カーライフ・ドライブを楽しむ
更新日:2025.04.10 / 掲載日:2025.04.10
新しい日本を発見する旅へ! DISCOVERY DEEP JAPAN

寒さが和らいで暖かくなり、新緑が眩しくなる4月は出かけるのにちょうどいい時期。
そして日本には、すばらしい景観や御当地の美味を楽しめる場所がたくさんある。
本特集ではクルマで移動して、日本らしさを感じられるそんな素敵なスポットを紹介していく。
今まで行ったことのない場所やグルメとの出逢いを、この春に楽しもう!
撮影/渡部祥勝
(掲載されている内容はグー本誌 2025年4月発売号掲載の内容です)
Part 1 進化を続ける“クルマと移動”
日本を新発見する旅。出かける前に、こうも便利に移動できるようになったクルマのことをもっとよく知っておきたい。まずは日本車の“生き字引”的存在であるクラウンの歴代モデルとともに、移動の進化について見ていこう。

[トヨタ]クラウン クロスオーバー
これまで多くの進化を果たしてきたクラウンが、現行型で革新的な変身を遂げた。それは装備や機能の進化ではなく、ボディバリエーションの追加だった。まさに多様化時代のクラウン爆誕である。
中古車価格帯 420万〜580万円

Point.1 利便性
クルマは本来、道具であることから、クルマの進化の歴史は利便性追求の歴史であるともいえる。エンジンやトランスミッション、ボディ構造、駆動方式などベースの進化はもちろん、装備類は常に充実化が図られている。


5代目クラウン(1974)
他に先駆けて一歩先をゆく高級車らしく、走行安定性を高める装備として、オーバードライブ付き4速ATが世界初搭載された。
Point.2 安全性
走行性能の高まりとともに、常に安全性は追求されてきた。3点式シートベルトに始まり、ボディ構造の強化やエアバッグの搭載、さらにはABSやESCといった事故を未然に防ぐための安全装備の充実化も進化が著しい。


7代目クラウン(1983)
日本初のスーパーチャージャーを搭載した7代目モデル。ABSの先駆けとなる4輪ESCの標準装備は安全性の進化に貢献した。
Point.3 快適性
走行性能や安全性能といった根源的な機能がある程度進化すると、次は快適性の向上が一気に見られるようになった。80~90年代は日本車の“おもてなし”機能が花開いた時代。日本の高級車が海外からも注目されるようになる。


8代目クラウン(1987)
ハイテク装備が目立ってきた時代、クラウンは3ナンバー専用ボディやV8エンジンなどで、高級感と快適性を高めた。
Point.4 運転の楽しさ
クルマを移動のための道具と認識する人がいる一方で、運転自体を快楽と捉えている人も多くいる。後者が追求してきた走りのスポーティさは、いつの時代もスポーツカーが存続し、進化していることで実現されている。


12代目クラウン(2003)
伝統をつなぎ高級感を高めてきたクラウンにとって革命的モデルとなった「ゼロクラウン」。力強い走行性能を獲得した。
Point.5 燃費性能
環境に与える影響も大きいが、クルマを持つことは他の趣味と比較してもかなり費用がかかることであり、燃料代で維持費を削ることはカーマニアにとっても永遠の課題。その点でハイブリッドカーの登場は革命的であった。


13代目クラウン(2008)
プリウスでも採用されたスプリット式ハイブリッドシステム搭載グレードを投入。走行性能を向上させつつ低燃費も手に入れた。
※中古車価格はグーネット 2025年3月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。
Part 2 東日本ドライブ編 芦ノ湖スカイライン

日本には走りを楽しめる、すばらしい道がある
富士を横目にワインディングをひた走る“スカイライン”トリップ
「スカイライン」と聞いて、まず頭に思い浮かぶのは日産車。クルマ好きにとってこれは正しい答え。
しかし、スカイラインのようなGTカーが走るのにふさわしい道だって「スカイライン」だ。
この日は、同じ日産の看板を掲げるフェアレディZで、人気のスカイラインを訪れた。
撮影/茂呂幸正
勢いよく走ってもいいし、景観を満喫してもいい
日本の国土の約3分の2は山地だと言われている。山地の道といえばワインディングロード。つまり、都会の喧騒を離れて少し足を延ばせば、クルマをスポーティに走らせるのに最適な道が、日本のそこかしこに広がっているというわけだ。
東日本では、奥羽山地や日本アルプスなどが有名だが、富士山を中心とした山梨~静岡エリアにも山々が連なっている。近隣には河口やカルデラに水がたまってできた、芦ノ湖や富士五湖のような湖もあり、風光明媚な景色も広がっている。
こりゃ、関東や中部地方の近隣に住むクルマ好きにとっては、行きたい、いや、絶対に行かねばならない場所である。実際に芦ノ湖スカイラインを訪れてみると、とにかくサイズ感がいい。1時間も走らずに、箱根スカイラインや伊豆スカイラインへ行けるし、あの有名な箱根ターンパイク(注)だって、つながっているような距離である。
クルマの性能を試すのもよし、山や湖、海などの景観を楽しむのもいいだろう。どういった楽しみ方をするのかはその人次第。ドライブは、日頃のストレスから解放させ、新たな発見をし、自分の世界を広げてくれる最高の没入体験なのだから。
このクルマで出かけてきました

