カーライフ
更新日:2019.06.20 / 掲載日:2016.05.18
車のロータリーエンジンのメリットとデメリットとは

goo-net編集チーム
車を運転するのにエンジンはかかせない部品ですが、
ガソリンエンジンやディーゼルエンジンと種類があり、
それぞれ動作の仕組みや特徴に違いがあります。
その中でロータリーエンジンというものがあるのをご存知でしょうか。
通常のエンジンとはどのような部分が違うのでしょうか?
ロータリーエンジンとは
ロータリーエンジンとは、ローターの回転運動によって出力を得るエンジンです。
ロータリーエンジンは、元々ドイツの技術者であるフェリクス・バンケルが開発したエンジンで、
技術者の名前をとった「バンケルエンジン」というのが本来の名称となります。
現在、西側諸国で量産技術を持つのは、日本車メーカーのマツダのみで、
マツダによって「ロータリーエンジン」という名称で名づけられました。
ロータリーエンジンと従来のエンジンとの違い
一般的に市販されている車では、レシプロエンジンが主流です。
ロータリーエンジンとレシプロエンジンには、動作の原理が異なります。
まず、レシプロエンジンはピストンがシリンダーに相当するハウジング内で、
上下に往復運動を繰り返すことにより出力を得るエンジンになります。
一方ロータリーエンジンは、ローターハウジング内にあるローターが回転運動をすることにより、
「吸気」「圧縮」「燃焼」「排気」の工程が3回行われます。
これにより、ローターが1回転するとエキセントリックシャフトが3回転して出力されているのです。
ロータリーエンジンのメリットとデメリット
ロータリーエンジンは、構造上部品数も少ないのでコンパクトであり軽量というメリットがあります。
また、ピストン代わりに使われているローターはおむすび型で、
回転運動が低振動なため騒音も低いと言われています。
さらにローターの回転力を出力にしているため、パワーロスを最小限に抑えて、
効率よく動かせることがハイパワーに繋がっています。
一方、デメリットとしては燃費が悪いことが挙げられます。
レシプロエンジンと比べて圧縮比が低く、
燃焼質の面積が大きいので熱エネルギーを無駄に放射してしまうため、
運動エネルギーへと変換しづらく、燃費が悪くなるという原因に繋がります。
その他、低速回転時には吸排気効率が上がらないことなども挙げられます。
ロータリーエンジンが奏でるエンジン音をはじめ、
加速をする際の独特な感覚に魅了されるカーオーナーは少なくありません。
車の買い替えなどを検討されている方は、
ロータリーエンジンのメリットとデメリットを理解した上で、
一度、ロータリーエンジンを採用した車をチェックしてみてはいかがでしょうか。