カーライフ
更新日:2019.12.16 / 掲載日:2019.08.17
【グーパーツ】最新カスタムカーをまるごと紹介! M4編

BMWのなかでも特にパフォーマンスに優れているMシリーズ。一見するとドレスアップをする必要性を感じさせないほどの完成度を誇るが、アイディア次第ではさらに輝かせることも可能なのだ!
(掲載されている内容はグーパーツ2019年10月号の内容です)
今回のターゲットはBMW M4
The Roots of M4
4シリーズをベースに、BMW Mがチューニングを施した高性能スポーツモデル。BMW M(モータースポーツ)社とはモータースポーツ用パーツの開発や限定モデルの生産・企画などを行う関連子会社。M4のほかにM2、M3、M5などが存在する。
性能にふさわしいドレスアップを施す
BMWのミドルサイズクーペである4シリーズをベースに、パフォーマンスを高めたスポーツクーペがM4だ。4シリーズとは異なる専用ボディと専用エンジンが与えられ、BMWならではの「FRスポーツの楽しさ」を味わえるモデルとして人気が高い。
M4をドレスアップする際には、やはりこうしたスポーツクーペとしてのイメージを重視したい。M4ならではのエクステリアデザインを生かすことができるエアロパーツを選び、組み合わせていきたいところだ。
ドレスアップの方向性としては、シンプル&シャープなユーロスポーツ系が定番だが、北米でも人気のあるM4では、エアロパーツやホイールでアメリカンなテイストを表現するラグジー系のドレスアップも増えてきている。
BMWチューナーの「アクセス・エボリューション」が手がけたM4は、ノーマルのデザインを生かしながら、スポーツ性能を強調するエクステリアとなっている。フロントリップスポイラー、サイドアンダースポイラー、リヤディフューザーには薄型タイプを装着。エアサスによるローダウンの効果もあり、より安定感のあるシルエットを獲得している。ボンネット、リヤウイング、テールランプなどにM4・GTS用パーツを使っているところもポイントだ。
レッドオレンジのボディはフルラッピングによるもの。アドオンするエアロパーツ類やグリル、ホイールなどをブラックまたはカーボンカラーとすることで、よりコントラストが強調されM4ならではのグラマラスなボディラインをより引き立たせている。こうしたボディカラーに合わせたエクステリアパーツのカラーコーディネイトというのは、ボディカラーやドレスアップの方向性によってベストな組み合わせが異なる。そのなかでより個性を追求しようと、ついオーバーカスタマイズになってしまいがちだが、M4はプレミアムスポーツクーペなのでスポーツ性だけでなく、高級感や存在感も重要。そのあたりを考慮し、センスよくドレスアップしたい。
移植によるドレスアップ手法
M4のドレスアップでは、ハイパフォーマンスバージョンであるGTS用のパーツを装着するのもオーソドックスなカスタマイズ手法。ドライカーボンのボンネットやリヤウイングのほか、テールランプ、ブレーキなどもGTS用を移植できる。ブレーキは純正ブレンボのほか、社外品としてもブレンボやAPなどのブレーキキットが設定されている。
ボディラッピングとの組み合わせがスタイリッシュ
バンパーやフェンダーはノーマルのまま。フロントリップスポイラーとサイドアンダースポイラー、リヤディフューザーはレッドオレンジのボディラッピングに合わせ、グリルやバンパーダクトなどをマットブラックに変更。またエアロパーツ類はカーボンタイプとしてコントラストを形成。GTS用のカーボンボンネットもラッピングしている。ヘッドライトはポジションランプの発光色を調整できるOSSデザインのLED。ドアミラーはカーボン×ブラックだ。

