ドライブ
更新日:2016.11.22 / 掲載日:2016.11.18
横風による車への影響と対策

goo-net編集チーム
轍があるわけでもないのに、急に車が振られたり、
風の強い日にワンボックスを運転中にハンドルが取られたことがある、
という経験を持つ人は多いと思います。
これらの原因は横風によるものかもしれません。
特に高速走行中の横風は大事故に繋がることがあるので、
ドライバーは横風がもたらす車への影響と、遭遇した場合の対応を心得ておく必要があります。
横風の影響はどのようなところで受けやすい?
横風の影響を受けやすいのは原則として風を遮る物がない地形、
つまり見通しの良い場所ということになります。
具体的には海岸や田園地帯、丘の上などですが、橋の上もこれに該当します。
特に渓谷に架かる橋は正に風の通り道なので、川岸ではそよ風程度であっても、
中央では強風になっている場合が多いことを憶えておく必要があります。
また、都会の高層ビル街も、ビル風が吹く季節は特に注意が必要です。
トンネルの出入り口も横風の注意が必要な場所になります。
トンネルに入る時は、それまで受けていた風が突如としてゼロになりますが、
トンネルを抜けると急に突風にあおられるような横風を受けることになります。
風の流れが急に変わる場所は、横風の影響に注意する必要があると言えるでしょう。
横風はどのような危険性をもたらすのか?
真っ先に挙げられるのが、横風の吹き始めに起こる意図しない進路変更です。
移動量が多い場合はガードレールに接触したり、
並走車両に接触する可能性があり、事故に直結します。
次に挙げられるのが、風が急に変わった瞬間にドライバーが取る反応です。
車が右に流れればドライバーは反射的に左にハンドルを切ります。
大抵の場合そこまでは問題ないのですが、
次の瞬間に風が止むとそのまま挙動が乱れ危険な状態に変わります。
トンネルの入り口でも同じ理屈で起こるのですが、
高速走行時のスピードが出ている状態では、さらに車の挙動や緊張感を助長します。
車の走行に危険をもたらす程の横風は道路周辺にも悪影響を及ぼします。
その結果、飛来物が車に当たるとか、道路に落ちた障害物を避けられないという危険も高まります。
横風を受けた時の対処方法や注意点は?
横風を感じた時に取るべき対処は安全に走れる速度までアクセルを戻すことです。
時速60kmでは怖くても時速30kmなら安全に走れるかもしれません。
ただし、一般道で後続車の走行を妨害していると感じたなら直ちに安全な路肩に停車し、
ハザードランプを点灯させてください。
高速道路では大抵制限速度が設定されますが、
念のためハイウェイラジオで最新情報を確認し、指示があればそれに従ってください。
いずれにせよ最も心掛けるべきなのは、慌てないこと、そして無理をしないことです。
運転の原則どおり、急のつく行為は厳禁です。
高速道路でも一般道においても急ブレーキは事故の原因となるのでゆっくり減速してください。
特に突発的な横風は、車を1車線分くらい押し流すくらいの力を持っており、
重大な事故に繋がる危険性があるため、十分な注意と判断が必要です。
万一の際には、無理をせず冷静に対処できるよう、日ごろから意識を高めることが大切です。