車の燃費、ちゃんと把握できてる？実燃費の計算方法を分かりやすく紹介

カタログ燃費は、実際の燃費とは異なるケースが多いことがあります。場合によっては、カタログ燃費以上の距離を走行できることもありますが、カタログに記載されている燃費はサーキットのような実際の公道などではない場所で測定されているため、実際の燃費と乖離が出やすい傾向になっています。

生活の中で運転した場合、信号で止まるケースが多いエリアに住んでいたり、坂道が多いエリアに住んでいる場合では、カタログ燃費より低い数値になる傾向にあります。
逆に、高速道路を主に利用している場合では、カタログ燃費に近い数値が出る傾向にあります。このように同じ車種であっても環境の違いによって、燃費に差が生じます。

国土交通省が行った「自動車燃料消費量調査」では、カタログ燃費がガソリン1リットルあたり30～40km走行する車でも、実際の交通状況の中で運転をした場合は、平均走行距離が約15.9kmになると報告されています。

実燃費を簡単に算出できる方法に「満タン法」と呼ばれるものがあります。
この満タン法は、最初に満タン給油をすると同時にトリップメーターをリセットし、ある程度走行した後に、再度満タン給油を行います。
そうすることで、2度めの満タン給油の際に、走った距離とそれに利用した燃料の量を知ることができます。

あとは、「トリップメーターの走行距離（km）÷給油量（L）」で計算することで、実燃費を求めることができます。
実燃費を知っておくと、毎月の支出のうち、ガソリン代がどの程度の割合を占めるのかを大まかに確認できるので、節約するにも便利です。
また、実際の燃料費を意識することで、アイドリングを控える、アクセルを踏み込む際に急加速にならないように意識する、可能な限り燃費を節約するための運転スキルを身につけるといった意識の変化にも繋がります。

さらに、実燃費を知っておくと、走行距離から逆算してどのタイミングでガソリンを給油すれば良いのかも予想することができます。
特に、給油ランプが着いた際になどでは、走行可能な距離を予想できるだけでも、落ち着いて対処できるのではないでしょうか。

満タン法以外にも、実燃費を計算する方法はあります。
ただし、いずれの方法でも満タン法ほど正しい数値にはならないので、参考程度に確認するようにしましょう。

給油ランプが点いたタイミングで一度給油し、次にランプが点いたタイミングまでで実燃費を計算することも可能です。
例えば、給油ランプが点いた際に40L給油し、次にランプが点灯するまでの間に800km走っていた場合、「800km÷40L=20km/L」であると判断する方法です。

満タン法より大まかな実燃費の確認になりますが、ガソリンを給油した際の伝票を確認し、1ヶ月単位で計算する方法があります。車を走らせた距離はトリップメーターを使い、1ヶ月間でどの程度走ったのかをチェックし、走行距離を給油量で割って算出します。
しかし、実際には給油したガソリン全てを1ヶ月で使い切ることは難しく、ガソリン残量も正確には把握できないため、参考値程度の認識でいましょう。

スマートフォンのアプリには、数字を入力するだけで実燃費を自動計算してくれるアプリが多数配信されています。
なかにはグラフで燃費を表示するものもあり、燃費の推移が分かりやすく確認できます。
また、エコドライブの成果を視覚的に確認できるため、楽しみながら運転することができるといったメリットがあります。

自分が乗っている自動車の実燃費を把握することによって様々なメリットがあります。
例えば、実燃費を確認しながら、燃費に良い運転を意識すれば、家計にも大きなメリットがあるといえるでしょう。

また、実燃費の確認方法としては、満タン法やアプリなどを使った方法がありますが、まずは自分が実践しやすい方法で確認してみると良いでしょう。