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更新日:2022.10.28 / 掲載日:2021.10.15
車庫入れのコツ

車の運転に苦手意識を持っている方の中で車庫入れが苦手と感じている方は多いのはないでしょうか?
そんな方のために、車庫入れのコツや車庫入れに便利な車の装備などをまとめてみました。ぜひご参考にして頂き、苦手な車庫入れをする際の手助けとなれば幸いです。
では、さっそく、みていきましょう!
車の運転が苦手な方は車庫入れが苦手
車の運転に苦手意識を持っている方の中で、車庫入れを苦手と感じている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか? あるデータによると車の運転が上手ではないと回答した内の65%の方が、車庫入れを苦手と回答しています。一方で車の運転が上手いと回答した人の内の13%の方が車庫入れを苦手と回答。つまり、車の運転に苦手意識を持っている方は、車の運転が上手いと感じている方よりも、車庫入れを苦手と感じている方が大幅に多い傾向にあります。
なぜ、車の運転が苦手と感じている方が、車庫入れを苦手とするのでしょうか?
その理由について以下に説明していきます。
車の大きさがわからない
車の運転に苦手意識を持っている方は、車の運転経験自体が少ない方も多いのではないでしょうか。車の運転経験が少ないと、車の大きさを感覚的に理解することが難しくなります。
車庫入れは、車の左右前後に一定のスペースを確保しながらバックをして車を停める必要があります。そのため、車の大きさを理解していないと一定のスペースを確保することが難しく、車庫入れが苦手と感じてしまうのです。
バックでの運転が難しい
車庫入れをする場合には、バックをしながら車を運転する必要があります。車の運転に慣れていないと、目視をしづらいためにバックでの運転に難しさを感じることでしょう。
また、バックをしながらハンドル操作をすると脳が混乱してしまい、どちらにハンドルを切っているかわからなくなってしまうこともあります。
つまり、視覚的にも感覚的にもこれまで経験をしていない状況の運転で、難しさを感じてしまうのです。
どこを見ればよいかわからない
車庫入れ時は、バックでの運転が多いでしょう。バックでの運転は、直接的に目で行先を見ることができず、バックミラーやサイドミラーを見ながら運転をすることが必要です。そのため、車の運転に慣れていないと、どのタイミングでどのミラーを見てよいかわかりません。
また、車庫入れ時にミラーに映る駐車枠と車の適切なスペースもわからないので、なんとなくハンドルを切ってバックをしてしまい、駐車枠に入らないということもあります。
さらに、ひとつのミラーだけに集中して周囲を見落としてしまうこともあるかもしれません。
気持ちが焦ってしまう
車庫入れに苦手意識があると、駐車枠内に駐車できず焦ってしまうことがあります。また、自分の車の前で他の車に待たれることで、より焦ってしまうでしょう。
気持ちが焦ってしまうと運転が雑になるので、駐車枠内に車庫入れをすることが上手くいきません。さらに、周囲の見落としも起こりやすくなるので事故の危険性も高まります。
車庫入れのコツ
車庫入れを上達するためにはコツを覚えることが必要です。どんな駐車場であってもコツは変わりませんので、しっかりと車庫入れのコツを理解しましょう。
駐車する場所に車を近づける
まずは、駐車する場所に車を近づけます。
車と駐車枠が垂直となるように移動し、運転席のシートと駐車枠の線が並んだところを目安として停車をします。
また、停車時にはハザードランプを点灯させ、周囲の車に駐車することを伝えましょう。
ハンドルを切り前進する
次に、停車位置からバックをしたい方向と逆の方向にハンドルを切り前進をします。例えば、左にハンドルを切って車庫入れをしたいのであれば、停車位置から右にハンドルを切り前進をします。