[日産]フェアレディZ(現行型)
ストレートが得意な印象のGTスポーツだが、芦ノ湖スカイラインのような山道を走っても気持ちいい。特に現行型は2シーターのショートボディなので、FRならではのバランスのいい走りが堪能できた。上りではV6ツインターボのパワフルさが力を発揮している。
新車価格:549.78~930.27万円 中古車価格帯:590〜1100万円
※(注)現在の正式名称は、「アネスト岩田 ターンパイク箱根」。



【芦ノ湖スカイライン】
今回、本誌制作スタッフがフェアレディZで疾走してきた芦ノ湖スカイラインは、静岡県と神奈川県にまたがる有料道路。神奈川最大の湖である芦ノ湖と日本一の富士山の姿を拝めるスポットがたくさんあり、上りと下りさまざまなコーナーが連続する走りがいのあるワインディングロードになっている。箱根峠料金所には管理事務所とトイレがあり、途中には2箇所のレストハウスも備えられている。杓子峠や三国峠では富士山の美しい景観を楽しめる。

箱根エリアのさらなる広がり

【伊豆スカイライン】
箱根スカイラインと逆の南方向へ芦ノ湖エリアを抜けると伊豆スカイラインへつながる。こちらも相模湾や駿河湾の景観をじっくり楽しめるルート。

【箱根スカイライン】
御殿場と箱根峠を結ぶ約5㎞の自動車専用道で、やはり芦ノ湖や富士山などの景観を堪能できる。周辺にゴルフ場が多いのも特徴だ。

【評価チャート】
景色のよさ ★★★★★ 走りやすさ ★★★★★ 設備の充実度 ★★★★
ほかにもある、こんなスカイライン
東京湾を挟んで房総半島を望む
【房総スカイライン】
内房と外房をつなぐ大動脈でもあるゆったりとしたワインディングロード。1979年から使われる歴史ある路線で、千葉県君津市から鴨川市まで設置されている。かつては有料道路だったが、現在では通行料が無料となっている。

Part 3 西日本ドライブ編 伊勢志摩スカイライン

CMにもたびたび登場する抜群のロケーション!
伊勢志摩の自然をすべて感じられる絶景&爽快ワインディングロード
日本のすばらしい景観を楽しめるドライブウェイとして全国に点在するスカイライン。
前述の東日本ドライブ編に続き、ここでは西日本の代表として三重県の伊勢と鳥羽を結び、
“天空のドライブウェイ”としても名高い伊勢志摩スカイラインを紹介する。
撮影/渡部祥勝
どちらの入口から山頂を目指しても走りやすい!
西日本にも、夜景で有名な『信貴生駒スカイライン』(大阪府〜奈良県)、美しい高原を走る『 蒜山大山スカイライン』(岡山県〜鳥取県)や、阿蘇の大自然を感じられる『やまなみハイウェイ』(大分県〜熊本県)といった、日本のすばらしい景色を眺められるスカイラインが各地にある。
そのなかから編集部が選んだのは『伊勢志摩スカイライン』(三重県)。こちらも知る人ぞ知る人気のドライブウェイだ。しかしながら、実際に訪れるとなると名古屋や大阪から意外と距離があり、本特集のキーワードでもある“ディープ”な一面がある場所だと感じ、選択させてもらった。
伊勢自動車道・伊勢西インターを降りて5分ほどで伊勢料金所へ到着。そこから、朝熊山山頂を目指して駆け上がっていくわけだが、道は手入れが行き届いていて、角度のきついカーブもさほど多くない。どちらかといえば自然な運転を気持ちよく楽しめるという印象で、山頂の展望広場までは20分程度で到着できる。休息がてら、展望台から景色を見渡せば、海と山が調和した絶景が広がる。日本が島国だということを再認識させてくれる眺めでもある。
山頂を後にして、鳥羽方面にクルマを走らせると、伊勢湾をより間近に感じられるようになる。今回は伊勢方面から鳥羽へと抜けたが、逆側から来ても走りやすさは大きく変わらない印象で、全体として無理なく運転を楽しめる道だと感じられた。特にこれからの季節は木々の葉が新緑になっていくので、気持ちいい爽快な運転ができそうだ。
周辺には伊勢神宮や鳥羽水族館といった人気観光地が多いため、ドライブを満喫した後で、観光も存分に楽しめる点も見逃せないポイントだ。
このクルマで出かけてきました

