カー用品・パーツ
更新日:2019.10.29 / 掲載日:2019.10.29
【グー連載コラム】LATEST TIRE NEWS 快適なドライブをサポートするタイヤ講座
快適なドライブをサポートするタイヤ情報を毎月お届けする本企画。
今回のテーマは「今どきのタイヤ事情」です
(掲載されている内容はグー本誌2019年11月号の内容です)
今もっとも注目されているのは 「長持ちする」タイヤだ!
長持ちするのが当たり前!? 今どきのタイヤ事情
ハイブリッド車の登場により、低燃費性能ばかりに注目されがちだが、最近では「ロングライフ性能」に関心が集まっている。そこで今回は、今注目されている長持ちするタイヤについて話していこう。
まずロングライフ性能とは、文字どおり摩耗が少なく長く使えるタイヤのこと。ひと昔前までは、減りの少ないタイヤはゴムが硬くグリップ性能が悪くなるというデメリットがあり、「減らないタイヤはグリップが悪い」といわれていた。
しかし最近では、そういった偏ったタイヤは少なくなっており、摩耗はゴムの柔らかさだけではなく、ブロックの剛性や接地面圧分布などによっても大きく変わってくる。
例えば、同じ性能、特性のゴム(コンパウンド)でも、タイヤのプロファイル(構造)やトレッドデザインによって摩耗の仕方が大きく異なる。
どこか一点に力が集中しないように、なるべく接地面圧を均一にして、タイヤ(トレッド面)全体で力を受け止めて摩耗を少なくしようという考え方だ。
特にミニバン系やコンパクトカーは、ショルダー(タイヤの両サイド)部だけが激しく摩耗してしまう、いわゆる片減りが多く見られる。タイヤの真ん中の溝はまだ残っているのに、ショルダーが摩耗して使えなくなってしまうという状態だ。こうなると直進時は良くても雨のカーブで足をすくわれたようにツルっと滑るのでとても危険なのだ。
そのため、ミニバン専用タイヤはショルダー部のケース剛性(骨格)を強化したり、ショルダーブロックを大型化してブロック剛性を高くするなどの工夫が凝らされている。
デザイン的に分かりやすい例を挙げると最近発売されたダンロップ「エナセーブRV505」や「エナセーブEC204」が挙げられる。コンパウンドの技術的な進化によって耐摩耗性を上げているという例もあるが、摩耗はミクロ的にみるとゴム分子の破断によって起こる。柔軟性が高く千切れにくいゴムを作ってやることで、耐摩耗性能を高めることができる。 コンパウンド性能を前面に押しだしているのは、例えばブリヂストンの軽、コンパクトカー用タイヤ「エコピアNH100C」。低転がり性能特化ポリマーとウエット向上ポリマーを組み合わせることでウエット性能・耐摩耗性と低燃費性能を両立する「エコ効きもちゴム」を採用。もちろんコンパウンドだけでなく接地面圧分布など、タイヤの構造やトレッドデザインにも配慮されているのでオススメだ。
もう一つロングライフ性に効果があるのは、タイヤのローテーションだ。とくにFF車(前輪駆動車)の場合前輪が摩耗しやすいので、前後のタイヤ組み換えはかなり効果的。ロングライフを謳ったタイヤ選びとタイヤローテーションのひと手間で、タイヤはびっくりするくらい長持ちするのだ。
タイヤも決して安い買い物ではないし、税金も10%に引き上げられた。今後、クルマを維持することが多少なりとも大変になってしまうかも知れないが、長持ちするタイヤを積極的に選ぶなどの工夫を凝らすことで、快適なカーライフを送っていただければ幸いである。
DUNLOP エナセーブ RV505
185/70R14から245/35R20
DUNLOP エナセーブ RV505
横風や道路のわだち等、不意なふらつきでも安定した走行を実現。定員乗車時のコーナリングやレーンチェンジ後の荷重移動をがっちり支える、より安全で快適なミニバン専用タイヤ。
問◎住友ゴム工業TEL.0120-39-2788https://tyre.dunlop.co.jp/
BRIDGESTONE ECOPIA NH100C
145/80R13から185/55R16
BRIDGESTONE ECOPIA NH100C
ウエット性能・ライフ性能と低燃費性能を高次元で実現。軽・コンパクト専用に設計され、小回りがしやすく据え切りにも強い日本ならではの特徴をもつタイヤ。
ブリヂストンTEL.0120-39-2936https://www.bridgestone.co.jp/