中古車購入
更新日:2025.03.28 / 掲載日:2020.11.21
三菱 RVRの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

RVブームの最中に三菱から販売されたRVRに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
三菱 RVRの歴史
RVRは、1980年代から続くRVブームに乗り開発されました。シャリオの2代目をベースにして作られたショートボディとなっており、片側スライドドアを採用するなど特徴的なデザインとなっているのが特徴です。また、走りがよいRVという意味をもつ「Recreation Vehicle Runner」の頭文字を取り、RVRと命名されています。
1991年に初代が登場します。このとき、定員5人の後部座席3人がけと、定員4人の後部座席2人がけのタイプを設定。定員4人のモデルは、シートアレンジを行えば、足が伸ばすことができるほど車内が広くなっています。初代が発売された当時はガソリンエンジンモデルのみの設定でしたが、のちにディーゼルエンジンモデルが追加されました。
1997年にフルモデルチェンジを行い、2代目が登場。この世代では、シャリオの後継車のシャリオグランディスのコンポーネンツを流用して開発されました。2代目は、5ナンバー車と3ナンバー車の2つが用意されています。
1999年にマイナーチェンジを行い、好調な販売を記録したシャリオグランディスをイメージさせる大幅なフェイスリフトが採用されています。オフロード路線での開発でしたが、若者をターゲットにオンロード路線で開発した「RVR スポーツギア・エアロ」といったモデルも投入されました。
2010年に現行型の3代目が登場します。フランクフルトモーターショーで披露したConcept-cXをベースに開発したコンパクトSUVを、日本でRVRとして発売しました。この世代では、先代とは違い、コンパクトミニバンではなくクロスオーバーSUVとしての性質が強くなっています。フロントデザインは、北米などで発売しているアウトランダーやギャランフォルティスと共通のデザインを採用しました。
この3代目では、エネルギー回生システムや空力性能、電動パワーステアリングなどといった燃費アップのためのシステムが組み込まれています。
2017年2月、3代目RVRのマイナーチェンジが実施。新たにデザインコンセプト「ダイナミックシールド」を採用し、フロント周りをよりスポーティーなデザインへと刷新します。また、上級グレード「G」ではシート生地が変更され、レッドステッチを施したスポーティーなデザインが採用されました。
しかし、近年の販売低迷や規制強化の影響を受け、2024年4月に日本国内での生産が終了。同年9月をもって販売も終了し、RVRは国内市場から姿を消すこととなりました。
RVR G

スポーツ走行に適したCVTを搭載した「RVR G」
装備が充実しており、トランスミッションが他のグレードと違うのが特徴で、スポーツ走行に適した6速スポーツモードCVTを搭載しています。そのため、軽快にコーナリングすることが可能です。
17インチアルミホイールや本革巻きステアリングホイールなどが標準装備されており、ヘッドライトはスーパーワイドHIDヘッドライトを装備しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2010年式:64万円~108万円
2011年式:60万円~101万円
2012年式:77万円~97万円
2013年式:96万円~115万円
2014年式:102万円~137万円
2015年式:75万円~120万円
2016年式:流通量希少により算出不可
2017年式:132万円~190万円
2018年式:150万円~172万円
2019年式:168万円~265万円
2020年式:191万円~261万円
2021年式:193万円~232万円
2022年式:201万円~252万円
2023年式:218万円~262万円
2024年式:253万円~293万円
RVR Gは最上級グレードでもあることから、全体的に価格は高めです。
先代モデルとの比較
RVR Gは、3代目の上位グレードとして設定されたグレードです。RVR Mよりも車体重量が10kg増え、1,360kgとなっていますが、性能はあまり変わりありません。
トランスミッションはRVR Gにのみ、6速スポーツモードCVTのスポーツ走行向けCVTが搭載されました。RVR Mと同じく、エアバッグやブレーキアシスト、ABSなどは装備されています。さらに、このグレードのみの装備として以下の内容が装備されました。
・フロントフォグランプ
・キセノンヘッドランプ
・フルオートエアコン
・クルーズコントロール
・17インチアルミホイール
