カーライフ
更新日:2019.12.16 / 掲載日:2019.12.02
ソーラーカーの仕組みとは?実用化・量産化が望まれている背景

グーネット編集チーム
世界的な環境問題への関心の高まりなどから、ソーラーカーが車の業界において注目を集めています。そのため、ソーラーカーとはどのような仕組みの車なのか、いずれ実用化や量産化される日は来るのかなど、疑問を抱き興味を持っている人も多いのではないでしょうか。
また、ソーラーカーについては太陽光パネルが鍵を握っており、政府も普及に向けた動きを見せていることもポイントです。そこで、ソーラーカーの基本的な仕組みと特徴、実用化や量産化に向けた動きについて詳しく解説します。
ソーラーカーの仕組みと特徴
国内では電気のおよそ60%を石炭や石油、天然ガスを燃焼させて生成しているので、石炭や天然ガスの発電所からガスが排出されます。
ソーラーカーは、太陽電池で発電して、充電した電気でモーターを駆動させて走行するものであり、排気ガスが出ないことや走行音がこれまでの一般的な自動車と比較して非常に小さいことが特徴です。
近年では、手頃な価格で高性能な太陽電池を製造する開発・研究が進められています。
ソーラーカーの実用化・量産化への道のり

グーネット編集チーム
ソーラーカーの形状は、平坦なことが特徴です。空気の抵抗を無くし、軽量化を目指した結果のデザインであり、量産しても実用化はできない形状だといえるでしょう。
一般的に、国内や海外のソーラーカーも全て平坦な形状であり、ソーラーカーは量産化や実用化できないという先入観を持っている人も多いのではないでしょうか。
そのようななかで、ソーラーカーの量産化・実用化を目指している会社が注目を集めています。SEVと呼ばれる新しい分野の自動車が、2020年からスウェーデンで量産化されるのです。本社がドイツにあるメーカーが開発をしており、ホームページで予約・購入できます。
ソーラーカーの基本的なシステムそのものは一般的な自動車と同様であり、バッテリーに搭載された電気を利用して車を走らせるというものです。
太陽電池の位置はボンネットや屋根のほか、ボディの側面にも取り入れられています。発電効率は日照時間や天候によって異なりますが、1日最大で34km走ることが可能です。
ただし、34kmという数値は本社があるミュンヘンでの日照時間で算出されたものであるため、実際に走行する場所によって走行可能距離は変動します。
地球温暖化防止にも期待!ソーラーカー普及に向けた動きについて
ソーラーカーは、温暖化防止のための施策として政府も注力しています。例えば、ソーラーカーポートの普及促進モデル事業などが挙げられ、駐車場の上の部分のスペースを活用するカーポートタイプの太陽光発電設備の推進を進めているなどです。
太陽光発電設備のメリット
導入された場合のメリットとしては、駐車場の価値が上がり、駐車場機能はそのままに雨や紫外線を避けるといった効果が期待できます。屋根の上に太陽光のパネルを取り付けるよりも目立つので、PRとしても利用できることがメリットです。
さらに、非常の際には非常電源として使えるので、防災対策にも有効だといえます。
今後の課題
東京都では、都内や東京と外で再生可能エネルギー設備を取り入れてエネルギー削減によって都内の電力の需要を抑えることや、2030年までに消費電力のうち再生可能エネルギーを活用している割合を3割まで上昇させることを目標として掲げています。
太陽光発電の導入促進は、価格の高い土地や設置場所を確保しなければならないといった東京ならではの問題を乗り越える必要もあるでしょう。
しかし、民間事業者が自家消費タイプの太陽光発電システム、再生可能エネルギー発電システム、熱利用システムを取り入れた際の経費を補助する拡大事業も行っています。
このように、太陽光発電分野が進化することは、ソーラーカーが普及をすることにもつながるでしょう。
まとめ
ソーラーカーの普及は地球温暖化の抑制にもつながることで、注目度が上がっています。
現在、各企業がソーラーカーの実用化に向けて開発を進めており、近い将来実用化できるレベルまで来ています。
今後はさらに高性能なソーラーシステムが開発され、長距離走行が可能な自動車も販売されることが予想されますので、注目しておきましょう。