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更新日:2021.11.15 / 掲載日:2021.11.15

メルセデス・ベンツ VANEO(バネオ)の燃費や税金など気になる維持費を紹介

ベンツ初のコンパクトサイズのマルチ・パーパス・ビークル「VANEO(バネオ)」

2003年に誕生し、わずか3年という短い期間でその姿を消したメルセデス・ベンツVANEO(バネオ) の気になるポイントを紹介していきます。

「燃費やボディサイズは?」「税金や車検代などの維持費はいくらかかる?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

VANEOについて

メルセデス・ベンツ VANEOは、2003年10月に誕生しました。

VANEOは、Aクラスをベースに開発されたメルセデス・ベンツ初のコンパクトマルチ・パーパス・ビークルです。マルチ・パーパス・ビークルとは、多目的な用途に対応した車両のことをいいます。

VANEOはAクラスよりもホイールベースが475mmも長く、全高も270mm高くなっているのが特徴です。そのため、全長4205mm、全幅1740mmというコンパクトなボディサイズにもかかわらず、ラゲッジスペースは通常時で715L、2列目シートを取り外すと最大で3000Lにもおよぶ大容量。

また、運転席側、助手席側共にリアドアがスライドドアになっているため、横からも荷物を載せやすい造りとなっています。

VANEOに設定されるグレードは、「1.9 アンビエンテ」の1種類のみと非常にシンプル。エンジンには最高出力125馬力の1.9L 直列4気筒SOHCエンジンが搭載され、トランスミッションにはフロアシフトゲート式5速ATが組み合わされました。

ベースとなっているのがAクラスというだけあって、Aクラスと同等程度の操縦性を備えているのが特徴です。

そんなVANEOですが、2003年の発売からわずか3年でその姿を消してしまいます。

VANEOと同クラスの国産ミニバンには3列目シートがあるのに対して、VANEOには2列目までしかシートがないことや価格の高さがネックとなり、日本のユーザーには支持されなかったようです。

ただ、コンパクトなボディサイズにもかかわらず室内スペースが非常に広いため、ここ数年のキャンプブームには最適の1台といえます。販売時期が違っていたら、もしかすると人気車種になっていたかもしれません。

VANEOのボディサイズ

VANEOは1代限りの車種であり、さらにモノグレード展開となるため、比較する対象がありません。そんなVANEOのボディサイズは、一体どれくらいあるのでしょうか。

<世代:グレード:ボディサイズ>
初代
1.9 アンビエンテ
全長4205mm×全幅1740mm×全高1845mm

VANEOはメルセデス・ベンツ初のコンパクトマルチ・パーパス・ビークルということで、全長と全幅に関しては割とコンパクトなサイズですが、全高はかなり高めとなっています。

日本のコインパーキングは、長さ4800mm~5000mm×幅2400mm~2500mm程度の駐車スペースですが、VANEOのボディサイズならば問題なく駐車することが可能です。

一方、立体駐車場のサイズ制限はもっとシビアで、全長が5000mm未満、全幅が1850mm未満、全高が1550mm未満となっています。全長と全幅に関しては十分に駐車可能なサイズではありますが、VANEO は全高が1845mmもあるため、立体駐車場に駐車することはできません。

VANEOの安全装備

2000年代初期に販売されていたVANEOの主な安全装備は、以下のとおりです。

・ESPR(エレクトロニック・スタビリティ・プログラム)
これは、車両の横滑りやアンダーステア、オーバーステアなどの現象を制御するための自動安全装置のことです。滑りやすい路面では、横滑りやアンダーステア、オーバーステアというカーブなどを曲がるときに車が外側に膨らむ現象や内側に切れこむ現象が起こります。そういった滑りやすい路面での走行時や危険回避時における走行安定性を高めてくれるのが、このESPRです。

・ブレーキアシスト
これは、前を走る車や横切る車、歩行者などとの衝突の危険性を感知した際に衝突を回避するためにブレーキ圧を高め、ブレーキを強く踏めないドライバーなどをアシストしてくれる機能です。

・デュアルエアバッグ&サイドエアバッグ
今ではどんな車にも装備されているといっても過言ではないのが、このデュアルエアバッグ&サイドエアバッグ。正面からの衝突に対してだけでなく、側面からの衝突に対しても頭部や胸部への衝撃を緩和してくれる安全装備です。

VANEOの走行性能

VANEOの走行性能についてですが、搭載しているエンジンは最高出力125馬力を発生する1.9L 直列4気筒SOHCエンジンでした。トランスミッションは、フロアシフトゲート式5速ATが組み合わされています。

もともとVANEOは、Aクラスをベースとして作られたモデルです。Aクラスよりも全高が高く、ホイールベースが長いうえに重量が270kgほど重くなっていますが、操縦性能はそれなりに高く、Aクラスと同等程度の操縦性を備えています。

