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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2019.10.29

正しいドライビングポジションの合わせ方

正しいドライビングポジションの合わせ方

グーネット編集チーム

ドライビングポジションとは、運転姿勢のことです。
ドライビングポジションがおかしく無理な姿勢で運転を続けていると、身体が余計に疲れてきますし、運転に集中できなくなるなどの問題に発展してしまうこともあります。

そのため、ここでは快適な運転をサポートするため、正しいドライビングポジションと、その合わせ方について詳しく解説いたします。

正しいドライビングポジションとは

自分にとって運転しやすい位置が、正しいドライビングポジションだとは限りません。いくつかの項目を確認しながら、正しいドライビングポジションを取りましょう。

まず、シートへは浅く腰掛けるのではなく、深く腰掛けましょう。なぜ深く腰掛けるのかと言うと、万が一衝突事故に遭遇してしまった場合、浅く腰掛けていたのでは運転手の身体がシートベルトからすり抜けてしまう危険性があるからです。

次に、シートとブレーキ、アクセルペダルの間隔ですが、ブレーキペダルを踏んだときに、膝が完全に伸びきらないほどの距離にシートを調整するのが、正しいドライビングポジションです。
膝がまっすぐ伸びるほどにブレーキペダルの位置を保ってしまうと、万が一事故にあってしまったときに受ける衝撃が大きくなってしまうのです。

シートの上下位置も正しいドライビングポジションを作るために調整する必要があります。目線の高さが低すぎても高すぎても良好な視界が保てず、安全運転に支障をきたしてしまいます。自分の座高に合わせて適切な位置に調整するようにしましょう。

ドライビングポジションの合わせ方

ドライビングポジションの合わせ方

グーネット編集チーム

安全運転は正しいドライビングポジションを保つことから始まります。長時間の運転にもできるだけ疲れないよう、十分な視界が開け、車と一体となり、安定した操作のできる姿勢というのが正しいドライビングポジションですが、それを保つことが大切です。
ここでは、正しいドライビングポジションを保つためのノウハウとプロセスを紹介していきます。

正しいドライビングポジションに合わせよう!

ドライビングポジションの正しい位置について理解できたら、今度は実際に自分の運転する車を正しいドライビングポジションに合わせてみましょう。

ドライビングション(運転姿勢)について

正しいドライビングションとは、運転している際にもっとも負荷の少ない姿勢と言い換えることができます。長時間運転しても疲れにくい姿勢であり、運転中左右に振られても安定した姿勢を保てることが大切です。

シートに深く腰掛けた状態で背筋を伸ばすと、肩や首の凝りを防ぎ疲れにくくなります。視点が高くなり視界が開けるため、運転しやすくなるのは言うまでもありません。
また、腰部から背中にかけてもシートに密着するため、体重を全体に分散することができます。身体がある程度固定されることにより、ハンドル操作およびペダル操作が安定します。

アクセルペダルとブレーキペダルの並んでいる車であれば、踵をフロアに付け、つま先を左右に振ってペダル操作することがポイントです。踵が付いていることで足全体の疲れを軽減し、つま先で踏み分けることにより誤操作を防ぐことができます。

シートポジションの合わせ方

まずは、シートに深く腰掛けることで正しい運転姿勢を取ります。それに合わせてシートポジションを調整していきましょう。
深く腰掛けて運転しやすいポジションになるよう、座面は周囲が見渡せる位置にします。
視点の高さはボンネットの1/4が見えるくらいに調整し、ハンドルはメータが見渡せる程度の高さまで下げ、足に当たらない位置に設定するのが望ましいでしょう。
ハンドルを持つ手の肘やペダルを踏む足の膝には、曲げ伸ばしのために余裕を持たせることが大切です。

シートの前後位置の調整

シート位置は、座面の奥までお尻を付けて右足でブレーキペダルを踏み込んだとき、膝を伸ばしきらずに少し余裕ができるくらいが適切です。
膝を伸ばしきってしまうと、万一の際、衝突時の衝撃が直接腰に達してしまい、全身に影響するような大怪我となってしまう可能性があります。膝に余裕を持たせることで足全体がクッションの役割を果たし、ケガを最小限に、あるいは未然に食い止めてくれる可能性があります。

