中古車購入
更新日:2024.12.09 / 掲載日:2021.02.02
トヨタ bBの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
トヨタ bBの歴史
トヨタ bBは、アメリカのストリートカルチャーで流行っていたカスタム・バンの雰囲気を取り入れた車種としてデビューしました。bBという車名は、未知の可能性を秘めた箱という意味を持つ「ブラックボックス」のイニシャルに由来し、流行に敏感な若者が自由にカスタマイズするための素材となるべく命名されています。
2000年に初代が発売されました。プレーンな面で構成される車体は、コンパクトサイズでありながらボリューム感のあるデザインを演出し、どこか不良性をも感じさせる存在感を強調しています。
bBは、初代ヴィッツの派生車種であるファンカーゴとプラットフォームを共有し、エンジンは1.3Lと1.5Lの2種類が設定されました。それまでの日本車にはあり得なかったユーザー主体のカスタマイズを前提とした車両構成は大反響を呼び、bBは想定外の大ヒットとなります。
当初のメインターゲット層は20代男性であったものの、コンパクトで取り回しのよいサイズに垂直に立った車体は運転のしやすさが評価され、次第にシニア層にも人気を博すこととなりました。
その後も、メタリックな玉虫色の強烈なカラーを与えられたバージョンの「マジョーラ」、荷台を持つトラックスタイルバージョンの「オープンデッキ」など、実験的ともいえるような過激なバリエーションを数多くラインナップしています。インテリアにおいても、直線のエッジを強調したダッシュボードに丸いセンターメーターを置くという非常に個性的なデザインが施されました。
2005年には初のフルモデルチェンジが行われ、2代目を発売。コスト削減のために生産がダイハツ工業へと移管されたこともあり、初代と比較してみると落ち着いたコンセプトになっているのが特徴です。
この2代目は、エクステリア・インテリアのデザインも万人受けする洗練されたものとなり、初代のような過激な個性は薄れたものの、幅広いユーザー層から支持を受けます。エンジンは、1.3Lダイハツ製K3-VE型、1.5Lダイハツ製3SZ-VE型の2種類が設定されました。
2016年には生産終了となり、およそ16年の歴史に幕を下ろします。
bB S
全世代に渡って設定されたベースグレード「bB S」
2000年に登場した初代においては、駆動方式はFFと4WD、エンジンは1.3Lと1.5Lの設定となり、いずれの組み合わせも用意されていました。
2005年に登場した2代目のbB Sでは、初代同様にFFと4WDがラインナップされるものの、エンジンは1.3Lに一本化されています。また、 2014年の一部改良では、新たに15インチアルミホイールを装備しました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2000年式:28万円
2001年式:55万円
2002年式:流通量希少により算出不可
2003年式:40万円
2004年式:29.9万円
2005年式:87.8万円
2006年式:35万円~39.8万円
2007年式:45万円
2008年式:39.8万円~59万円
2009年式:35万円~45万円
2010年式:26.9万円~39万円
2011年式:35万円~60万円
2012年式:35万円~45万円
2013年式:39万円~55.3万円
2014年式:79.8万円
2015年式:流通量希少により算出不可
2016年式:流通量希少により算出不可
トヨタ bB Sの初代、2代目のいずれも価格はこなれてきており、走行距離が大きい個体では30万円以下のものも販売されています。
先代モデルとの比較
初代のbB Sは、bBが誕生した当初から設定されました。FFと4WDの2種類の駆動方式をラインナップしています。
登場からかなり時間が経過しているため、現時点の中古車市場における相場はかなり安くなっているようです。20年近い車齢や10万kmを超える走行距離を持つ個体もあるため、購入の際にはコンディションをしっかりとチェックする必要があるでしょう。
エンジンは1.3L直列4気筒ターボ最高出力87ps~88psまたは1.5L直列4気筒ターボ最高出力88ps。ボディサイズは全長3825mm×全幅1690mm×全高1640mmです。
第2世代:2005年~2016年
