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更新日:2020.06.29 / 掲載日:2020.06.29
着物の着崩れを防ぐ車の乗り方&車を運転する場合の注意点

グーネット編集チーム
お正月や結婚式、成人式、卒業式など、特別な日には着物を着て車に乗る機会もあるかと思います。着物で車に乗る場合、着崩れが心配になりますが、正しい手順を守ることで着崩れを防ぐことができます。
しかし、着物を着る機会はめったにないからこそ、どのように車に乗ればいいか迷う方も多いでしょう。
今回は、着物の着崩れを防ぐ車の乗り方と、着物で車を運転する際の注意点について解説していきます。
着物での車に乗る際の手順とポイント
着物で車に乗る手順と、着崩れを防ぐポイントを紹介します。
荷物は先に車内に置く
バッグを持ちながら車に乗る、あとから荷物を受け取る、という行為は着崩れの原因になります。そのため、荷物を先に車内に置いてから車に乗ることが、着崩れを防ぐポイントです。
振袖は2つまとめて持つ
袖が長い振袖を着ている場合、乗車の際は2つの袖を1つにまとめるのがポイントです。両袖の内側を一緒につまみ、すくい上げながら両袖を重ねて左腕の上に置きましょう。
後ろ向きでシートに座る
1つにまとめた袖を右手で少し上げながら、後ろ向きになってシートの端に軽く腰掛けます。次に、前かがみの体勢で腰を下ろし、最後に頭を車内に入れます。振袖で髪をアップにしている場合、ドアの縁に当たらないように注意しましょう。
そして、頭を入れたら両足を少し浮かせ、お尻を軸にして体全体を90度回転させながらシートに座ればOKです。
車から降りる際は、この手順を逆に行いましょう。また、助手席より後部座席の方が座りやすくなります。
車に乗る時に着物が着崩れしないようにするためのポイント
乗車の際はゆっくりした動作で車に乗ることが大切です。上記にて紹介した乗車方法を、慌てた状態で実践すると手順を間違いやすくなり、着崩れを起こす原因になります。
慣れない着物姿では、乗車時を始め、いつも簡単にできる動作もスムーズにいかないことが多くあります。そのため、出かける際は時間に余裕を持って行動しましょう。
走行中は背中の帯をつぶさないように、常に浅く腰掛けることが大切です。その際、体勢が不安定になりやすいので、安定を保つために前方のシートにつかまることがおすすめです。
着物で車を運転する際の注意点

グーネット編集チーム
車に同乗するだけでなく、着物で車を運転する時も注意点がいくつかあります。着物で車を運転すると洋服で運転する場合とでは勝手が違うので、事前に注意点を把握しておきましょう。
着物が汚れないように車内を確認
高額な着物を購入するよりも、費用が安いレンタルを利用する方が多いでしょう。しかし、レンタルの着物はあくまでも借り物なので、汚れないように注意しなければなりません。車内の汚れが着物に付くおそれがあるので、事前にボディや車内を掃除しておきましょう。
草履から靴に履き替える
着物の足元は草履が基本ですが、車を運転する際は靴に履き替えましょう。なぜなら、アクセルとブレーキを踏む際に草履が滑ったり、ペダルに引っかかったりする可能性があるからです。適切な運転操作ができる状況とはいえないため、草履で運転する危険性を理解しておくことが大切です。
また、着物は重ね着をすることから、ハンドル操作がしにくい面があります。急ハンドルをするような運転は避け、余裕を持って運転しましょう。
着物姿の運転で交通違反になるケース
着物で運転することは、道路交通法上では問題ありません。しかし、都道府県が制定する条例では、着物姿の運転を禁止している場合があります。
着物の裾や草履、下駄で運転することを、「運転に支障を及ぼすおそれがある」と判断するためです。
過去には僧侶の僧衣を着て運転し、交通違反の切符を切られたという事例もあります。着物姿で運転する前に、お住まいの都道府県の条例を念のため確認しておきましょう。
まとめ
着物を着て車に乗る場合、裾をまとめて持ち、後ろ向きにゆっくり腰を下ろすのがポイントです。荷物は先に車に積んでおき、車に乗ることに集中すると着崩れしにくくなります。車内では帯をつぶさないように浅く腰掛け、体が揺れないようにシートなどをつかんでおくことも大切です。
そして、自分で車を運転する場合、事故のリスクを減らすために草履から靴に履き替えましょう。また、都道府県によっては着物での運転が条例違反になる可能性もあるので、お住まいの土地の条例を確認することも大切です。