ステアリングとシートの背もたれ(バックレスト)の調整

ステアリングとシートの背もたれを調節するためには、まず背もたれに肩甲骨がしっかりと付いた状態で、ハンドルの最上部に両手を重ねて置いてみます。そのとき、肘が伸びきらない程度の位置が、背もたれの角度としてはもっとも適切です。
自宅でソファに座るときのように角度を倒しすぎてしまうと、ハンドルとの距離ができてしまって危険ですので、ハンドルを持ったときに肩が浮かない位置に角度を合わせるようにしましょう。

また、腕が伸びきってしまうと、それ以上ハンドルが切れませんし、背もたれから身体が離れると、視点が移動し、運転しづらくなります。
背もたれを適切な位置に調整したら、両手はハンドルの10時と2時付近の位置を握ります。

さらに、背もたれの角度とともに座面の高さの調整も必要です。
座面は高いに越したことはありません。視界が開けて、全体を把握できるからです。しかし、座面が高い状態より座面が低い状態の方が視点が安定しやすく、高速走行時などでは座面が低い方が安心して運転ができると言う方もいます。

そのため、市街地での走行なのか、高速道路での走行化などによって、ドライビングポジションがおかしくならない範囲で、座面の高さの調節を使い分けるのも、ドライビングポジションの調節の一つがテクニックと言えます。

ミラーの調整

シートとハンドルを調整し、運転姿勢を整えたら、最後にミラーの調整をします。調節すべきミラーは、ルームミラーとサイドミラーがあります。
ルームミラーはリアガラスすべてを映し込むように調整します。

サイドミラーは横方向と縦方向の二段階で調節します。まず、横方向では左右それぞれに、自分の車のボディがほんの少しだけ映るくらいの角度にします。上下方向の調整は、路面が全体の5割~6割を占めるくらいが適切です。

長時間運転しても疲れにくく、安全運転にもつながりますので、ミラーも正しいドライビングポジションに合わせることを心がけましょう。

悪いドライビングポジションとは?

悪いドライビングポジションというのは、いわば、正しいドライビングポジションの逆で、運転の疲れた溜まりやすいドライビングポジションなどを指し、また、安全性に対しても問題が姿勢である場合があります。

例えば、自宅のソファに腰掛けるように、浅い座り方は悪いドライビングポジションと言えます。なぜならば、急ブレーキを踏んだときに、反動で身体が後ろへ下がってしまい、ブレーキが深く踏み込めないなどの危険を伴っているからです。視点も低くなり、十分な視野を保つことができません。

また、シートの位置が、ハンドルから離れすぎても近すぎても、悪いドライビングポジションになってしまいます。シートの位置がハンドルから離れすぎると、腕や足が伸びきってしまい、ハンドル操作が遅れたりペダルの踏み込みが甘くなったりして、事故の元となります。シートの位置がハンドルから近すぎると、視界が狭くなり、曲がりすぎた肘や膝が操作の邪魔をします。

道路状況に応じて、素早い対応ができるよう適切な位置で、正しいドライビングポジションを確保しておくことが大切です。

運転中は視線にも気を付けよう

正しいドライビングポジションを確保できたら、運転中もほとんど身体がぶれることはありません。頭部も安定し、高い目の位置から広い視野を保って運転することができます。
正しいドライビングポジションを確保できたら、次は走行中の視線をどこに向けるかについても意識してみましょう。

正しい視線の位置

走行中の視線は、1点だけを見つめるのではなく、バックミラーやサイドミラーはもちろん、あらゆる方向に目を向けながら運転するのが基本です。
そして、スムーズな走りを実践し、変化にすみやかな対応ができるように、視線はできるだけ遠方に向けておくことが望ましいでしょう。

