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更新日:2026.09.24 / 掲載日:2026.09.24
ホンダ Super-ONEを実車レビュー|EV購入前にチェックしたい注目ポイントを解説!

まとめ・写真/ユニット・コンパス
※ナンバープレートは、一部はめ込み合成です
話題の電動モデルを日常的なシチュエーションで検証してきたこのコーナーが、リニューアル! モデルの魅力を紹介する「実車レビュー」と、実際に1週間試乗する「試乗レビュー」の2部構成でお届けします。
今回注目するのは、ホンダが2026年に発売した新しい小型EV、Super-ONE(スーパーワン)です。N-ONE e:をベースに、全幅を拡大した専用シャシーを採用。5つのドライブモードやBOOSTモード、仮想7段シフトなど、EVならではの走りに「操る楽しさ」を加えたモデル。ここではまず解説編として、Super-ONEがどのようなクルマなのか、そのコンセプトや走り、デザイン、装備などの特徴を詳しく解説していきます。
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小さなボディに走る楽しさを凝縮した、カッ飛び系EV

Super-ONEは、ホンダが2026年5月に発売した新しい小型EVですが、まずその名前からして、ちょっと気になる存在ではないでしょうか。
ホンダによると、Super-ONEという名前には、これまでのEVや軽自動車の枠を超えて、唯一無二の価値をユーザーに届けていくという思いが込められています。その実現のために「e: Dash BOOSTER」という開発コンセプトが掲げられ、モーター駆動の強力な加速によって、ドライバーが「楽しい!」と感じられる要素が盛り込まれているEVになっています。
EVは走行時に二酸化炭素を排出しないことや、モーターによるスムーズな加速などが大きな特徴です。そして、Super-ONEでは、そうしたEVの基本性能だけではなく、アクセル操作やシフト操作、サウンド、メータ ー表示、イルミネーションなどを組み合わせています。
つまり、電気自動車であることを前提にしながら、「運転することそのもの」をひとつの体験として考えたクルマなのです。
EVの走りとスタイルを書き換える軽量、ワイド&ローボディ

Super-ONEのベースとなっているのはN-ONE e:です。ただし、ボディをそのまま流用したモデルではありません。全幅を拡大するとともに専用シャシーを採用し、N-ONE e:をベースとしながら、Super-ONE独自の走りに合わせた車体へと仕上げられています。
Super-ONEの走りを考えるうえで、まず重要なのがその軽さ。EVでは通常、大容量のバッテリーを搭載するため車両重量が増えやすくなりますが、このクルマの車両重量はわずか1090kgと国内で販売される乗用EVとしてクラス最軽量レベルです。バッテリーは車体中央のフロア下に配置して低重心化を図り、コーナリング時の安定性やハンドリング性能を高めています。

さらに、全幅を広げて、左右のタイヤを外側へ配置することで、低くてワイド、スポーティな印象を与えています。全長3580mmで全幅1575mm、全高1615mmのコンパクトなボディサイズでありながら、ボディサイドの大きく張り出したブリスターフェンダーが、存在感のあるスタイリングを生み出しています。フロントにはエアカーテンダクトやフロントスポイラー、ボディサイドにはブリーザーダクト、車体下部にはリヤアンダーカバーを採用。空気の流れをコントロールし、コーナリング時の安定した走りや、各部の冷却性を向上しています。
走りを支える、専用設計のシャシー

Super-ONEは、モーターの力をしっかりと路面に伝え、思いどおりに曲がって止まれるよう、足まわりやステアリング、ブレーキにも専用の設計を施しています。まずはサスペンション。フロントには専用設計のアルミ鍛造ロアーアームと高剛性ハブを採用し、リヤはアクスルビームの板を厚めにしています。さらに、ダンパーやスプリング、ブッシュゴムに至るまで専用にチューニング。接地点の横方向の剛性をホンダのN-ONE RSと比較して、フロントで37%、リヤで57%高め、コーナリング時の安定性を向上させています。

ステアリングも専用設定です。ステアリングギアをクイックな設定とし、電動パワーステアリングも最適化することで、操作に対してクルマが素早く、リニアに反応するフィーリングを目指しています。ブレーキは、フロントのディスクとキャリパーを大型化し、リヤもピストン径を拡大。回生ブレーキが十分に働かない状況でも、しっかりと制動できるようにしています。さらに、左右で長さの異なるドライブシャフトにも工夫があります。長い方を太くすることで左右の剛性をそろえ、左右の駆動力の差を抑えることで、アクセルを踏んだときにステアリングが取られる「トルクステア」を抑制しています。
Super-ONEの爽快で楽しい走りは、モーターの出力を駆動力として路面へ伝えるドライブシャフト、重力やショックを受け止めるサスペンション、意のままに操るためのステアリング、そして確実に減速するブレーキに支えられているのです。
5つのドライブモードで、キャラクターを切り替える

