中古車購入
更新日:2025.01.28 / 掲載日:2020.11.07
ダイハツ ブーンの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

トヨタ自動車との共同開発により2004年に女性をターゲットとして誕生したダイハツ ブーンに関して、今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
ダイハツ ブーンの歴史
ブーンは「ストーリア」の後継車種として、2004年の6月にダイハツから発売されたコンパクトカーです。このブーンは、トヨタ自動車との共同開発車両であり、両社初となるプロジェクトから生まれたモデルで、ダイハツブランドとしては「ブーン」、トヨタブランドとしては「パッソ」という名前で販売されています。
ブーンはインテリア・エクステリアの随所に、柔らかで親しみやすいデザインが取り入れ、ターゲットである女性を意識した作りが特徴となっています。
2004年6月、ブーンの初代が誕生します。当時搭載されたエンジンは、新開発の「ダイハツ製1KR-FE型3気筒DOHC12バルブ1.0L・71PS自然吸気エンジン」または「ダイハツ製K3-VE型4気筒DOHC16バルブ1.3L・90PS自然吸気エンジン」でした。
誕生当初のグレード構成は、「ブーン 1.0 CL」「ブーン 1.0 CX」「ブーン 1.3 CX」の3つで、ブーン 1.0 CXには2WD車だけでなく、フルタイム4WD車も用意されています。
その後、若い世代をターゲットとしたスポーティーグレードの「ブーン カスタム」やモータースポーツ参加車両をベースとした「ブーン X4」「ブーン X4 ハイグレードパック」などのグレードも設定されました。
2010年に2代目が誕生。女性をターゲットとしたコンセプトはそのまま維持され、より丸みを帯びた外観や、自宅でくつろいでいるかのようなリラックスできるインテリアへと変更します。
この世代では、初代で設定されていたブーン カスタム、ブーン 1.0L Vパッケージを廃止し、「ブーン 1.0 CL」「ブーン 1.0 CL リミテッド」「ブーン 1.0 CX」の3つのグレード構成となりました。
2016年に誕生した現行モデルの3代目では、搭載するパワーユニットがCVTとの組み合わせによる直列3気筒自然吸気エンジンに集約されています。
また、軽自動車で培った省燃費技術「e:Sテクノロジー」や先進のアイドリングストップ機構「eco IDLE:エコアイドル」を採用し、優れた低燃費性能を実現。
さらに、先進の衝突回避支援システムとして評価の高い「スマートアシストII」の採用をはじめ、急ブレーキを後続車へ知らせる「エマージェンシーストップシグナル」などの安全装備も充実させました。
この世代の現行モデルでは、標準グレードの「ブーン X」「ブーン スタイル」「ブーン シルク」などといったグレードが設定されています。
2018年10月にマイナーチェンジが行われ、グレードを「ブーン」「ブーン シルク」、「ブーン スタイル」に統一。ブーン スタイルは大きくデザイン変更が変更され、専用のフロントグリルやエンブレム、バンパーが採用されました。
2023年9月下旬に姉妹車のパッソが生産終了となり、ブーンも同年12月に生産を終了。同年にフルモデルチェンジが行われるとの噂もありましたが、4代目ブーンを披露することなく、19年の歴史に幕を閉じました。
ブーン X4
モータースポーツ参加用の車両をベースに開発した「ブーン X4」
新開発の936ccツインカム直列4気筒インタークーラーターボ付エンジン「KJ-VET型」を搭載し、トランスミッションは5速MTのみとなっています。
ブーン X4は2010年のフルモデルチェンジの際には廃止されてしまったため、わずか4年ほどしか存在していませんでした。
中古で購入する際の目安となる予算
実際にこのブーン X4というグレードが設定されていた時期も2006年なので、すでに15年近くの年月が経過しています。そのため、ブーン X4の中古車を見つけることは、現状ではほぼ不可能だと考えていいでしょう。
先代モデルとの比較
ブーン X4は2006年の3月に登場した、初代のみに設定されていたグレードです。