[SUBARU]クロストレック
SI-DRIVE「スポーツモード」なら、勾配をものともせず、力強い加速で登っていける。またカーブの際も車両による制御が行われるため、曲がりやすく運転していて安心感がある。下りで活躍するのがパドルシフト。指先で容易に変速でき、マニュアル感覚で減速してくれる。
新車価格:301.4~405.35万円 中古車価格帯:211.4〜423.5万円


【伊勢志摩スカイライン】
1964年に開通した伊勢〜鳥羽を結ぶ16.3㎞のドライブウェイ。伊勢神宮の内宮方面から標高555mの朝熊山を横断して鳥羽駅方面へと続く。道中には、高所ならではの眺望のよいポイントが多く、“天空のドライブウェイ”とも呼ばれている。また、山頂付近には伊勢神宮の鬼門を守る寺として知られる「金剛證寺」があり、参拝客が利用する道路でもある。山頂広場には乗用車100台分の駐車スペース(無料)と売店や茶屋といった施設があり、ゆったりと休息できる。

◦料金:軽・小型・普通自動車:1,270円 ※現金のみ
◦営業時間(通常)1月〜7月、9月〜12月 7:00〜19:00 8月のみ7:00〜20:00 ※その他、特殊営業日についてはホームページでご確認ください。

【評価チャート】
景色のよさ ★★★★★ 走りやすさ ★★★★★ 設備の充実度 ★★★★



山頂から鳥羽へと降りていくエリアは、伊勢志摩スカイラインのなかで1番の絶景ポイント。ハイシーズンや休日には混雑することもあるが、平日なら気持ちよく疾走できる。これからの季節は、新緑と爽やかな春の風が心地いいドライブにベストなタイミングだ。
伊勢志摩スカイラインに行くならココにも立ち寄りたい!
英虞湾を一望できる絶景スポット



【横山展望台】
英虞湾に浮かぶ大小約60以上の島々と折り重なるように突き出た志摩半島を一望できる展望台。標高約140mの高さから見る、リアス海岸が織りなす広大で美しい景色は見応えがある。遊歩道が整備されているので、ハイキングやトレッキングにも最適だ。
◦住所:三重県志摩市阿児町鵜方875-20
◦☎0599-44-0567(横山ビジターセンター:9時~16時30分 )
◦アクセス:伊勢自動車道から第二伊勢道路経由 鳥羽南・白木ICから約25分
◦駐車場:あり(無料/普通車26台、うち身障者用2台、軽自動車2台※展望台に近い駐車場)
二輪車、自転車、大型・中型バスは展望台駐車場に乗り入れ不可。遊歩道下の創造の森駐車場をご利用ください。
Part 4 グルメ&ドライブ編 絶景、グルメ……自分だけのディスカバリー

移動するからこそ見えてくる日本のすばらしさを求めて
クルマ最大の魅力といえば、思い立ったらすぐに好きな場所に行けるところ。
行動に移すことができれば移動の幅がグッと広がる。そんな機動力のあるクルマに乗って、
ふらっとディープなスポットを求めてドライブをしてみてはどうだろうか。
普段、何気なく考えていたドライブスポットも、趣向を凝らせばディープな側面も見えてくるはず。
撮影/雪岡直樹 モデル/太刀川真央(オスカープロモーション)
何も壮大な旅だけがディスカバリージャパンではない
ディスカバリージャパンと聞くと、壮大な旅の計画を立てなくては……と考える人もいるかもしれないが、何も遠出して人里離れた所に行くだけがそうとは限らない。近場にドライブして、新たな発見をすることも立派なディスカバリージャパンだ。
こんな晴れた日に、家にいるのはちょっともったいない。ふらっと衝動的に出かけたくなる。せっかくなら、ドライブコースに何か新しい要素を追加して、いつもとは違ったドライブを楽しんでみてはいかがだろうか。たとえば、グルメ。遠出して行列のできる人気店に並ぶのも楽しいが、隠れ家的なお店を見つけてみるのも立派なディスカバリージャパンといえるのではないだろうか。移動することで見えてくる景色もきっとある。新しい日本のすばらしさを求めて、愛車で出かけてみよう。