Super-ONEには、「NORMAL」、「ECON」、「CITY」、「SPORT」、「BOOST」という5つのドライブモードが用意されています。
その名のとおり、「NORMAL」は標準的な走行に適したモードで、「ECON」はより効率の良い走りを意識したモードになります。そして、「CITY」は市街地など発進と停止を繰り返す場面での使いやすさを考えたモードで、アクセルペダルの操作だけで加速から減速、停止までを行えるシングルペダルコントロールを使用できます。残りの「SPORT」と「BOOST」は、より走りを楽しむためのモードとして設定され、Super-ONEならではの「走りを楽しむ」ための機能が加わります。
EVなのに7段変速? BOOSTモードで衝撃の変身!

Super-ONEはモードによってまったく別の顔を見せます。電気自動車のモーターは、一般的なエンジン車のような多段変速機を必要としません。それでもSuper-ONEでは、ドライブモードで「SPORT」と「BOOST」を選択すると、あたかも7段のギアが存在するかのような加速感をつくり出します。これは実際に7段の機械式変速機が搭載されているわけではなく、モーターの制御によって段階的な加速感を再現する「仮想有段シフト」と呼ばれるものです。EVでは普通、アクセルを踏めばモーターがスムーズに加速していきます。そこにあえて「段」を設け、パドル操作によってドライバーがアクティブなドライビング感覚を体験できるようになっているのです。
そして、アクティブな走りをさらに引き立てるのが「BOOST」モードです。モーターの最高出力は通常47kWですが、BOOSTモードではじつに70kWまで引き上げられます。最大トルクは162N・mで、軽量コンパクトなボディを強烈に加速させます。加えて「BOOST」モードでは、アクティブサウンドコントロールが作動します。仮想エンジンの回転数に応じたサウンドをスピーカーから出力。モーターの出力を高めるだけではなく、音によっても走りの変化、躍動感を感じられるようにしています。
さらに、通常はバッテリー温度や瞬間電費、出力などを表示する7インチTFTメーターも「BOOST」モードに合わせて表示が変化します。「SPORT」/「BOOST」では瞬間電費の表示をタコメーター表示へ切り替えることができます。EVには本来存在しないエンジン回転数を、あえてメーターに表示するのです。インストルメントパネルのLEDラインイルミネーションもブルーからパープルへと変化します。
電動化によってクルマの操作感が変わっていくなか、モーターの出力、シフト感、サウンド、視覚。ホンダはこれらを連動させることで、EVならではの性能を生かしながら、あえて人が「操る楽しさ」をつくろうとしているのでしょう。
洗練されたEVライフを支えるバッテリー

Super-ONEは走りだけを楽しむためのEVではありません。搭載するバッテリーはラミネート型リチウムイオン電池を採用し、高エネルギー密度の薄型をフロア下に搭載し、室内空間を最大限に確保すると同時に低重心化にもつなげています。総電力量は29.6kWhで、一充電の走行距離はWLTCモードで274kmと普段使いに必要十分なものといえるでしょう。
バッテリーは温度管理機能を備え、低温時にはヒーターで温め、高温時にはラジエーターで冷却。走行や充電時の性能を安定させています。充電は、6kWの普通充電で、低バッテリー残量の警告が表示されている状態から満充電まで約4.5時間。急速充電では50kWで同じ状態から80%まで約30分とされ、通勤はもちろんレジャーにも対応しています。
そして、最近のEVの例に漏れず、蓄えた電力を外部へ取り出して使うこともできます。ディーラーオプションの「Honda Power Supply Connector」により、最大1500Wの電力を外部へ供給可能です。
4人で乗れて、あらゆるシーンで快適な室内空間

ここまで走りやスポーティな装備を中心に紹介してきましたが、Super-ONEは日々のパートナーとしての使いやすさにも配慮されています。
乗車定員は4名。薄型化した大容量バッテリーを床下に搭載することで、ホンダのNシリーズで採用されてきた後席のダイブダウン機構とチップアップ機構を備えています。ダイブダウンではリヤシートを倒して、荷室をフラットかつ広く使うことができます。一方、チップアップでは座面を跳ね上げることで、背の高い荷物にも対応。さらに、荷室の床下には収納スペースも用意されています。走りを前面に打ち出したモデルでありながら、買い物などの日常用途からさまざまな荷物の積載まで対応できる、使い勝手のよいパッケージングとなっているのです。