停車位置では、車と駐車枠の位置関係が垂直となっていましたが、車と駐車枠の位置関係を平行に近づけることで車庫入れがしやすくなります。また、サイドミラーを見ながら、車と駐車枠が重ならないように一定の隙間を確保し、再度停車しましょう。
駐車枠線の内側に後輪が来るようにバックする
バックする方向にハンドルを切り、サイドミラーを見ながら駐車枠の内側に後輪がくるようにバックをします。つまり、左にハンドルを切った場合には左のサイドミラーを、右にハンドルを切った場合には右のサイドミラーを確認します。
周囲の確認のために、反対側のサイドミラーの確認も忘れないようにしましょう。
後方のスペースを確認して停止する
最後に後方のスペースを確認して停車をします。後方の確認には、しっかりと目視確認をおこないましょう。
車庫入れ時の注意点
次に、車庫入れ時の注意点を説明します。車庫入れのコツと合わせてしっかりと抑えておきましょう。
バックしながら、ハンドル操作をしない
バックをしながら、ハンドル操作をしないようにしましょう。
車庫入れに苦手意識がある場合には、バックで運転することに慣れていません。そのため、周囲の確認、及びアクセルとハンドルの操作を同時に操作することは、非常に難しいはず。できる限り、停止した状態でハンドルを操作することを意識しましょう。
目視確認をする
最近はバックモニターが装着されている車が多いでしょう。バックモニターは後方の確認に便利ですが、バックモニターにも死角があり、全てが映るわけではありません。バックモニターだけに頼らずに必ず目視確認をしましょう。
不安な場合には、車から降りる、同乗者に確認をしてもらうなどしてください。
ハンドルの位置がわからなくなったら前進する
何度もハンドルを切り返していると、ハンドルの位置がわからなくなることがあります。そんな場合には、前進をしましょう。
前進をすることでハンドルの位置が分かります。ハンドルの位置を真っ直ぐにして車庫入れをおこないましょう。
駐車しやすい場所を選ぶ
車庫入れに自信のない場合は、駐車しやすい場所を選ぶことも重要です。
入口から離れることで隣に車がいない場所に駐車できることが多くなります。また、駐車待ちをされて焦る場面も減るはずです。ただし、壁や柱の脇の駐車場は、切り返しがしづらいことが多いので避けた方が無難でしょう。
車を駐車した後、目的地まで不便となることもありますが、車庫入れに苦手意識のある場合には、駐車のしやすい場所を選ぶと良いですね。
車庫入れのおすすめの練習方法
車庫入れの上達のためには、コツを知ることが大事です。しかし、コツを知るだけでは、車庫入れをマスターすることはできません。コツを理解した上で、練習をすることが必要です。
今回は、車庫入れのおすすめの練習方法をお伝えします。
広い場所で車庫入れを練習して慣れる
まずは、車庫入れを練習する場所を探します。広い駐車場でなおかつ駐車されている車が少ない場所がよいでしょう。
駐車されている車の少ない広い駐車場では、隣に車のいない駐車枠で練習することできます。駐車枠からはみ出しても、車をぶつけてしまうことを避けることができますので、慣れない車庫入れの練習する場所に最適です。ただし、駐車場の営業時間外での使用や周囲の車の迷惑にならないように気をつけましょう。
車の動き方を理解する
次に、バックをしながらハンドル操作をおこない、車の動き方を理解しましょう。
この際に、サイドミラーで駐車枠の位置を確認しながら、どの位置でハンドルを切ると駐車枠内に車が入るのかを確認をするのがおすすめです。
また、駐車枠に対して車の角度が、垂直である場合と45度である場合など様々な角度で車庫入れのしやすさを確認してみてください。駐車枠に対して平行に近い方が車庫入れがしやすいことが分かるでしょう。
三角コーンを置いて駐車を練習する
