新型車情報
更新日:2021.12.23 / 掲載日:2021.12.15

【新型エクストレイル】日産が今後の戦略や新型コンセプトカーなどを一挙展示【日産】

文と写真●大音安弘

 日産自動車は、2021年11月末に電動化の加速を強調する長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」を発表した。2010年に世界初の量産EVである初代リーフの発売以来、電動化について積極的に取り組み、その技術を活かし、電気モーターのみで走行するシリーズハイブリッドの「e-POWER」を搭載したノートを2016年より販売し、更なる日産の電動車の普及にも努めてきた。新戦略では、電動化へのシフトを強めるべく、今後、5年間で2兆円の投資を実施。さらに2030年度までに日産及びインフィニティの両ブランドで、15車種のEVを含む23車種の電動車の導入を予定。その結果、日産全体でのグルーバルの電動車比率を50%以上に高めることを目指す。ただ主要マーケットでは、より早い電動化シフトを図るべく、2026年度までにEVとe-POWER搭載車を合わせて20車種を導入することで、欧州で75%以上、日本で55%以上、中国では40%以上を目標に。世界最大の自動車市場である米国では、2030年度までにEVのみで40%以上とより高い目標を設定している。

 最大の課題である駆動用リチウムイオン電池については、次なる一手として、2028年度までに自社開発の全固体電池を搭載したEVの市場導入を目指す。2024年度までに日産の横浜工場内にパイロット生産ラインを導入するというから、今後、開発が急ピッチで進むことを伺わせる。全固体電池の狙いは、電池の小型軽量化と高性能化の両立だ。軽自動車から大型車まで揃える日産にとって期待の新電池なのである。充電時間も3分の1に短縮できるというから、ユーザーもメリットをしっかりと感じられるだろう。価格についても、2028年度までに75ドル/1kWhとし、その後も価格低下を図り、最終的にはガソリン車と同等のコストレベルとするため、65ドルまでの低減を目標に設定しているという。また電池の供給体制についても、パートナー企業と協力し、2026年度までにグローバルの電池生産能力を52GWhに。その4年後の2030年度には、2.5倍の130GWhまで拡大するというのは、電動車の拡大の速度を改めて実感させるところだ。

長期ビジョンの発表合わせて新コンセプトカーも公開

 新たな長期ビジョンの発表の伴い、新コンセプトカーや歴代EVモデルなどの展示も行われた。目玉となるのは、世界初公開されたコンセプトカー「Nissan Chill-Out」だ。クーペライクなフォルムを纏った新時代のクロスオーバーEVだ。アライアンスで導入を進めている新世代プラットフォーム「CMF」のEV向けプラットフォーム「CMF-EV」を採用し、日産の4WD技術と電動技術の融合が生んだ新たな4WDシステム「e-4ORCE」を搭載する。かなりデザインは未来的だが、世界的にもSUVがブームで、その中でスペシャルティな存在としてクーペSUVも続々と登場しているから、今後、日産からクーペSUVが登場することを予感させるワクワクする1台だ。

バーチャル空間で発表されたコンセプトカー。左から「Nissan Surf-Out 」、「Nissan Max-Out」、「Nissan Hang-Out 」

 この他にも、バーチャルではあるが、3台の新EVコンセプトをお披露目。これは全固体電池が可能とする様々なジャンルのクルマたちだ。エネルギー密度の高い全固体電池ならば、搭載スペースも縮小できるので、キャビンや形状などの制約も減る。さらにEV化の低重心化は走りの強みとなる。EVの強みを各ジャンルに取り入れたスポーツカーの「Nissan Max-Out」、ピックアップトラックの「Nissan Surf-Out」、SUV「Nissan Hang-Out」を提案した。リチウムイオン電池を基本とする現在のEVでは、そのスペース確保のために、ボディサイズと航続距離は比例関係にある。その常識を覆ることが全固体電池ならば可能という方向を示した点では、EVもエンジン車同様の使い勝手や様々なジャンル、そして最適なサイズのものが選べる未来を期待させるモデルといえるだろう。

月面探査機と新電動4WD「e-4ORCE」技術のユニークな関係

JAXAと共同開発を行っている月面探査車の試作機

 技術的なアプローチのひとつとして興味深い展示もあった。それが国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同開発を行っている月面ローバ(探査車)の試作機だ。2020年1月から共同研究を行っているもので、日産の電気自動車のモーター制御技術と新電動4WD「e-4ORCE」技術を応用し、月面探査車の安定した走りを目指すものだ。月面は、砂地のような台地に覆われ、起伏も多い過酷な環境にある。さらに走行に使えるエネルギーも限られ、もし砂地でスタックしても自力での解決しなければならない。もし動くことが出来なければ、そこで探査は終了となってしまう。想定される最悪の事態を防ぐために、日産が培った技術を活かし、過酷な環境での調査を遂行できる探査車の実現が目的なのだ。展示スペースでは、月面を模した砂場が用意され、試作車はスムーズに移動する姿も目にすることが出来た。4つのタイヤは、発進時から砂に動きを制限されることなく、スルスルと滑るように移動していく。あまりに普通に動くので、その凄さが分からないほど。分かり易くいえば、人が砂地を歩くと砂に足が取られる。それと同様にタイヤもわずかに空転が発生しているのだが、それを絶妙に制御することで、走行を可能としているのだ。近い将来、月面を日産とJAXAのコラボ探査車が走ることを想像するとワクワクする。近年、宇宙に出向くことは現実となりつつあるが、他の惑星に出向くとなれば、まだまだこれから。そのため、このような技術開発は非常に大切なのだ。

日本未導入の新型エクストレイルも。2021年12月27日まで特別展を開催中

 現在、日産が実現を目指す電動車の未来を紹介するイベント「Nissan FUTURES」が2021年12月27日まで、オンラインのバーチャル会場と神奈川県横浜市の日産グローバル本社ギャラリーで開催されている。会場内には、日産のEV開発の歴史を振り返る歴代EVの展示も実施。原点となる1947年に作られた「たま電気自動車」や2000年に発売したシティコミューター「ハイパーミニ」なども展示されている。また今回の展示とは関係ないが、グローバルモデルの展示エリアには、なんと中国で発売された新エクストレイルの姿も……。日本でも次期型の登場が期待される今、一足早く新型エクストレイルを確認できる機会にもなっている。但し、日本仕様のエクストレイルの情報について、現時点では一切明かされていない点だけはお忘れなく……。

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大音安弘(おおと やすひろ)

ライタープロフィール

大音安弘(おおと やすひろ)

1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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