルネードラインと下向きに傾斜したルーフラインを配し、力強いショルダーセクションと相まって、外観をよりフラットに見せてダイナミックな印象を与えている。
ボディカラーはポーラーライトブルーメタリックを採用。適切な光の条件下で金色のきらめきを生み出す特殊な色彩顔料を用い、エレガントな風合いを強めている。ルーフは光沢のあるブラック塗装を施し、車体とのコントラストを演出している。
フロントフェイスは、ID.ファミリーの特徴となっているID.ハニカムを採用。フロントを2分割する水平なバンパーが、車両デザインの決定的なスタイル要素となっている。また、中央のVWエンブレムからLEDマトリクスヘッドライトの上を一直線に走るライトストリップは、サイドのタッチサーフェスと断続的に連なっているようなデザインで、リアフェイスまで続いているようなデザインとなっているのも特徴的だ。
そしてリアフェイスでは、ダークライトストリップとハニカム構造のLEDテールライトクラスターを備え、エクスクルーシブな印象を与えている。
車両の多様性示すMEBアーキテクチャ
フォルクスワーゲンでは、ID.エアロがBEV専用車台であるMEBアーキテクチャの汎用性を示す車両であることも強調。同モデルの登場により、MEBがコンパクトSUVやミニバス、そしてセダンまで、あらゆるボディタイプに柔軟に利用できることが示された。また、MEBは電気モビリティの可能性をフルに活用し、長距離走行、最大限のデジタル接続、無線によるアップデート機能などを実現するとしている。
【あわせて読みたい】