カーライフ
更新日:2024.01.17 / 掲載日:2019.04.08

マニュアル車(ミッション車)の運転を忘れた?運転方法を思い出そう!

みなさんが所持する運転免許証はAT(オートマチックトランスミッション)限定でしょうか。それともマニュアル車も運転できるものでしょうか。

近年、乗用車のオートマチック車(AT車)の占める割合が顕著となり、1985年時点ではマニュアル車との販売比率がほぼ同数であったものが、2016年時点の日本自動車販売協会連合会の発表によると、新車販売台数のうちAT車の占める割合が約98.4%であるとの統計結果が出ています。

また、AT限定免許を取得する割合も2016年では59%を占め、東京都に限っては67%まで高まっているそうです。
かつてAT限定の運転免許証の区分はなく、誰もがマニュアル車も運転できる運転免許証を取得していました。

ここでは、マニュアル車(ミッション車)から遠ざかり、クラッチ操作を必要とする運転を忘れてしまった方々へ向け、基本的な運転方法を解説します。

マニュアルトランスミッションは生き残ることができるか? | 住商アビーム自動車総合研究所 自動車業界特化型モビリティコンサルティング

マニュアル車運転の魅力

何と言ってもマニュアル車の運転の魅力と言うと、クラッチ&シフトチェンジによりリズムよく機敏に車を走らせる気持ちの良さにあるでしょう。

マニュアル車はミッション車とも呼ばれ、スポーティに吹け上がるエンジンの特性に合わせて、パワーバンドを積極的に使ったダイレクトで小気味良い走りはマニュアル車の醍醐味でもあり、かつては男性ドライバーの憧れでもありました。

軽自動車からライトウェイトスポーツ、大排気量の高性能スポーツカーまで、マニュアル車を設定する車種も少ないながらリリースされています。

MT車のスムーズなシフトチェンジ(クルマの運転操作、みんなはどうしている?) | トヨタ自動車のクルマ情報サイト‐GAZOO

マニュアル車とオートマ車の運転の違い

トランスミッションはエンジンの出力を駆動輪に伝える過程で、エンジンからのトルクをスピードに応じていくつかのギアを可変して最適にトルク・出力回転数を駆動輪へ伝える役割を担っています。前進と後退と進行方向を変えるのもトランスミッションの仕事です。

マニュアル車は噛み合ったクラッチ板をリリース(放す)するために、クラッチを踏んで手動でシフトレバーを操作してギアを選ぶタイプです。現在は7速タイプのトランスミッションが一部のスポーツカーで実用化されています。

対してオートマ車(AT車)は、予めプログラムされた通り、走行状況に応じて自動でシフトチェンジをしてくれるタイプです。オートマチックトランスミッションの多段化は燃費性能や加速性能に有利とされ、最近では急速に多段化が進み、高出力に対応した10段ATまで進化しています。

マニュアル車はスポーティモデルやスポーツカーモデルに搭載されるのが一般的であり、素早いシフトチェンジ、ダイレクトな加速感を実現し、良く形容される「人馬一体」の走りを支えるアイテムとして知られます。

また、ドライバーの力量に依存するのは間違いなくマニュアル車であり、それだけにシフトチェンジと走りがシンクロした際の歓びは格別なものと言えるでしょう。

発進時のクラッチの使い方

特に大出力エンジンを搭載するスポーツカーの場合、スタート時にラフなクラッチ&アクセル操作はタイヤの空転に繋がり、かえってタイヤのグリップを失う原因となるので注意が必要です。また大トルクを発生するエンジンの場合、乱暴にクラッチを繋ぐとクラッチ板が焼けてしてしまう原因となります。

また、滑りやすい路面では特に慎重なクラッチワークが必要となります。
基本的にはクラッチを踏み込み、1速にシフトしてから、半クラッチの状態からゆっくり、ゆっくりと踏み込んだクラッチを戻し、少しタイヤが回転したかなと言うタイミングでアクセルと踏み込んでいき、徐々にクラッチを開放する操作方法がタイヤ・クラッチ、燃費にも優しい走りと言えるでしょう。

市街地走行では、エンジンストップしないギリギリのバランスでクラッチとアクセル操作ができるように心がけましょう。

ギアチェンジのスムーズなやり方

発進後、ギアが確実に繋がったらクラッチから足を放します。
いつまでもクラッチに足を乗せていると、クラッチに摩擦熱が発生し、滑りの原因となり寿命が短くなるので注意が必要です。

走行中にシフトチェンジをする際は、アクセルペダルを戻し、素早くクラッチを踏み込みシフトレバーを操作します。アクセルペダルを戻すことで、駆動輪にかかるトルクを軽減することで、スムーズなギアチェンジが可能となります。

特に1~2速はトルクが強いのでラフなアクセル操作はギクシャクする原因になります。
通常はあまりエンジンの回転数をあげず、2000~3000rpmでテンポよくシフトチェンジ(シフトアップ)していくことで、滑らかな加速が得られます。

車の特性によって、スムーズにシフトチェンジできる回転数やタイミングが異なるので、実際に走りながら、そのポイントを探すとその車に早く慣れるでしょう。
減速時は状況に応じてギアを飛ばしてシフトダウンしても問題ありません。

特に信号が変わって減速中は5速から3速、4速から2速と言うように、速度に合わせてギアを飛ばしてシフトチェンジをするとスムーズな減速が可能です。

MT車のスムーズなシフトチェンジ(クルマの運転操作、みんなはどうしている?) | トヨタ自動車のクルマ情報サイト‐GAZOO

マニュアル車の停車時の注意点

停車中はギアをニュートラルに入れて、ブレーキを踏んだ状態でいることをおすすめします。ギアを1速に入れクラッチとブレーキを踏んだ状態で停車中に、何らかのアクシデントにより車が飛び出してしまう可能性があるからです。

追突された場合や靴底が濡れていて、万一滑った時のことを考えると、ニュートラルでブレーキを踏んだ状態の方が安全かも知れません。

但し、すぐに発信する場合や安全が確認できていれば、1速に入れたまま待機していても問題はないかと思います。

マニュアル車は今も昔もドライバーに車と一体となった愉しい走りを提供してくれる装備のひとつです。

結婚や育児でマニュアル車のスポーツモデルから、AT車のミニバンやセダンへ乗り換えた方も多いと思います。
子育てがひと段落した層の方々がマニュアル車へ戻っているとも聞きます。

是非、機会があったらマニュアル車にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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グーネットマガジン編集部

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