2代目のbB Sは、初代と同様にFFと4WDの2種類の駆動方式をラインナップしました。この世代から生産をダイハツ工業に移管し、エンジンは1.3LのVVT-i (連続可変バルブタイミング機構)を搭載したエンジンに一本化されています。
この世代のbB Sの中古車は、非常に豊富な台数が流通しているのが特徴です。そのため、豊富な選択肢の中から条件に合った車両を選ぶことができます。
エンジンは1.3L直列4気筒ターボ最高出力92ps。ボディサイズは全長3795mm×全幅1690mm×全高1635mmです。
人気のあるカラー
・ブラックマイカメタリック
・ホワイト
・ダークレッドマイカ
・ブライトシルバーメタリック
・シャイニングレッド
・パールホワイトIII
この中では、漆黒の「ブラックマイカメタリック」と、パール塗装が施された白色の「パールホワイトIII」が人気です。
bB Z
全世代に渡って設定された上級グレード「bB Z」
駆動方式は、FFと4WDの2種類が設定されています。初代のエンジンは1.5Lのみの設定、2代目ではFFに1.5L、4WDに1.3Lが設定されました。
初代で装備していたマニュアルエアコンは、2代目になったと同時にフルオートエアコンに変更されています。また、bB S同様2014年の一部改良で、新たに15インチアルミホイールを装備しました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2000年式:流通量希少により算出不可
2001年式:流通量希少により算出不可
2002年式:60.6万円
2003年式:流通量希少により算出不可
2004年式:78万円
2005年式:45万円〜111.3万円
2006年式:流通量希少により算出不可
2007年式:40.3万円~44.3万円
2008年式:53.7万円
2009年式:30万円~49.8万円
2010年式:流通量希少により算出不可
2011年式:34万円〜78.6万円
2012年式:28万円〜50万円
2013年式:44.7万円〜55万円
2014年式:58万円〜66万円
2015年式:流通量希少により算出不可
2016年式:56.9万円
bB Zの初代は登場から20年ほど経過していることから流通数は減少傾向ですが、2代目はまだ豊富な流通数となっています。
先代モデルとの比較
初代のbB Zでは、エンジンは1.5Lのみの設定で、駆動方式はFFと4WDが用意されていました。この世代では上級グレードとして設定されており、フォグランプや電動格納式ミラーなどを装備しています。
この世代は登場から20年以上経過しているため、ほとんど流通していません。車両状態もあまりよいものではないので、この世代のbB Zを選ぶメリットはないでしょう。
エンジンは1.5L直列4気筒ターボ最高出力110ps。ボディサイズは全長3825mm×全幅1690mm×全高1640mmです。
第2世代:2005年~2016年
2代目のbB Zは、先代から設定されていた1.5Lエンジンに加え、1.3Lエンジンが追加されています。2014年に行われた一部改良で、15インチのアルミホイールを搭載するようになりました。
この世代のbB Zは10年以上設定されていたこともあり、中古車の流通量は多いです。とはいえ、年式は決して新しいわけではないので車両状態もそこまでよいものはなく、価格もこなれていきています。
エンジンは1.5L直列4気筒ターボ最高出力109ps。ボディサイズは全長3795mm×全幅1690mm×全高1635mmです。
人気のあるカラー
・ブラックマイカメタリック
・ホワイト
・ダークレッドマイカ
・ブライトシルバーメタリック
・シャイニングレッド
・パールホワイトIII
この中では、漆黒の「ブラックマイカメタリック」と、明るいシルバー色の「ブライトシルバーメタリック」が人気です。
bB S 煌
きらびやかな雰囲気が感じられる「bB S 煌」
初代にも同様のコンセプトで追加設定されていた「煌(きらめき)」が非常に好評だったことから、2代目においてもグレード名が継承されました。
深夜のクラブシーンをイメージして装着された多数のメッキパーツは、妖しくセクシーな光を放つことで、bB S 煌の持つワイルドな存在感を強調しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2011年式:流通量希少により算出不可
2012年式:35.9万円~100万円
2013年式:流通量希少により算出不可
2014年式:47.2万円~78万円
