カー用品・パーツ
更新日:2020.01.28 / 掲載日:2020.01.28
【グー連載コラム】LATEST TIRE NEWS 快適なドライブをサポートするタイヤ講座

快適なドライブをサポートするタイヤ情報を毎月お届けする本企画。
今回のテーマは「最新タイヤ事情」です
(掲載されている内容はグー本誌2020年2月号の内容です)
著しい進化を遂げる 最新タイヤ事情
タイヤの管理・修復を自動で行うコンチネンタルの技術
自動車と共に常に進化を続けているタイヤ技術。世界各国で開催されるモーターショーでは、未来の技術が詰め込まれたコンセプトタイヤが展示され話題を集めている。
先日の東京モーターショーでも多くのタイヤメーカーがブースを構え、未来に向けた技術ソリューションが紹介されていたのは記憶に新しいが、なかでも、タイヤメーカー・コンチネンタルのブースでは「Conti CARE(コンチ・ケア)」という技術ソリューションが展示されていた。
コンチ・ケアとは、タイヤ内部に組み込まれたセンサーがトレッドの溝の深さや損傷具合、タイヤ温度や空気圧に関するデータを生成し自動的に評価。「Conti Sense(コンチ・センス)」と呼ばれる監視システムがタイヤ情報を「Conti Connect Live(コンチ・コネクト・ライブ)」へリアルタイムで送信され、自動車の管理者やドライバーが随時確認することができるシステムだ。
そしてコンチ・ケアを支える二つめの技術に「自動空気圧調整システム」というものがある。これはタイヤのホイール側に内蔵された遠心ポンプが、タイヤの回転と共にピストン往復し自動的に空気圧を調整してくれるという技術だ。
この革新的ともいえる技術が実現することで、さらにメンテナンスがしやすく安全性が増すのは明白だが、あくまでコンセプトなので実現には時間を要するだろうと誰もが思うはず。しかしコンチネンタルでは、コンチ・ケアの布石ともいえる技術をすでに市販タイヤに投入していることをご存じだろうか。それが「Conti Seal(コンチ・シール)」だ。
コンチ・シールとは、トレッド裏側のインナーライナー上にシーラント層を配すことで、釘やガラスなどで空いた穴を即座に塞いでくれるセルフシーリングテクノロジー。釘などが抜けた後も急激な空気漏れを防ぎつつ、安全にタイヤの修理・交換ができる場所まで自走することができるのだ。EcoContact6などに搭載されており応急処置的な感じではあるが、空気圧低下から起こるバーストなどを防ぐことができる。
ただこの技術の問題点を挙げるとするならば、普通に走れてしまうので逆にパンクしたことに気がつかないということだろう。少し屁理屈気味ではあるが、実際こうした事態が起こらないとも言い切れない。しかし、そんな事態を打開できるのがコンチ・ケアだ。パンクをコンチ・ケアが検知し、コンチ・シールが一時的に穴を塞ぐ。そして自動空気圧調整システムが安全な場所まで走行できるように空気圧の調整を行う。といった一連の流れをコンチネンタルは想定しているのではないかと思う。
兎にも角にもタイヤの技術は我々ユーザーの見えない所で日々進歩している。今は夢のような話であっても、数年後には実現する可能性は大いにありえることだ。
Conti Seal(コンチ・シール)
Conti Seal(コンチ・シール)
トレッドの裏側に設置されたシーリング層が、釘などによりキズが付いた部分をコーティングし空気漏れを防いでくれる。直径50mm以内の損傷に限る
タイヤ空気圧モニタリングシステム
タイヤ空気圧モニタリングシステム
コンチネンタルのタイヤ空気圧モニタリングシステムは空気圧を常にモニタリングし、タイヤ圧が低くなった際にドライバーに警告することで、事故の原因を減らし運転をより安全なものにする
Continental EcoContact6
155/65R14から245/40R18
Continental EcoContact6
転がり抵抗、ウェットブレーキ性能、耐摩耗性能といった相反する3つの性能を高次元で両立させたハイパフォーマンス・エコタイヤ。欧州タイヤラベリングで「転がり抵抗」「ウェットグリップ性能」が最高評価を獲得
コンチネンタルタイヤ・ジャパンhttps://www.continental-tire.jp TEL.03-5783-7460