サンルーフやナビゲーションは、オプションで装備することが可能です。また、先進予防安全装備の「e-Assist」が標準装備されています。
RVR Gは3代目に設定されている上位グレードであることから、中古車の流通台数も多いです。また、年式が新しく、走行距離が短いような良質な車両も多いので、条件に合った車両を探しやすいでしょう。
エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力139ps。ボディサイズは全長4355mm×全幅1770mm×全高1630mmです。
人気のあるカラー
・サンシャインオレンジメタリック
・レッドダイヤモンド
・ライトニングブルーマイカ
・チタニウムグレーメタリック
・スターリングシルバーメタリック
・ホワイトダイヤモンド
・ブラックマイカ
この中では、角度によってシルバーにも見える白色の「ホワイトダイヤモンド」と、深みのある黒色の「ブラックマイカ」が人気です。
RVR M

3代目の中間グレード「RVR M」
車体重量は1,350kgと結構重いのが特徴ですが、エンジンのトルクが大きいので軽快に走ることが可能です。装備は以下の内容を標準装備しています。
・UVカットガラス
・リヤのプライバシーガラス
・カラード仕様のサイドシルガーニッシュ
・メッキ仕様のフロントグリルフレーム
スーパーワイドHIDヘッドライトやウインカー付きドアミラーなどは、セットオプションで装備することが可能です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2010年式:55万円~90万円
2011年式:75万円
2012年式:流通量希少により算出不可
2013年式:流通量希少により算出不可
2014年式:流通量希少により算出不可
2015年式:112万円~116万円
2016年式:流通量希少により算出不可
2017年式:流通量希少により算出不可
2018年式:流通量希少により算出不可
2019年式:161万円~190万円
2020年式:流通量希少により算出不可
2021年式:流通量希少により算出不可
2022年式:流通量希少により算出不可
2023年式:流通量希少により算出不可
2024年式:流通量希少により算出不可
RVR Mは設定されてから15年ほど経過しているものの、中古車の流通量は少なめです。しかし、比較的新しい年式のものもあるので、車両状態の良いものも探せるでしょう。
先代モデルとの比較
RVR Mは、3代目の中間グレードとして位置づけられているグレードです。上位グレードであるRVR Gよりも、標準装備となる装備が少なく、オプション設定の装備も少なくなっています。
先代ではスライドドアを採用していましたが、この世代ではヒンジ式のドアを採用し、コンパクトミニバンよりもコンパクトCUVとしての性質が強いのが特徴です。車体には衝突安全強化ボディRISEを採用し、側面や後方からの衝突安全性を向上させました。エアコンはマニュアルであり、フロントフォグランプ、キセノンヘッドランプ、ナビゲーション、クルーズコントロールなどはオプションとなっています。
マイナーチェンジで前後バンパーのデザインの変更や、サイドシルガーニッシュをブラックに変更しました。
RVR Mは設定されている期間が15年ほどと比較的長いものの、流通している中古車の数は少ないです。そのため、年式や走行距離などの条件に合った車両を探すのは少し難しいかもしれません。
エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力139ps。ボディサイズは全長4365mm×全幅1770mm×全高1630mmです。
人気のあるカラー
・サンシャインオレンジメタリック
・レッドダイヤモンド
・ライトニングブルーマイカ
・チタニウムグレーメタリック
・スターリングシルバーメタリック
・ホワイトダイヤモンド
・ブラックマイカ
この中ではRVR Gと同様に、角度によってはシルバーにも見える白色の「ホワイトダイヤモンド」と、深みのある黒色の「ブラックマイカ」が人気です。
RVR スポーツギア
オフロードを意識したグレード「RVR スポーツギア」
1740mmの3ナンバーのワイドサイズのボディが採用されました。トールワゴンでありながらも、オフロードを意識したグレードであり、2WDと4WDが設定されています。他社にはない三菱独自の路線が受け、人気を博しました。
RVR スポーツギアが設定されていた期間は短いものの、その後、「RVR スポーツギアZ」や「RVR スポーツギアX」などの派生モデルが数多く登場しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1992年式:流通量希少により算出不可
1993年式:流通量希少により算出不可