ブーン X4はモータースポーツ参加用の車両をベースに作られており、搭載エンジンには新開発の936ccツインカム直列4気筒インタークーラーターボ付エンジン「KJ-VET型」が採用されました。
排気量が936ccと中途半端なのは、1400~1600ccクラスの全日本ラリーへの参戦を見越してのものだといわれています。JAF公認競技のレギュレーション上、過給器付きエンジンは排気量を1.7倍に換算するため、この「KJ-VET型」は1591ccに相当することとなり、1400~1600ccクラスに収まるように調整されたのが理由です。
トランスミッションは5速MTのみで、駆動方式はフルタイム4WDが採用され、フロントとリアにはスタビライザー、スポーツサスペンションなどが採用されています。
現時点の中古車市場には1台も流通していないため、探し出すのは至難の業でしょう。
エンジンは0.9L直列4気筒ターボ最高出力133ps。ボディサイズは全長3630mm×全幅1665mm×全高1535mmです。
人気のあるカラー
ブーン カスタム

ブーンのスポーティーグレード「ブーン カスタム」
フロントとリアにワイドなエアロバンパーが装備され、大型マフラーカッターや可倒式ルーフアンテナ、マルチリフレクターハロゲンヘッドランプ(スモーク)なども装備されていました。搭載されるエンジンは1.3L「K3-VE」で、駆動方式はFFのみの設定です。
このブーン カスタムも2010年のフルモデルチェンジで廃止されているグレードのため、設定されていた期間は5年ほどでした。
中古で購入する際の目安となる予算
実際にこのブーン カスタムが設定されていた時期も2006年から2010年の初代だけなので、すでに15年近くの年月が経過しています。現状では希望の1台を見つけるのはほぼ不可能なグレードのひとつです。
先代モデルとの比較
ブーン カスタムというグレードは、ブーン X4よりも一足早く2004年の12月に設定されました。しかし、このグレードもまた、2010年に行われたフルモデルチェンジの際に再び設定されることなく廃止されてしまったため、初代のみの設定です。
このグレードは、若い世代をターゲットとして設定されたスポーティーグレードでした。そのため、フロントとリアにはワイドなエアロバンパーが装備され、14インチアルミホイールやMOMO革巻ステアリングホイールなど、インテリア・エクステリアともにスポーティーな設定で若い世代を意識した作りとなっています。
また、このグレードが設定された当初、ボディカラーを「ブラックマイカメタリック」に選べたのは、このブーン カスタムだけでした。
ブーン カスタムは2010年にグレードが廃止されてしまったため、残念ながら現在の中古車市場では全く流通していません。そのため、ブーン カスタムの中古車を見つけるのは非常に困難といえるでしょう。
エンジンは1.2L直列4気筒ターボ最高出力92ps。ボディサイズは全長3630mm×全幅1665mm×全高1550mmです。
人気のあるカラー
・ブラックマイカメタリック
・ブライトシルバーメタリック
・シャイニングレッド
・パールホワイトI
・イエローグリーンマイカメタリック
この中では、明るいシルバー色の「ブライトシルバーメタリック」が人気です。
ブーン X4 ハイグレードパック

ブーン X4をもとに街乗り向けに開発した「ブーン X4 ハイグレードパック」
ブーン X4 ハイグレードパックには、以下の内容が標準装備されています。
・キーレスエントリー
・MOMO製革巻きステアリング
・14インチアルミホイール
・電動格納ドアミラー
・パワーウィンドウ など
このブーン X4 ハイグレードパックも、ブーン X4と同様に2010年のフルモデルチェンジの際に廃止されてしまいました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2006年式:流通量希少により算出不可
2007年式:119万円~136.8万円
2008年式:流通量希少により算出不可
2009年式:流通量希少により算出不可
2010年式:流通量希少により算出不可
ブーン X4 ハイグレードパックも、現在の中古車市場での流通量は極めて少ない状況だといえます。2008年式のものになると今から12年前のモデルであるにもかかわらず、その価格は新車並みです。
人気のグレードであることに加え、このグレード自体設定されていた期間が短かったことも影響しているのかもしれません。