人間の目は、遠くに視線を置いていたとしても、手前で起こるあらゆる事象を無意識のうちに認識できてしまうのです。
例えば、緩やかなコーナーを走行する場合、センターラインやコーナーそのものよりも、もっと先のコーナーの出口辺りに視線を向けることで、見通しを持って走行できるため、場当たりな判断ではなくスムーズな走りを実践できます。

間違った視線の位置

間違った視線の位置は、視線を手前に置いてしまうことです。
視線を手前に置いていると、ひとつひとつの事象に反応するため、忙しなくぎこちない運転になってしまいます。細かいハンドル操作で軌道修正を繰り返すような運転は、かえって危険です。

10m先で何かが動いたとき、30m手前で気付く場合と11mの位置で気付くケースとでは対応の仕方がまったく異なるでしょう。近すぎる視線は、視野を狭くし、対応を遅らせる危険性があります。

社外製品を使ってより快適なドライビングポジションへ

正しいドライビングポジションを確保し、視線を向ける先も定まれば、安全で快適な運転を実践することができます。
さらにワンランク上の快適さを求める方や、腰痛持ちなどの特殊な事情がある方などは、シートやハンドルなどをさらに自分にあったものへ替えてみるのもおすすめです。

シートを交換してみる

車の運転において、シートはとても重要なアイテムです。
シートに座っている時間が長時間になると、血行を悪くし、身体のあらゆる部位に悪影響を及ぼす可能性があります。そこで、腰痛の方などにおすすめなのが、セミバケットシートです。
セミバケットシートは背もたれが可動式になっているタイプのバケットシートで、バケットシートはレース車両などにも利用されるように運転中もしっかりと身体をホールドし、腰への負担を軽減してくれるものです。また、セミバケットシートはリクライニング機能も付いているので、フルバケットシートに比べてホールド力などはおとりますが、比較的乗り降りが楽になっています。

●シートの相場や取り付け工賃はいくら?

セミバケットシートの価格相場を見てみると、おおよそ25,000円~85,000円くらいと幅広く、取り付け工賃はおおよそ5,000円~15,000円が相場となっています。
中古品も出回っており、工賃もショップや工場によって異なります。自分で交換することも可能です。

●社外シートに交換するメリット

社外シートのメリットは何と言っても身体へのフィット感でしょう。
純正品も適度なフィット感はありますが、社外製品はそれに特化して作られていますし、自分に合ったシートを選ぶことができます。

ハンドルを交換してみる

シートと並んで運転中の重要なアイテムとなるのがハンドルです。純正ハンドルだと少し握りづらかったり、古くなってくると被膜が破けたりすることもあるため、ハンドルを交換する方も多いです。
社外製品に目を向けてみると、操作の楽な大きめのハンドルやデザイン性にすぐれた製品などが市販されています。

●ハンドルを選ぶうえでのポイント

ハンドルを選ぶ際には、好みのデザインであるに越したことはありませんが、大きさや握り心地、感触などが自分に合った製品を選ぶことを優先させるようにしましょう。そうすることで、より安全で快適な運転を楽しむことができるでしょう。

●車検を意識してハンドルを選ぶ

ハンドル選びには、常に車検のことを意識しておく必要があります。外径の小さすぎるハンドルや、計器類を見るときの妨げになるようなハンドルは保安基準に適合しないため、車検には通りません。また、クラクションの位置を示すホーンマークがあることも車検を通すためには必要です。

まとめ

車を運転する際に正しいドライビングポジションを確保することは、安全運転のためにも大切な要素となります。正しいドライビングポジションとは、正しい運転姿勢で広い視野を保ち、運転中のさまざまなトラブルにすみやかに対応できるポジションです。
新しく免許を取得した方も、運転歴の長い方も、今一度、座り方やシートの位置、背もたれの角度など確認してみることをおすすめします。

正しいドライビングポジションで広い視野を保ち、安全走行を実践できたら、さらに快適なドライブを楽しむために自分に合ったシートやハンドルなどを取り入れていくのもよいでしょう。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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