ドライブ道中の楽しさ、待ち受ける開放的な景色に自然と心が躍る
ドライブスタート









鮮味楽(せんみらく)
三崎といえばやっぱりマグロでしょ!
港周辺にて見事お目当ての海鮮丼をゲット!ボリューム満点の丼は見た目だけでなく、もちろん味も抜群だ。お店によっては、マグロの竜田揚げやマグロの卵煮といった料理も食べることができる。
Data
住:神奈川県三浦市三崎5-5-1
営:11:00〜21:00※営業日・営業時間は時期及び仕入れの都合上、変更する場合があります。
休:火曜※時期により変更する場合があります。
駐:専用駐車場あり 提携駐車場あり

目的のランチを終えて帰路に就く前に……

ディープスポットを訪れるドライブだったが、最後は「立石海岸」に立ち寄り。江戸時代の風景絵師、安藤広重もこのあたりを「相州三浦秋屋の里」と題して描いたほどの絶景ポイント。
このクルマで出かけてきました



[マツダ]CX-80
マツダの旗艦モデルとなるCX-80は、安定した走りはもちろん、先進装備も充実している。特にマツダ・レーダー・クルーズコントロール(MRCC)の定速走行と追従走行によって、高速道路の運転時にドライバーの負担が軽減され、最後まで快適に移動することができた。
新車価格:394.35~712.25万円 中古車価格帯:458~635万円
※中古車価格はグーネット2025年3月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。
グルメ&ドライブ[番外編]
ライターが食べて選んだ
一度は行ってみたいグルメスポット
ドライブとグルメは切っても切れない関係。美味しいものを食べてリフレッシュすれば、運転や旅の疲れも
あっという間に吹き飛んでしまう。ここでは、数々の店舗を訪れたライターがオススメする各地のグルメを紹介しよう!
文:カーツさとう
弓田食堂(千葉県成田市)
味もボリュームも満点! SNSでも話題の人気食堂
周囲を畑や田んぼに囲まれたのどかな田園地帯という立地ながら、お昼時には順番待ちの行列ができる、知る人ぞ知る超人気食堂。その2大名物の1つ目が『勝丼』(1300円)。丼からはみ出して、その旨さを自ら主張しているかのようなブ厚いカツは、実際食べるとやっぱり最高! そして、もうひとつの名物が『天丼』(1400円)。これまた丼から海老と野菜の天ぷらが「オレは旨い」とハミ出しまくっている。その日に仕入れた新鮮なネタしか出さないという刺身定食も秀逸だ。
Data 住:千葉県成田市高172-1 営:11:00〜14:00、17:00〜20:00 駐:あり 休:月曜、第2火曜


もつ煮専門店 王里(群馬県前橋市)
厳選素材にこだわったもつ煮が抜群に旨い!
最近、若い経営者による豚もつ煮の専門店が関東中心に増えてきている。そんなニュータイプのもつ煮専門店のなかでも、もつ煮の本場・上州前橋に鎮座するオススメしたい店がこちら。群馬県産の食べ応えと柔らかさを追求した大きめのもつがド~ンと盛られた『もつ煮定食』(並/750円、大/850円)はボリューム満点。もつ煮に合わせてブレンドされた味噌で煮込まれ、しっかりと味が染みている。もつを唐揚げにした『モツから定食』(並/950円、大/1050円)も、ぜひ注文したい品だ。
Data 住:群馬県前橋市鳥取町766-52 営:11:00〜14:00 駐:あり(6台) 休:日曜、祝祭日


男の厨房(山梨県笛吹市)
街道沿いで異彩を放つ、迫力ある人気の品々に注目
もう店名からして、インパクトがある食堂が『男の厨房』。さらに店の上部の看板には『街道一外見の悪い定食屋』という自虐的だが、硬派に感じられる文言が躍っている、ある意味、男魂の映える食堂だ。人気の『BIGカツカレー』(1200円)は名前どおりでかなりのデカ盛り。見た瞬間に「ウォ〜。たいらげてやる!」という気分にさせる。『スペアリブ』(1700円)も、一瞬アバラ骨肉ではなく、大腿骨肉なんじゃないか? というボリュームマックスの品で、こちらも男気満点だ!
Data 住:山梨県笛吹市一宮町末木628-1 営:11:00~要確認 駐:あり 休:水曜