トランクルーム・ラゲッジスペースの広さ

フルモデルチェンジされることなく、1代限りで生産終了となったVANEOのトランクルームの広さをご紹介します。

<世代:グレード:容量>
初代
1.9 アンビエンテ
715L

VANEOは全高が1845mmとかなり高めに設定されているため、室内がかなり広いことから、トランクルームも大容量となっています。

その容量は通常時で715L、2列目シートをすべて取り外した状態だとその容量は3000Lにもおよび、ベンツ車の中でも最大級のトランクルームを兼ね備えていました。

そのため、VANEOでは、通常時でもゴルフバッグ5個は余裕で積むことができるでしょう。また、2列目シートをすべて取り外した状態であれば、10個以上積むことが可能です。

とはいえ、乗車人数以上のゴルフバックを積むこと機会はなかなかないと思われますが、アウトドアやキャンプなどの道具であれば余裕で積むことができるでしょう。

VANEOの燃費

VANEOの燃費を見ていきましょう。

フルモデルチェンジされることなく、販売終了となったVANEOの測定モードは10・15モードのみです。

測定モードは、時代が下がるごとに実走行に近い走行条件になるのですが、同じ条件になることはありません。そのため、カタログデータと実燃費には必ず差が出ることから、あくまでも参考値として見ておくようにしてください。

<世代:グレード:燃費>
初代
1.9 アンビエンテ
10.6km/L(10・15モード)

駆動方式は2WDでガソリンエンジンモデル、燃料はハイオクガソリンとなっています。

VANEOに似たタイプとして、メルセデス・ベンツにはVクラスというミニバンがあり、VANEOと同時期に販売されていた初代Vクラスの燃費が7.7km/Lでした。

単純に比較することはできませんが、それでも初代Vクラスと比べると、VANEOの燃費はなかなかのものだといえるでしょう。

VANEOの税金

現在の日本での自動車に関する税金としては、購入時の消費税や自動車税環境性能割に加えて、毎年納める自動車税、車検の都度支払う自動車重量税などがあります。このうち自動車税は排気量ごとに額が決まっていますが、初回登録から13年経過すると、税額が15%程度割増になります。

VANEOの自動車税ですが、VANEOは全ての世代が初回登録から13年以上経過しているので、税額は以下のとおりです。

<世代:グレード:年額(15%程度割増後)>
初代
1.9 アンビエンテ
45,500円(1,897cc)

続いて重量税ですが、VANEOの車重は「1,430kg」です。こちらも初回登録から13年を超えたときと18年以上経過したときに税額が割増されるため、2003年に登場したモデルに関しては重量税が18年経過の37,800円となります。

2004年以降のモデルに関しては執筆時点ではまだ13年経過の34,200円ですが、2022年度には18年経過に該当してしまうでしょう。

従来の自動車取得税は2019年10月に廃止され、新たに「自動車税環境性能割」が導入されました。これは燃費基準や環境性能に応じて税額が変わりますが、VANEOの場合は軽減税率の対象に入らないので、取得価額の3%が課税されることになります。

自賠責保険や任意保険料

続いて、VANEOの自賠責保険や任意保険料の額をご紹介します。

自賠責保険料は、車種による違いはなく、白ナンバーの登録車の場合24か月分20,010円で、車検時に2年分まとめて支払うことになります。

任意保険料は、車種や型式の料率クラス、運転者の年齢などによって変わるので一概に「この価格です」とは言えません。

そこで、損害保険料算出機構のホームページで確認できた料率クラスを確認しておきましょう。ここで算出された数字が低いほど、保険料は安くなります。
※いずれも保険始期2021年1月1日~12月31日の場合です。

初代
1.9 アンビエンテ
対人賠償責任保険11・対物賠償責任保険4・搭乗者傷害保険9・車両保険9

※料率クラスは損害保険料算出機構のサイトで算出しました。

VANEOの車検代

VANEOの車検時にかかる経費としては、大きく分けて法定費用と整備点検費用がありますが、法定費用は国産車と輸入車による違いはなく、排気量や車重で決まっています。

VANEOの1.9 アンビエンテ(2003年式)の場合、以下の費用がかかります。

・重量税・・・2年分で37,800円
・自賠責保険料・・・24か月分で20,010円
・印紙代・・・1,200円

整備や修理の内容で車検費用は異なるのが特徴ですが、登場からまもなく20年が経過するVANEOは年式が古い車種のため、一般的な相場よりも費用がかさむ可能性があります。

VANEOにはスライドドアが採用されているのですが、年式の古いものだと劣化からスライドドアセンサーが故障してしまうことが多いようです。ここが壊れてしまうと、高額な修理費がかかる可能性があるので、注意しましょう。

VANEOの維持費

前述した項目を含め、VANEOの中古車を購入した場合の維持費についてまとめてみましょう。

使用場所や目的による差もありますが、年額に換算したおおよその目安として、初代の1.9 アンビエンテの年間維持費は以下のとおりです。

・自動車税・・・45,500円
・重量税・・・18,900円(2年分÷2)
・自賠責保険・・・10,005円(24か月分÷2)
・任意保険・・・約90,500円
・ガソリン代(年間1万km走行)・・・約158,000円
・駐車場代・・・約96,000円(全国平均)

上記以外にも、オイル代やタイヤ代などの費用が急に発生することもあります。

先ほどは、スライドドアセンサーの故障の可能性についてご紹介しましたが、年式が古いのでエンジンなどが故障したときの修理費用なども見込んでおくことが大切です。

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※本記事は、2021年11月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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