カーライフ
更新日:2019.09.06 / 掲載日:2019.09.06

自動車保険(任意保険)を解約する際の注意点・ポイント・手続き

自動車保険(任意保険)を解約する際の注意点・ポイント・手続き

グーネット編集チーム

自動車保険(任意保険)の解約を考えるケースは、クルマの買い換えや廃車、保険料の節約目的で他社に乗り換えるなど、さまざまなケースがあるでしょう。しかし、自動車保険を契約途中で解約する場合、違約金や手続き方法など、注意すべき点がいくつかあります。

今回は、自動車保険を途中解約する前に、知っておくべき注意点やポイント、手続きの方法について解説します。

自動車保険(任意保険)は途中解約できる?違約金・解約金は発生する?

どの保険会社であっても、自動車保険(任意保険)を満了前に途中解約することは可能です。ただし、解約手続きは基本的に「契約者本人」が申し出る必要があるため、代理人は受け付けていないので注意しましょう。

契約途中で解約したとしても、違約金や解約金は基本的に発生しません。ただし、契約内容や残りの期間によって、保険料が返ってくることもあります。

自動車保険(任意保険)は途中解約すると等級は引き継げるのか

自動車保険(任意保険)は途中解約すると等級は引き継げるのか

グーネット編集チーム

途中解約後に他社の保険会社に乗り換える場合、新たな保険会社に等級を引き継ぐことができます。損害保険会社であればどこでも引き継ぎができ、外資系や国内などの制限は一切ありません。また、契約者本人だけでなく、家族間(配偶者、同居親族、配偶者の同居親族)でも等級を引き継ぐことができます。

しかし、等級を引き継ぐ場合に以下の注意点があるため、解約前に確認しておきましょう。

引き継ぎできる期間がある

新旧の保険会社で等級の引き継ぎを行う場合、「現在契約している保険満期日の翌日から7日以内」という期間が定められています。

もしも8日以上経過した場合、等級を引き継ぐことができません。加えて、等級が6等級にダウンするので、引き継ぎの手続きはなるべく早く行うことが重要です。

等級が上がるタイミングが遅くなる

途中解約で等級を引き継ぐ場合、等級が上がるタイミングが満了で乗り換えるよりも遅くなります。なぜなら、保険会社を乗り換えた時点の等級でスタートし、1年間を経過してから次の等級に上がるからです。

一方、満了時の場合は、旧保険会社の契約が終わる時点で等級が上がっているため、等級が上がるタイミングのズレがありません。

また、他社に乗り換える場合でも等級が通常に進む、「保険期間通算特則」という制度を導入している保険会社もあります。解約手続きに移る前に、契約中の保険料にこの制度があるかを確認しておきましょう。

事故歴も引き継ぎされる

現在契約している保険で事故を起こした場合、事故の内容と事故件数によって1等級、もしくは3等級がダウンします。事故を起こした保険を途中で解約した場合、新たな保険会社に等級だけでなく、事故歴も引き継がれます。

また、事故を起こすと保険料が高くなる「事故あり係数適用期間」も同様に引き継がれるため、保険料が高くなるので注意しましょう。

自動車保険(任意保険)は途中解約する際に保険料の返還・返金はあるのか?

自動車保険(任意保険)を途中解約した場合、契約日から解約日までの保険料を差し引いた残額が返還される、「解約返戻金(解約払戻金)」という制度があります。

差し引く分の保険料は、すでに支払っている保険料を、経過した期間ごとに定められている料率を使用して計算します。ただし、保険会社によって料率の基準が異なるため、解約をする前に規約を確認することが重要です。

契約内容によっては返戻金がない場合や、保険料の支払い状況によって追加の保険料が発生するケースもあるので注意しましょう。

自動車保険(任意保険)は解約する場合、いつまでに解約申請をすればいいのか?

