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更新日:2021.03.31 / 掲載日:2016.04.30
オートマ車(AT車)がエンストする原因

goo-net編集チーム
エンストというとMT車のクラッチ操作ミスのみで起こると思われがちですが、
実はAT車もエンストしてしまう場合があります。
ここではその原因と対処法をご紹介します。
MT車とAT車のエンスト原因の違い
MT車の主なエンストの原因として挙げられるのは、
半クラッチの時間が足りていないことや、ギアの位置が適切でないことなど、
主に運転者の操作ミスであることが多いです。
しかし、AT車の場合は車両内部の損傷や故障といった、
車本体に異常がある時に起こることがほとんどです。
つまり、AT車でエンストが起きるということは、
通常では考えられない状態になっているということですので、
早めに自動車整備工場で見てもらうことが重要となります。
AT車がエンストしてしまう原因と症状
AT車のエンストが発生する代表的な原因とその症状には以下が挙げられます。
1.エンジンがガクガクとした動きをして止まる場合
エンジンがガクガクとした動きをした後に、徐々にスピードを落として止まる場合は、
燃料をエンジン近くまで送る役割を担っている燃料ポンプの故障や燃料ホースの目詰まりなど、
燃料系にトラブルが起きている可能性が考えられます。
燃料系が原因のエンストは、時間が経つと走行が可能になるといった特徴があります。
2.「シュー」という音がする場合
エンジンルームから「シュー」といった空気が抜けるような音がする場合は、
エンジン周辺にあるホースなどに経年劣化によってひび割れが起き、
エア漏れを起こしている可能性があります。
3.特定の場所でエンストする場合
カーブや坂の上など決まった場所でエンストを頻繁に起こす場合は、
燃料ポンプが故障しているなどのトラブルが起きている可能性があります。
こちらも燃料系がトラブルの時と同じく、時間が経つと走行が可能になります。
4.アクセルを強く踏み込んだ時にエンストする場合
坂道などで加速しようとアクセルを強く踏み込むとエンストする場合は、
燃料の噴射量をコントロールしている燃料センサーなどの、
制御系にトラブルが起きている可能性があります。
5.アクセルから足を離す(オフにする)とエンストする場合
加速時のエンストは逆に、アクセルから足を離すとエンストする場合は、
スロットルバルブのコントロールを行っているバキュームセンサーなどの、
制御系に故障などのトラブルが起きている可能性があります。
6.特に前触れもなく静かにエンジンが停車する場合
走行している時に、何の前触れもなく「ストン」とエンストする場合は、
点火プラグが発火しないなどの不具合が起きている可能性があります。
エンストしてしまった場合の対処法
AT車がエンストした場合は、以下の対処を行いましょう。
停車中にエンストした場合
停車中にエンストしてしまった場合は、ギアを何度が変えてみて、
それからDに戻すと元に戻ることがあります。
それで動かないようであれば、ハザードランプをつけて、
すぐにJAF等ロードサービスに連絡をして応援を待ちます。
走行中にエンストした場合
走行中のエンストは大変危険です。
なぜなら、ハンドルとブレーキが重くなるため、
最悪の場合は走行中の速度を維持したまま建物や人に突っ込んでしまう可能性があるからです。
それでも万が一走行中にエンストを起こしてしまった場合は、
すぐにハザードランプを点灯し、ギアをNに入れます。
また、エンストした後のハンドルやブレーキは重くなっていますが、
エンスト後もしばらくは動きます。
重くてもハンドルを回して操縦し、ブレーキも踏んで速度を徐々に落としていきます。
停車することができたらギアをNからPに変え、
サイドブレーキを引いてJAF等ロードサービスを呼びましょう。
AT車は通常エンストが起きないような造りとなっていますが、
もしエンストしたのであれば、何かしらの故障や不具合が起きている可能性があります。
そのまま放置してしまうと重大な事故につながる恐れがありますので、
症状をよく見て適切な対処をしましょう。