狭い駐車場所で練習をする場合には、駐車枠に三角コーンを置いて練習しましょう。
三角コーンを置くことにより、バックミラーやサイドミラーで駐車枠の大きさを立体的に把握しやすくなるので、車と駐車枠の位置関係を理解することが早くなります。
また、壁や隣の車にぶつかる危険性を減らすことにも繋がるでしょう。
車庫入れに便利な装備
最近の車には、車庫入れに便利な機能が装備されています。そういった装備を使うことで苦手な駐車を上手く行うことができるのです。
しかし、便利な機能は万全ではありません。機能に頼りすぎずに、必ず目視で確認をして車庫入れを行いましょう。
バックモニター
バックモニターは、車の後方に設置された小型カメラの映像を車内のモニターに映し出してくれる装置です。
ギアをリバースに入れると自動的にカメラが作動をします。死角となる後方を確認することができるので、車庫入れの際には便利な機能です。近年の装置は高性能なカメラが増えており、高解像度や夜間でもはっきりと映るものもあります。
2021年6月9日の道路運送車両の保安基準の改正により、2022年5月以降発売の新型車では義務化が決定しました。
パーキングセンサー
パーキングセンサーは、超音波技術を利用したセンサーです。
車の前方と後方に設置したパーキングセンサーにより、車庫入れ時や出庫時などに前後の障害物を検知して、音でドライバーに注意喚起をします。また、障害物との距離に応じて断続音が早くなりますので、障害物に対しての近さを感覚的に理解することも可能。
また、パーキングセンサーは、前後のバンパーに設置されますので、バックミラーやサイドミラーの死角を補うことにも有効です。
アラウンドビューモニター
アラウンドビューモニターとは、前後左右のカメラの撮影画像を合成して、車を真上から見下ろしているような映像をモニターに表示する装置です。
従来のバックモニターでは後方の確認のみでしたが、アラウンドビューモニターでは車の全周囲の障害物を確認可能です。そのため、車両周辺の死角を減らすことができるので、車庫入れに慣れていない場合にはとても便利な機能ですね。
ただし、モニターばかりに集中してしまい目視を怠ると、突然システムが作動しなかった場合に事故をしてしまう可能性があります。アラウンドビューモニターは便利な機能ですが、100%確実に周囲が映るとは言えません。必ず目視での周囲の確認もおこなうようにしましょう。
インテリジェントパーキングアシスト
インテリジェントパーキングアシストとは、車庫入れ時に後方のカメラが駐車枠を認知し、その駐車枠に向けて自動でハンドル操作を行う機能です。
ドライバーは、アクセル、ブレーキ、シフト操作のみで車庫入れができます。インテリジェントパーキングアシストを使用する場合には、初めに車を駐車枠の近くに停車をして、駐車位置を認知させることが必要です。車と駐車枠の位置関係によっては、駐車枠が認知されないことがありますので、注意しましょう。
車庫入れがしやすい車
車によっては、車庫入れのしやすい車があります。車庫入れのしやすい車の特徴は、以下の3つです。
・視界が広い
-視界が広いことにより、周囲の確認がしやすくなります。
・車の大きさがコンパクト
-車の大きさがコンパクトになると最小回転半径が小さくなり、小回りできます。
また、後方の確認もしやすくなるでしょう。
・駐車するための先進装置
-慣れないうちはバックミラーやサイドミラーだけでは、周囲の確認を見落としてしまうことがあります。
先進装置を使用することで見落としの危険性を少なくしてくれるでしょう。また、駐車枠に向けて自動でハンドル操作を行ってくれる装置もあるので、車庫入れに自信のない場合には有効です。
では、実際に、車庫入れがしやすい車を紹介します。
ホンダ N -BOX
ホンダ N -BOXは、軽自動車のためコンパクトなボディサイズで車の大きさを把握しやすいでしょう。また、フロントウインドウとリアウインドウがとても大きいので視界が広く、周囲がよく確認できます。
