大型台風から自動車を守るための準備と対策とは

1．車通勤の場合、通勤ルートの確認
毎日の通勤ルートで、ガード下など冠水の恐れがある道はありませんか。
また、強風の場合は高速道路が通行止めとなることもあります。台風の影響で通行できなくなる可能性がないか日頃から気を配っておくと、危険な場合はあらかじめ迂回ルートを選ぶなど余裕を持って対策を取ることができます。


2．自動車の避難場所
屋外に駐車している、もしくは低地など冠水する可能性がある場所に駐車している場合は、近場の高台で安全な場所を探しておきましょう。
屋内駐車場であれば理想ですが、最低でも冠水被害を免れる場所へ車を移すことが必要です。


3．車カバーを使う場合
強風による飛来物がボディーを傷つけることを防ぐために車カバーの使用を検討する方もいると思います。
この時気をつけたいのは、車カバーの中には強風を想定しておらず、逆に強風によって擦れることで傷がついてしまうことがあるということです。
カバーを使用する場合は、車のサイズに合った裏起毛のものを選ぶようにしましょう。

車をあらかじめ調べておいた安全な場所へ移動させましょう。
意外と気が抜けないのがマンションの地下駐車場です。地面より低くなっている地下駐車場は、構造上雨水が集まりやすく、冠水被害を受ける可能性があるため注意が必要です。車カバーを装着する場合は、天候が悪化する前に余裕を持って作業しましょう。また、強風でカバーが飛んでしまうことがないように厳重に括り付けることが大切です。
自宅敷地内に駐車している場合は駐車スペース周辺に置いている植木鉢などが風に飛ばされないよう、家の中に一時的に退去させたり、風の影響を受けない所に移動させたりしましょう。

台風による暴風雨の状況では視界も悪く、ハンドルを風に取られやすいです。
悪天候時は外出しないことが理想ですが、どうしても外出する必要がある場合は最大限の注意を払って運転しましょう。
まず、前提としてスピードは控えるようにしてください。一刻も早く帰りたい、という気持ちから焦った運転をすると事故につながります。十分に車間距離をあけることも大切です。


台風の時は渋滞しやすく、信号待ちをしている間に徐々に水が溜まって浸水してしまうこともあります。
もしも冠水して車内が浸水してきた場合は慌てずエンジンを止めて、車外へ脱出します。水が引いた場合でも故障や火災の原因となるので、一度停止させたエンジンは再始動させてはいけません。
水圧で車のドアが開かない場合は、緊急脱出用ハンマーで側面のガラスを割って脱出します。ハンマーがなく、ガラスを割ることができない場合は、外の水位と車内の水位が同じくらいの高さになるまで待つと、水圧が弱まって開きやすくなります。
その後、完全に水が引いてからロードサービスや販売店に救援要請をします。

万が一、修理や廃車となってしまった場合に備えて自動車保険の内容を見直してみましょう。車両保険に入っていれば、エコノミー型でも台風などの自然災害による損害は補償範囲内です。
安全な屋内駐車場に避難できればそれに越したことはありませんが、そのような対策をとれる人ばかりではありません。
豪雨や暴雨による被害は、予想しないような大きいものになることがあります。剥がれた看板が飛んで来てフロントガラスが割れたり、植木鉢が降って来てボディーがへこんでしまったり、冠水によって廃車になったりと、通常では想定し得ない車両被害を受ける可能性も考えられます。
今一度、自動車保険の内容を確認しておくようにしてください。

余裕を持って台風対策の準備を進めておくと、台風が近づいた時に必要以上に不安になることもありません。
台風の予報が出ている時は必ず対策するようにしましょう。