その使いやすさをさらに高めているのが、9インチのHonda CONNECTディスプレーです。Google アシスタント、Google マップ、Google Playを搭載し、音声による電話やSMS、音楽操作などに対応。Google マップでは、リアルタイムの交通情報を利用したナビゲーションも利用できます。EVならではの機能も充実していて、スマートフォンからバッテリー残量を確認したり、充電の開始時間を設定したり、出発前にエアコンを作動させたりすることも可能です。さらに、バッテリー残量から走行可能な範囲を確認したり、充電スタンドを考慮したルートの設定もできてとても便利です。

そして、もうひとつ室内で目を引くのが、BOSEプレミアムサウンドシステムです。8スピーカーを採用し、20cmのサブウーファーなどを組み合わせています。ホンダの小型モデルとして、BOSEプレミアムサウンドを標準装備することもSuper-ONEの特徴のひとつです。静粛性の高いEVの室内で音楽を楽しめるだけでなく、SPORT/BOOSTでは、アクティブサウンドコントロールによる仮想のエンジンサウンドもこのスピーカーから再生されます。

スポーツシートや3連メーターといった「操るための装備」に加え、4人で乗れる室内、荷物に対応するシートアレンジ、Googleを搭載したHonda CONNECT、そしてBOSEサウンドまでもを備えています。走りの楽しさだけでなく、毎日の使いやすさや快適性までを追求したEVといえます。
ホンダ SENSINGを標準装備

毎日の移動を支える安全装備も充実しています。ホンダが誇る安全運転支援システム「Honda SENSING」を標準装備しています。衝突軽減ブレーキのCMBSをはじめ、先行車発進お知らせ機能、歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能、標識認識機能、アダプティブ・クルーズ・コントロール、車線維持支援システム、トラフィックジャムアシスト、オートハイビームなど進化した安全機能を搭載しています。
駐車時のサポートも充実しており、誤発進抑制機能、後方誤発進抑制機能、低速衝突軽減ブレーキ、急アクセル抑制機能、パーキングセンサーシステムも備えています。前方には水平画角の広いフロントワイドビューカメラを採用し、前後には合計8個のソナーセンサーを配置するなど幅広い層のドライバーの安全をハイレベルにサポートしてくれます。
環境への配慮は、素材にも

Super-ONEでは、環境への配慮を車体の素材にも取り入れています。フロントグリルには、使用済みホンダ車のバンパーを再利用した素材を採用。インストルメントパネルには、透明感のある光沢や鮮やかな発色を特徴とする植物由来のバイオ樹脂「DURABIO」を使用しています。植物の成長過程において二酸化炭素を吸収するため、温室効果ガスの低減にも貢献しています。電気で走ることだけがEVの環境性能ではない、と言わんばかりの環境意識です。フロアマットにもリサイクルPET素材が使われていて、リサイクル素材の採用にも積極的です。スタイリッシュなデザインに注目が集まるSuper-ONEですが、このクルマと生活するユーザー自身もスタイリッシュに見えてきそうです。
コンパクトなEVだから叶う「走りの楽しさ」

Super-ONEを知ると、このクルマが単に「小さなEV」というだけではないことが分かります。航続距離や充電性能、快適性に安全性と、オールラウンドに高いレベルに達しているクルマではありますが、やはり特筆すべきはドライビングの楽しさではないでしょうか。では、実際にこのクルマを日常の中で使ってみたらどうなのか。次回の後編・1週間試乗インプレッションでは、編集部 大塚がSuper-ONEを日常のさまざまなシーンで走らせ、その実力をしっかり検証しますので乞うご期待!
ホンダ Super-ONE 主要諸元
| 全長 | 3580mm |
| 全幅 | 1575mm |
| 全高 | 1615mm |
| ホイールベース | 2520mm |
| 前後トレッド | 1345mm |
| 最低地上高 | 140mm |
| 車両重量 | 1090kg |
| 乗車定員 | 4名 |
| 駆動方式 | FF |
| モーター | 交流同期電動機 |
| 最高出力 | 70kW |
| 最大トルク | 162N・m |
| バッテリー | リチウムイオン電池 |
| バッテリー総電力量 | 29.6kWh |
| 一充電走行距離 | 274km(WLTCモード) |
| 交流電力量消費率 | 114Wh/km(WLTCモード) |
| 最小回転半径 | 5.2m |
| タイヤ | 185/55R15 82V |
※撮影車両は下記オプション追加。
有料色プラチナホワイトパール&ブラック 10万4500円
フロアカーペットマット(プレミアム) 2万9700円
ドライブレコーダー前後セット 5万9400円
車両本体価格(税込)
339万200円
※価格は全国メーカー希望小売価格。