大豆生田商店(栃木県栃木市)
じゃがいもと焼きそばの絶妙な組み合わせがたまらない
食べたことのない人は、ぜひ一度訪れてもらいたい栃木県栃木市のソウルフード『じゃがいも入り焼きそば』の名店。要するに蒸したじゃがいもと麺を一緒に炒めたソース焼きそばということだが、味付けが栃木の地ソースなのも相まって、なんとも素朴でついつい頬張りたくなる。並盛りが500円、大盛りでも600円という価格もうれしい。これにイカがプラスされたもの(並盛り/600円、大盛り/700円)もオススメだ。じゃがいものフライを串に刺した人気の『いもフライ』も一緒にどうぞ。
Data 住:栃木県栃木市薗部町2-19-32 営:10:30〜18:00 駐:あり 休:月曜、火曜


※営業時間や定休日、金額などに変更がある場合があります。訪問の際は事前に電話やホームページ等でご確認ください。
Part 5 絶景スポット編 プロカメラマンが見るファインダー越しの日本
各地のすばらしい景色を数多く見てきたプロカメラマンに、
クルマで行くことがオススメの日本のよさを感じられる風景を収めてもらった。
ドライブや旅行の際に訪れる場所として参考になれば……と思う。
季節や時間、天候。時々の条件で異なる景色
そのとき出逢えた感動が色褪せないような一枚を求める
“カメラマンが撮る絶景”という目的を成就するために向かった先は千葉県の房総半島。まず、君津市にある鹿野山九十九谷展望公園へ向かう。ここでは上総丘陵が連なる景色を眼下に一望でき、広がるパノラマに感動すら覚える。続いて、九十九里浜を北上して旭市の飯岡海岸へ。全国的にも数少ない砂浜までクルマが乗り入れられる海岸で、光を反射した波が輝いている。撮影している中島カメラマンも「ここはいいですね!」と絶賛。最後は銚子市の屏風ヶ浦へ。ちょうど西日が差し始め、褐色の地層が色を帯びるタイミングで撮影。いずれも、そのときでしか出逢えない、美しい景色をカメラに収められた。




カメラマン
中島仁菜さん
写真の専門学校を卒業後、制作会社に入社。アパレルを中心とした企画の撮影に携わる。独立後はジャンルを問わず幅広く撮影に励む。
このクルマで出かけてきました

[ホンダ]フリード(e:HEV CROSSTAR)
ミニバンの利便性とSUVのタフネスをクロスオーバーさせ、街乗りだけでなく、アウトドアシーンにも映えるスタイルが特徴。今回の撮影でも、山や海がよく似合っていた。3列シートの6人乗りと2列シートの5人乗りの2種類を用意。前方視界が広く運転はかなりしやすい。
新車価格:332.75~360.25万円 中古車価格帯:319.9~393.3万円
※中古車価格はグーネット2025年3月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。
陽が昇る前に出発し、陽の動きを考えながら訪れる
一期一会の精神で望む絶景をめぐる冒険ドライブ
絶景の朝は早い。若い頃から約40年近くにわたり、自動車雑誌や広告などの撮影に携わってきた茂呂氏は、日本中のあらゆる絶景を目にし、都度、シャッターを押してきた。東京から日帰りで撮影に向かうのであれば、午後に出発することはほとんどなく、早朝、あるいは日の出の前からその地に踏み込むことになる。絶景を捉えるポイントについて聞くと、「景色は時間と太陽の向きで表情が一変します。その絶景に会えるときは二度とこないと思って、太陽の動きや向きをある程度想像しながら、景色が活きる時間にそこへ行けるよう心がけています」という。絶景に対しても一期一会の精神が必要なのだ。




カメラマン
茂呂幸正さん
1968年、東京生まれ。スタジオ・ラッシュライフ勤務を経て、2002年に独立。クルマを中心に、食や建築物などの撮影も手がける。
総括
日本のすばらしさを新たに発見する旅へ!
日本にはたくさんの観光地があり、人気の場所には多くの人が訪れている。もちろん、それもいいものだが、クルマでの移動なら制約が少なく、いろいろな場所に自由にたどり着ける。たとえば、本来の目的地を目指す途中で、知らなかった絶景やグルメを発見するなんてことも間々ある。今回紹介した例だけでなく、これまで出逢っていなかった魅力的なスポットが、日本にはまだまだあると思う。ぜひ、旅やドライブを通じて自分ならではの新発見を楽しんでもらいたい。