先代モデルとの比較
ブーン X4 ハイグレードパックは、ブーン X4と同時に2006年3月に設定されていたグレードです。
ブーン X4というグレードがモータースポーツ参加用の車両をベースに作られているため、街乗りにはあまり適していませんでした。そんなストリートバージョンといった位置付けで設定されたのが、このブーン X4 ハイグレードパックです。
このグレードには、以下のような日常的な快適装備が採用されているため、日常的に街中で乗るには最適でしょう。
・MOMO革巻ステアリングホイール
・スモークドガラス
・14インチアルミホイール
・キーレスエントリー
・エアコン など
ブーン X4のストリートバージョンということで、ブーン X4よりは中古車市場での流通量も多くなっていますが、それでも流通量は極めて少ないと言わざるを得ません。流通量が少ない上に人気の高いグレードでもあるため、中古車の価格はいずれの年式も総じて高めです。ブーン X4 ハイグレードパックをお探しの方は、それなりの予算と車の状態に関してはある程度の妥協が必要になるでしょう。
エンジンは0.9L直列4気筒ターボ最高出力133ps。ボディサイズは全長3630mm×全幅1665mm×全高1550mmです。
人気のあるカラー
ブーン 1.0 CL

ブーン誕生当初のスタンダードグレード「ブーン 1.0 CL」
ブーンが誕生した当初のグレード構成は、「1.0 CL」「1.0 CX」「1.3 CX」の3つです。この中の「ブーン 1.0 CL」はスタンダードなグレードとして位置付けられています。
2代目まで設定されていましたが、2016年のフルモデルチェンジの際に廃止となりました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2004年式:流通量希少により算出不可
2005年式:9.9万円
2006年式:13万円
2007年式:流通量希少により算出不可
2008年式:流通量希少により算出不可
2009年式:7.9万円~28万円
2010年式:流通量希少により算出不可
2011年式:21.5万円~29.9万円
2012年式:流通量希少により算出不可
2016年式:流通量希少により算出不可
今回ご紹介するグレードの中では、唯一第2世代まで存在するグレードです。ただ、他のグレードと同様にこのブーン 1.0 CLも中古車市場での流通量はかなり少ないものとなっています。
先代モデルとの比較
ブーン 1.0 CLは、ブーンが誕生した2004年6月当初から存在するスタンダードグレードです。ブーンが誕生した当初のグレード構成は3つのグレードで構成されており、このグレードはスタンダードグレードとして設定されていました。
中古車市場では数台しか流通していませんが、登場から15年近く経過しているため、低価格で手に入れられるでしょう。
エンジンは1.0L直列3気筒ターボ最高出力71ps。ボディサイズは全長3595mm×全幅1665mm×全高1535mmです。
第2世代:2010年~2016年
この世代のブーン 1.0 CLは、2010年のフルモデルチェンジにより誕生しました。2代目ではすべてのグレードでトランスミッションが4AT、5MTからCVTへと変更されています。ボディサイズが先代よりも全長で45mm大きくなったことに加え、ボディカラーとして新たに3色が追加されました。
先代同様、中古車市場では数台しか流通していませんが、車の状態はそれほど重視しないという方であれば、流通しているものは低価格のものが多いため、安く手に入れることができるかもしれません。
エンジンは1.0L直列3気筒ターボ最高出力69ps。ボディサイズは全長3640mm×全幅1665mm×全高1535mmです。
人気のあるカラー
・ホワイト
・ミントブルーメタリックオパール
・ブライトシルバーメタリック
・シャイニングレッド
・パールホワイトI
・ブラックマイカメタリック
・グレイッシュパープルメタリックオパール
・トワイライトオレンジマイカメタリック
・パウダリーベージュメタリック
この中では、明るいシルバー色の「ブライトシルバーメタリック」と、純白の「ホワイト」が人気となります。
※本記事は、2025年1月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。