[SPECIFICATIONS]
EXTERIOR
RSCチューニング・フロント/3Dデザイン・サイド/リヤ/M4 GTS用リヤスポイラー/OSSデザイン・ヘッドライト/M4 GTS用テールランプ/Mパフォーマンス・ブラックグリル/サイドグリルマーカー/カーボンミラーカバー/ボディラッピング
WHEEL&TIRE
HRE・S201(9.5:11J×20)/ミシュラン・PS4S(245:285/30)
OTHER
ブレンボ+IDI/エアリフト/KW・リヤコントロールアーム/VFエンジニアリング・インタークーラー/グループM・ラムエアシステム/CPM・ロアレインフォースメント/フロントメンバーブレース/アクセス・エボリューション・オリジナルマフラー
Items Recommended for Beginners
エンブレム ブラックアウト
エンブレムラッピングが
さりげなくも効果的
エクステリアのドレスアップではエンブレム類などの小物にもこだわりたい。BMWエンブレムにカーボンシートをあしらい、M4エンブレムはブラックアウトとしている。さりげないが効果的なドレスアップといえるだろう。br>
素性を活かしたアップグレード

クオリティの高い純正をさらにアップグレードさせる
M4はプレミアムスポーツクーペということもあり、標準状態でもインテリアの全体的なクオリティはとても高い。そのため、ドレスアップする際にも、そのクオリティをさらにアップさせながら、自分好みの個性的な「コクピット」に仕上げたいところだ。
スポーツドライビングにとって重要なアイテムとしては、シート、ステアリング、シフトノブ、ペダルがある。
シートはストリートユースを優先するならリクライニングバケット、サーキットユースならフルバケットタイプをチョイスする。
ステアリングは純正よりやや直径の小さいものや、インジケーターやメーターを内蔵するタイプがある。グリップ素材は、サーキットユースならレーシンググローブ装着を想定し、バックスキンタイプを選びたい。
シフトノブに関してはトランスミッションがマニュアルの場合はもちろんだが、DCTの場合、プログラミングをチューニングすることができるので、それを生かすためにも操作性の高いパドルレバーの装着を検討したい。
インテリアのコーディネイトという点では、デコレーションパネルなどのカラーリングが重要になる。M4に限らず、BMW車全体の傾向として、インテリアにカーボン調やメタル調のデコレーションパネルが装着されていることが多い。これらを生かしつつ、純正インテリア同様のブラック基調のモノトーン系でコーディネイトするなら、標準またはオプションで装着されているパーツのカラー(色味)やパターンに合わせて、アフターパーツを選択するのもアリだ。
もちろん、純正パネルをすべて外して、アフターパーツに変更することも可能で、トータルコーディネイトという点では効果的だ。デコレーションパネルのカラーを変更し、アクセントカラーとして任意のカラー(レッド、オレンジ、ブルーなど)にすることもできる。そうなれば、さらにオリジナリティの高いインテリアを作り上げることができるだろう。
スポーツ性能を活かしたドレスアップ
スポーツドライビングのためには、各操作系のグレードアップも重要。ステアリングとシフトノブはMパフォーマンス製を選択。ステアリングは、シフトタイミングインジケーター付きで、パワー数値などもデジタル表示する。パドルシフトのレバーはロングタイプに変更。ステアリングのスポークパネルとともに、インテリアのカラーコーディネイトに合わせて、レッドオレンジにカラーリングされている。純正装着のカーボンパネルを生かした配色としている。
実用性も考慮しつつ統一感を大切にする
シートは前席左右共にレカロ・スポーツスターリミテッド。表皮の一部とステッチがレッドオレンジの特別仕様。インテリア全体の配色のベースになっており、ダッシュボードやドアトリムのパネルも同色にペイント。ダッシュボードにはエアサス(システムはトランク内に配置)のコントローラーを装着している。
[SPECIFICATIONS]
INTERIOR
レカロ・スポーツスター リミテッド/Mパフォーマンス・ステンレスペダル/フロアマット/エントランスパネル/センターアームレスト/ハンドブレーキ/カーボンセンターコンソール/ドアトリム/オートテクニカ・シフトパドル/レイヤードサウンド
アクセス・エボリューション 目黒支店
TEL.03-6273-8661http://www.access-ev.co.jp/
BMWのカスタマイズを専門とする関東屈指の実力派ショップ。ほかにもメルセデス・ベンツやアバルトといったモデルのメンテナンスやチューニングにも精通している。店舗は目黒店のほかに、東京都世田谷区用賀にも構えている。
文/松本尊重 写真/木村博道