カーライフ
更新日:2022.04.01 / 掲載日:2022.01.08
永福ランプのマニアック車パトロール隊 〜ホンダ トゥデイ〜
【今回のマニアック車】ホンダ トゥデイ(最終型)

「八丈島で乗ったから!」
2年ほど前、知人のカーマニアがケーターハム・スーパーセブンを買ったというので、ガレージにお邪魔した。
しかし私は、スーパーセブンの隣のホンダ・トゥデイに目が釘付けになった。
私「これ、どうしたの?」
彼「最近買ったんです」
私「ど、どうして?」
彼「だって、かわいいじゃないですか〜、この頃の国産車って」
彼のトゥデイは初代モデルの初期型(85〜88年生産)。シンプルな砲弾型のフォルムに、丸目2灯のデザインはたしかにかわいらしく、その後ルノー・トゥインゴ(初代)がマネした(?)くらいだ。
しかし、わざわざ買うか!?
彼はもともと古いクルマが大好きで、かつてはスバル360やマツダR360など、いろいろな旧車に手を出していたが、まさか初代トゥデイも嗜好の範疇に入るとは!
93年、トゥデイは2代目にバトンタッチ。八丈島で開催されたマスコミ向け試乗会に、私も参加した。八丈島で試乗会が開かれたのは、後にも先にもトゥデイのみである。
私は新型トゥデイで八丈島を一周しながら、「このクルマ、どこがいいんだろう」と思った。2ドアボディは意味不明にスポーティだったけれど、全然遅いし、私の脳内では、単純に「2代目トゥデイ=八丈島」とのみインプットされた。
先日、ふと前方を見ると、そこにトゥデイがいた! あれは私が八丈島で乗った2代目トゥデイである。しかも事故でフロントを凹ませた状態で、積載車に載せられていた!
いや、だからどうしたということはない。2代目トゥデイに恋い焦がれるマニアは皆無だろう……と思ったら、大間違いだった。
じつは2代目トゥデイには、あの名車「ビート」のエンジンを積んだモデルがあり、そちらは立派なマニア物件。100万円近い値が付いているのですね。ビックリ。
経歴
1985年 商用モデルとして誕生
コンパクトボディで低全高ながら、居住スペースを最大限に確保した軽商用車としてデビュー。丸目ライトに直線基調の個性的スタイルが特徴だった。
1988年 乗用モデルが追加
快適装備を搭載し、高級感を高めた乗用車グレードを追加。シャープな薄型ヘッドライトや、12バルブの新エンジン、3速ATなども新設定された。
1993年 2代目へモデルチェンジ
乗用専用となった2代目モデルへフルモデルチェンジ。セミ・ノッチバックスタイルや丸みを帯びたファニーなデザインが採用されている。
1996年 マイナーチェンジ
リアデザインをスタンダードなハッチバックスタイルに一新し、使い勝手をさらに高めた。価格も一段とお手頃な価格帯へと見直された。
1998年 販売終了
軽自動車の規格変更が行われたこの年、ハイルーフ型の軽自動車が主流となっていたため、ライフへとバトンタッチする形で販売が終了した。
マニアック指数 100点

グーネット掲載車価格帯 15万〜95万円

自動車評論家 永福ランプ
かつて(今も)清水草一、以前はMJブロンディ、そして現在は永福ランプと名乗る。カーマニアを自称し、街中を走るマニアック車を見つけ出すことに老後の楽しみを見つけた。
(掲載されている内容はグー本誌2022年2月号の内容です)※中古車価格はグーネット 2021年12月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。