N-BOXの装備としては、死角を減らすためのサイドビューサポートミラーや後方支援ミラーと車の後方の障害物を検知するパーキングセンサーシステムを標準装備されており、スムーズな車庫入れができるでしょう。さらに、オプションでリアカメラを選ぶこともできます。リアカメラを装備することにより、後方の映像の確認はもちろんのこと、モニターでタイヤの角度を確認でき、容易な車庫入れが可能です。
日産 ノート
日産 ノートは、先進装備が特徴のひとつ。インテリジェント アラウンドビューモニターは、前後左右のカメラにより、上から見下ろしているような映像をモニターで確認できます。そのため、車の周囲の状況がひと目で理解することができ、スムーズな車庫入れができるのです。
また、後退時車両検知警報は、視界の悪い場所でバックをする際に、近づいてくる車を検知してドライバーに音で注意喚起をしてくれます。
トヨタ ヤリス
トヨタ ヤリスは、全長が3940mmと他社のコンパクトカーよりも比較的小さく、運転のしやすさも重視されています。
トヨタ ヤリスでおすすめの先進装備は、アドバンストパークと呼ばれる高度運転支援システムです。アドバンストパークとは、駐車枠の横に停車後、スイッチを押すとステアリング、アクセル、ブレーキ操作をアシストして駐車を行います。また、駐車枠で区切られていない駐車場でも使用できるでしょう。
車庫入れで事故した場合にどうする?
もしも車庫入れで事故をしてしまったときは、気持ちが焦ってしまいがちになります。
落ち着いた適切な対応が必要です。
①まずは、周囲、相手、同時乗車などに怪我人がいないかを確認します。
もし、怪我人がいる場合には、すぐに119番に連絡をしましょう。
②怪我人の確認や119番の連絡を行ったら、安全な場所に移動し、周囲に事故発生を知らせます。その理由は、道路や駐車場などの車や自転車などが往来する場所での二次被害を防ぐためです。
③安全を確保した後は、警察へ連絡をします。後々のトラブルを防ぐために、どんなに些細な事故であっても警察への連絡を徹底しましょう。
④警察が到着したら、事故の状況を確認します。お相手がいる場合には、一緒に状況を確認してもらいましょう。
⑤ご自分の保険会社へ連絡を入れます。また、お相手の連絡先や保険会社などの情報を交換が必要です。
⑥後の対応は、ご自分の保険会社に対応をお願いします。また、必要に応じて後日お相手にお詫びをするとよいでしょう。
まとめ
最後に車庫入れのコツと車庫入れに関わる情報をまとめてみましょう。
○車の運転が苦手な方の多くは、車庫入れも苦手
○車庫入れが苦手な理由
-車の大きさがわからない
-車の動かし方がわからない
-どこを見ればよいかわからない
-気持ちが焦ってしまう
○車庫入れのコツ
-駐車する場所に車を近づける
-ハンドルを切り前進する
-駐車枠線の内側に後輪が来るようにバックする
-バックと前進を繰り返して駐車枠線とボディを真っ直ぐにする
-駐車枠とボデイが真っ直ぐになったらバックする
-後方のスペースを確認して停止する
○車庫入れ時の注意点
-バックしながら、ハンドル操作をしない
-目視確認をする
-ハンドルの位置がわからなくなったら前進する
-駐車しやすい場所を選ぶ
○車庫入れの上達のためには、コツを理解して練習をする
○車庫入れに便利な装備
-バックモニター
-パーキングセンサー
-アラウンドビューモニター
-インテリジェントパーキングアシスタント
○車庫入れのしやすい車
-ホンダ N -BOX
-日産 ノート
-トヨタ ヤリス
○車庫入れで事故した場合
-まずは、落ち着いて怪我人の確認
-怪我人がいれば119番に連絡する
-安全な場所に移動し警察に連絡する
-相手と事故の状況を確認
-相手がある場合には連絡先を交換する
-保険会社に対応を一任する
車庫入れのコツや知識を手に入れて、安心安全なカーライフを叶えましょう!