2015年式:50.7万円
2016年式:83万円
bB S 煌は2代目に設定されたグレードで、bBに設定されたグレードの中では比較的新しいモデルです。そのため、高い値段がつけられている車両も確認できます。
先代モデルとの比較
bB S 煌は、2011年に追加で設定されたグレードです。
このグレードには、bB S エアロパッケージの装備に加えて、鏡面のような光沢を持つフロントメッキグリルなどのエクステリア・インテリアにメッキ加飾を施しています。そのため、深夜のクラブシーンのようなスタイリッシュな雰囲気が感じられるグレードです。社内のイルミネーションの調整をアームレストで行えるアームレストコントローラーや11個ものスピーカーを採用するなど、光と音を楽しむコンセプトが強化されました。
2代目のbBが「クルマ型Music Player」をテーマに開発された経緯からも、「いつも音楽に囲まれて暮らしたい」という若者のニーズに応えるための最適なグレードとなっています。
このグレードは、bBに設定されたグレードの中では比較的新しいモデルです。そのため、まだ高い価格がつけられています。とはいえ、流通している台数はそこまで多いわけではないのでしっかりと確認するようにしましょう。
エンジンは1.3L直列4気筒ターボ最高出力92ps。ボディサイズは全長3800mm×全幅1690mm×全高1635mmです。
人気のあるカラー
・ブラックマイカメタリック
・ダークレッドマイカ
・ムースピンクパール
・ブロンズオリーブパールメタリック
・パールホワイトIII
この中では、ラメ塗装が施された深い紫色の「ダークレッドマイカ」と、パール塗装が施された白色の「パールホワイトIII」が人気です。
bB S Qバージョン
音楽を楽しむためのインテリア空間にこだわった「bB S Qバージョン」
上級グレードであるbB Zのフルモデルチェンジ当初より設定されていたbB Z Qバージョンが非常に好評だったことから、ベーシックグレードであるbB Sにも追加が望まれていました。
強化されたオーディオ装備や音と連動して明滅するイルミネーションなどを採用しており、音楽を楽しむためのインテリア空間の演出を追求しているのが特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2006年式:29.9万円
2007年式:24.8万円~33万円
2008年式:34万円~49.8万円
bB S Qバージョンは、わずか2年ほどの販売期間だったため、中古車市場における流通数はあまり豊富ではありません。他のグレードと比較すると、比較的安い価格で販売されている個体も多いところが特徴的です。
先代モデルとの比較
bB S Qバージョンは、2代目に設定されたグレードです。
サラウンドDSP技術を駆使して室内全体に配置した9スピーカーを制御、高音質で臨場感のあるサウンド空間を実現しました。また、車内に11個ものイルミネーションを配置し、音楽と連動して自動的に明滅させることにより、まるでクラブやライブハウスにいるかのような効果を生み出します。
インストルメントパネルは大きく湾曲した平面を用いてスタジアム形状とし、中央にサブウーハー、両サイドにツイーターを配置することにより、音楽ユニットに囲まれたDJブースのような空間を演出しました。
bB S Qバージョン含む2代目のbBは、「妖しさ」「いかつさ」をデザインテーマにワイルドで存在感のある雰囲気を作り上げ、若者の感性に訴える個性的なスタイルを確立しています。
このグレードは設定期間が2年程度と短かったこともあり、あまり流通量は多くありません。上級グレードであるbB Z Qバージョンのほうが流通量も多く、中古車価格もそれほど変わりがないので、bB Z Qバージョンの中から探したほうが条件に合った車両を見つけられそうです。
エンジンは1.3L直列4気筒ターボ最高出力92ps。ボディサイズは全長3800mm×全幅1690mm×全高1635mmです。
人気のあるカラー
・ブラックマイカメタリック
・ホワイト
・ダークブルーマイカメタリック
・グレーメタリック
・イエローグリーンマイカメタリック
・ブライトシルバーメタリック
・ダークレッドマイカ
・ブルーイッシュホワイトパールマイカ
この中では、純白の「ホワイト」が人気です。
※本記事は、2024年11月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。