1994年式:ASK(価格は店舗に相談)
1995年式:95万円
1996年式:流通量希少により算出不可
1997年式:流通量希少により算出不可
RVR スポーツギアは初代に設定されたグレードのため、現時点の中古車市場にはたった2台しか流通していませんでした。すでに発売から30年近い年月が経過しているため、このグレードの中古車の流通量が増えるという可能性はかなり低いでしょう。そのため、このグレードにこだわらずに、他のグレードを探したほうが賢明です。
先代モデルとの比較
RVR スポーツギアは、RVRが発売された1991年の翌年、1992年に設定されていたグレードです。初代はトールワゴンでしたが、オフロード走行を意識したRVR スポーツギアは、他社にない路線で好セールスを記録しました。
このスポーツギアシリーズにはさまざまなモデルが用意され、ターボエンジンを搭載する「RVR スーパースポーツギア」やランサーエボリューションのエンジンを搭載した「RVR ハイパースポーツギアR」なども登場しています。
ボディカラーは、スポーツギアシリーズのみ2トーンカラーが設定されました。このRVR スポーツギアが設定されたのは初代のみで、2代目では設定されていません。
このグレードの中古車は非常に少なく、現時点で確認できたのはわずかに2台だけでした。また、登場してから30年近く経過していることもあり、価格は低めです。さまざまな派生モデルも登場しているスポーツギアシリーズですが、他のモデルも中古車市場には出回っていません。そのため、このシリーズの中古車を手に入れるのは非常に厳しいでしょう。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力88ps。ボディサイズは全長4460mm×全幅1740mm×全高1730mmです。
人気のあるカラー
・ピレネーブラック×レガートグレー
・モーゼルグリーン×ラガーディアシルバー
・ロアンヌレッド×レガートグレー
・パルマーレッド×ラガーディアシルバー
・スニオンターコイズ×ラガーディアシルバー
・ネアーズブルー×ラガーディアシルバー
この中では、車の上半分が青色で下半分がシルバー色の「ネアーズブルー×ラガーディアシルバー」が人気です。
RVR オープンギア
3ドアにクロスカントリー風のハッチバックを備えた「RVR オープンギア」
3ドアにクロスカントリー風のハッチバックを備えているのが特徴です。車体天井の前半部分を電動で開けてオープンできる、オープンルーフを備えています。また、パワーウィンドやフルオートエアコン、ステアリングチルトも標準で装備されました。
エアバッグやトラクションコントロール、ブレーキアシストなどの安全装備は装備されていませんが、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)はオプションで装備することができます。
中古で購入する際の目安となる予算
先代モデルとの比較
RVRオープンギアは初代のみで設定されたグレードです。
前席の天井部分が電動オープンルーフになっており、後方に移動して収納される仕組みなので、オープンルーフを開放すればオープンカーのような感覚を味わうことができます。また、このオープルーフは閉まるときに20cm開いた状態で一端止まり、指などが挟まったときは開くので、安全に閉まる構造になっているので安心して使えるのが特徴です。
リアシートは300mmもスライドし、シートクッションは2段構造となっているので、多彩なシートアレンジができます。シートは撥水機能が施されたており、ドリンクホルダーもついているので使い勝手も良いのが特徴。
さらに、スピードメーターは文字色を変えることが可能です。盤面がホワイトで文字がブラック、または盤面がブルーで文字がグリーンかオレンジに変更することができます。設定されているボディカラーは、すべて2トーンカラーです。
RVRオープンギアは30年以上前に設定されたグレードであることから、現時点の中古車市場には1台も流通していませんでした。そのため、このグレードの中古車を手に入れるのはかなり難しいでしょう。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力160ps。ボディサイズは全長4320mm×全幅1695mm×1665mmです。
人気のあるカラー
・サンマリノイエロー×ラガーディアシルバー
・パルマーレッド×ラガーディアシルバー
・スニオンターコイズ×ラガーディアシルバー
この中では、後部座席上がシルバー色、車の上半分が深みのある青色、車の下半分がシルバー色の「スニオンターコイズ×ラガーディアシルバー」が人気です。
※本記事は、2025年3月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。