マイカーローン
更新日:2020.01.08 / 掲載日:2019.10.18

車のローンの所有権・所有者の変更方法

車のローンの所有権・所有者の変更方法

グーネット編集チーム

車は、とても高額な買い物になるため、ローンで購入する方も多いでしょう。
しかし、ローンを支払っている間に、ローンの名義人が亡くなってしまうことや、様々な理由でローンの所有権や所有者を変更せざるを得ないこともあります。

そのような場合に、ローンの所有権・所有者を変更することができるのかというと、変更を認めていないローン会社が多いようです。そのため、残りのローンを一括返済して、車の所有権や所有者を変更することになります。

車の所有権や所有者を変更しておかないと、自由に売却や譲渡することができなくなってしまうので、所有権や所有者の変更は必ず行っておきたいことです。

ここでは、ローン返済後の車の所有権や所有者の変更方法についてご紹介します。

ローンを組んでいると車の所有者はディーラーになる?

ローンを組んで車を購入する場合、ローンの途中で支払いが滞るリスクに備えるため、車の完全な所有権は購入者にはなりません。このことを「所有権留保」といいますが、具体的には、車検証上の所有者はディーラーで、使用者が購入者というように記載をされることになります。
したがって、ローンの途中でその車を勝手に売却することはできません。あくまで所有権を持っているのがディーラーだからです。

その一方で、比較的安い中古車をローンで購入する場合、所有権留保とならずに、購入者が完全な所有権を持てる場合があります。それは、購入者の支払い能力(勤務先や収入など)からみて、未払いになるというリスクが小さいと判断される場合です。
そもそも所有権留保は、ローン未払いのまま車両を売却されることなどのリスク回避を目的としており、そのリスクが小さい場合には適用されないこともあるのです。これも支払い能力がどう判断されるかに左右されます。

また、銀行の自動車ローンでローンを組んだ場合などで、自動車の所有権を担保としない場合には、購入者に完全な所有権があることがあります。金融機関やローンの商品内容によっても異なるので、事前によく確認するようにしましょう。

ローンの所有権・所有者の変更をする理由

所有権留保を解除する理由1つ目は、ローン完済となったことです。もしローンを払い終えているのに、そのままディーラー名義となっていると、その車を売却するときに面倒な手続きが発生します。
こうしたローン完済時の所有権留保の解除手続きは、忘れずに行っておくことが重要です。

理由2つ目は、使用者の死亡などが考えられます。車の使用者が死亡した時点で、その車は家族などの相続人全員の共有財産になります。車の名義を相続人名義に変更しないと、車を財産として売却することができません。
尚、車が大きく破損している場合など、相続手続きと並行して永久抹消登録を行うようなケースでは、車の名義人を相続人名義に変更しなくても、手続き自体は可能となっています。

理由3つ目は、廃車をするためです。例えば、豪雨で運悪く車が水没してしまった場合など、廃車にしなければならない事情が発生したとします。
この場合、ディーラーに事情を説明し、車は永久抹消登録することや、ローンは完済まで残額を支払い続けることなどを条件に、所有権留保を解除してもらえることもあります。

これまで説明してきたように、ローン完済時など所有権留保を解除してもらえる条件が揃った場合や、解除せざるを得ない事由が発生した場合は、すぐにディーラーなどに連絡をするようにしましょう。

車の所有者変更手続きの場所と方法

車の所有者変更手続きの場所と方法

グーネット編集チーム

車の名義変更の手続きは、管轄の陸運局や陸運支局で行うことができます。
変更手続きに必要となる書類を揃えて提出するだけですので、それほど難しい手続きではありません。
不明な点がある場合は、陸運局や陸運支局と相談をし、進めるようにしましょう。

車の所有者変更に必要な書類とは

車の名義変更に必要となる書類には、以下のようなものがあります。

1.譲渡証明書
2.新・旧所有者の印鑑証明書
3.車検証、新所有者の車庫証明書
4.手数料納付書
5.自動車税・自動車取得税申告書
6.申請書

これらに加えて、新使用者が手続きを行う場合は、旧所有者の委任状が必要となり、旧所有者が行う場合には、新使用者の委任状が必要となります。

車の販売店や代行業者など、第三者に手続きを依頼する場合には、新・旧両方の委任状が必要になりますが、手数料納付書、自動車税・自動車取得税申告書、申請書は不要となります。

尚、婚姻などで氏名が異なる場合は、戸籍謄本が必要となります。また、所有者が亡くなった場合は、亡くなった方の戸籍謄本(除籍謄本)と遺産分割協議書が必要になります。

車の所有者変更にかかる費用について

車の所有者変更は、陸運局に必要な書類を提出して行いますが、実際にかかる費用は登録手数料500円と申請書代金が100円の600円のみです。よって、必要な書類を揃えて、自分で平日の日中に陸運局に行く時間があるのであれば、非常に安価に名義変更は可能です。

一方で、ディーラー等に依頼する場合は、お店によって費用は大きく変わってきます。多くのディーラーでは手数料等で1万円ほどかかってきますが、購入店だと無料の場合もありますので、まずは料金を確認するようにしましょう。

確かに自分で行えば実費として数百円でできるのも事実ですが、慣れない書類作成などは案外時間がかかるものです。陸運局までの交通費や書類を作成する手間を考えると、多少の金額であればプロに任せてしまうことも選択肢の1つとなります。

まとめ

今回は、車のローンの所有権・所有者の変更方法について、変更をする理由や車の所有者変更手続きの場所と方法、必要書類や費用について詳しく説明してきました。

新車の購入時などは、ローンを組んで車を購入するのも一般的ですが、所有者がディーラー名になっていることを覚えておかないと、後々面倒な手続きが発生することも考えられます。
また、ローンを完済した際には、速やかに所有権留保を解除する手続きを取り、名実ともに自分の所有物にしておきましょう。

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