自動車保険(任意保険)を解約したい場合、申請をする時期に決まりはあるのか、気になる方も多いでしょう。

満期で解約したい場合、契約更新の手続きをしなれば満期日で自動的に契約が終了するため、保険会社に解約の連絡をする必要はありません。ただし、「自動更新特約」を付けている場合は、満期前に解約の意思を保険会社に伝える必要があります。

そして、契約の途中で解約したい場合、保険契約中に解約できる期間に決まりはなく、自分自身で解約日を決めることができます。途中解約を受け付けする期間は特に決まりはありませんが、忘れないように早めに連絡しておくと安心です。

自動車保険(任意保険)を解約する場合の注意点とは

自動車保険を途中で解約する場合、次のような注意点があります。トラブルに発展する可能性も否定できないため、解約する前にしっかり確認しておきましょう。

空白の時間を作らない

現在契約している保険の解約日を決める場合、新たな保険会社の保険開始日と「必ず同じ日」にしなければなりません。

新たな保険開始日が、旧保険会社の解約日より遅くなった場合、保険に入っていない「空白の期間」ができてしまいます。その任意保険の補償がない期間は自賠責保険のみになり、その状態で事故を起こすと自賠責保険の範囲内での補償しか受けられなくなるのです。任意保険よりも補償範囲が狭く、場合によっては自己負担しなければならない可能性もあります。

また、空白期間とは逆に、保険の契約期間が重なることも注意が必要です。補償が重複した状態で事故を起こした場合、補償は片方の保険しか使えず、片方の保険が無駄になってしまいます。ほとんどの保険会社では数か月前から新規契約を受け付けているので、解約日と保険開始日を早めに決めておくといいでしょう。

自動車保険(任意保険)を長期間使わない場合

廃車後に新車の納車に時間がかかる、引越しや長期の海外赴任など、一時的にクルマを手放す場合は、解約する際に「中断証明書」を取得しましょう。中断証明書を取得すると約10年は現在の等級を維持できるので、新規の自動車保険を以前の等級で契約でき、保険料が新規よりも安くなるというメリットがあります。

ただし、中断証明書の発行には、解約時点の等級や申請のタイミングなどの条件が保険会社で異なる上に、以前の等級で保険を契約するためには一定の条件があるので、解約をする前に確認することが重要です。

返戻保険料の金額

解約時の返戻保険料は、契約の残りの日数が多いほど返ってくるお金が多くなります。保険料の計算に関係する料率(短期料率)を確認し、おおよその返金額を見越して、継続するか解約するかを考えた方がいいでしょう。

また、解約時の返戻保険料の計算は、日割り計算ではなく、月割りが一般的です。契約日が10日で11日に解約をした場合、翌月の料率が適用されるため、返戻保険料が安くなることも考慮する必要があります。

自動車保険(任意保険)を解約する場合のポイント

自動車保険を解約する前に、保険の見直しを検討することに加え、乗り換え先の新たな保険会社を決めておくことがポイントです。

保険の見直しをする場合、家族構成や年齢構成の変更、クルマを使う目的などを考慮すると、保険料をさらに安くすることができます。例えば、子どもが独立して夫婦だけになったことで年齢条件を付ける、転職で電車通勤になったことでレジャー使用に変更するなど、ライフスタイルに合わせた補償内容にすると保険料の節約に効果的です。

また、保険代理店と比べると、インターネットのダイレクト型自動車保険は保険料が安いことで人気があります。初めてダイレクト型自動車保険を検討する場合、補償内容に加え、事故の処理方法やロードサービスなども調べておきましょう。

そして、保険の解約日と新しい保険開始日を同日にするために、保険会社を見直しの時点で、新たな保険会社を決めておく必要があります。同じ補償内容で保険料にどれくらいの差があるかを把握した上で、現在の保険会社で補償内容を変更して継続するか、解約するかを決めると無駄がないでしょう。

自動車保険(任意保険)を解約手続きの流れ・方法・必要なもの

自動車保険(任意保険)を途中で解約する方法は、以下の手順で行うことが一般的です。

・保険会社に電話で解約の旨を連絡する
・保険会社から送付される解約申込書を記入し、保険証券と一緒に保険会社に提出する

インターネット専門のダイレクト型自動車保険の場合、電話連絡や書類の記入といった手順が不要な保険会社もあります。ただし、ネット上で解約できる期間が決まっているケースもあるので、解約方法を早めに確認しておきましょう。

まとめ

自動車保険(任意保険)を途中で解約する場合、違約金が発生しない上に、解約日を自分で決めることができます。他社の保険会社に乗り換えても等級を引き継ぐことができるので、保険料が上がることはありません。ただし、前の保険の契約中に事故を起こした場合、ダウンした等級と事故歴も引き継がれることを心得ておく必要があります。

また、保険を解約する際は、新たな保険会社を決めておくことに加え、解約日と保険開始日を同じ日にしなければなりません。空白期間では補償がなくなる、重複すると補償が無駄になる、というデメリットがあるので特に注意しましょう。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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