中古車購入
更新日:2025.03.28 / 掲載日:2020.11.02
プジョー 406の狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

プジョーがかつて販売していたミドルクラスの乗用車である「406」に関して、今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるのか」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらいなのか」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
プジョー 406の歴史
406は1996年11月から2005年8月までプジョーで販売されていた、405の後継車として登場したミドルサイズの乗用車です。プジョーシトロエングループの一員であるシトロエンのエグザンティアとプラットフォームを共有しています。また、有名な映画のひとつである「TAXI」でも活躍した車として、その知名度を上げた人気の車両です。そんな406のデビューは1995年のフランクフルトモーターショーですが、日本で販売されるまでには1年程度かかりました。当時は日本仕様としては、全車両右ハンドルのATのみラインナップされています。のちに左ハンドルMTの406 スポーツが追加されました。
また、日本国内向けのグレードとしては、「406 SV」と「406 ST」の2種類があります。最上級グレードである406 SVについてはレザーパッケージも用意されており、本革のシートにより上質な室内空間をもたらしているのが特徴です。
エンジンについては、本国では6種類から選択することができましたが、国内向けは2.0L直列4気筒・DOHC16V(132馬力)のみでした。しかし、1997年の406 ブレーク(ステーションワゴン)が追加された際、V6・3.0Lエンジンが導入されることになります。このグレードは後部座席を格納することで積載容量を526Lから1,741Lまで拡大可能できるため、利便性が非常に良いのが特徴です。
1998年に登場した406 クーペは発売当時、世界で最も“美しいフォーマル・クーペ”と評されていました。デザイン面は非常に優れており、歴代フェラーリを手がけた名門企業ピニンファリーナによって生み出されました。デザイナーは、フェラーリ 360 モデナ、BMW 5シリーズなどをデザインした「ダビデ・アルカンジェリ」です。
406 クーペでは至るところに曲線を用いたため、滑らかかつ美しさを感じられます。さらに、406 セダンでは特に高級感のある大人の上質さを感じさせるボディラインにデザインされました。
2002年、走りの楽しさを追求したグレード「Sport」が追加設定されます。このモデルには2.2リッターエンジンを搭載し、よりダイナミックな走行性能を実現。トランスミッションは5速MTが採用され、国内で販売された406のなかでは唯一のマニュアルトランスミッション搭載モデルとなりました。
2003年8月には406クーペのマイナーチェンジが実施され、主にインテリアとエクステリアのデザインが変更。さらに、16インチアルミホイールが標準装備となり、より洗練されたスタイルへと進化します。
2005年、日本国内における406の販売が終了。同年5月には後継モデルであるプジョー 407の国内販売が開始されました。
406 クーペ
1990年代当時では申し分のないスペックを備えている「406 クーペ」
さらに、前期型(2003年8月まで)では、前輪ディスクブレーキにブレンボの対向4ピストンキャリパーが標準装備されています。最高速度は時速235kmで、0kmから100kmまでのスピードを出すための加速タイムは7.9秒と、加速は7.9秒と当時では申し分のないスペックを備えているのが特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1996年式:流通量希少により算出不可
1997年式:流通量希少により算出不可
1998年式:流通量希少により算出不可
1999年式:流通量希少により算出不可
2000年式:流通量希少により算出不可
2001年式:120万円
2002年式:ASK(価格は店舗へ相談)
2003年式:98万円
2004年式:69万円~181万円
406 クーペについては、年式が古いため、全体的に中古車の流通が少なく、ほとんど出回っていない状況です。また、状態が良く走行距離が少ない車両は、20年以上経っても高い価格が付けられていることがあります。
先代モデルとの比較
上級ミドルサイズである406 クーペの発売当初モデルの仕様は、3.0L V6DOHC24V(190PS/26.7Kgm)と申し分のないエンジン出力を持ち合わせています。また、トランスミッションについては、パワートレインとシャシーコンポーネントの世界的サプライヤーであるZF製4HP20・4速A/Tを搭載。これにより最高の伝達系を持たせて、エンジン出力をしっかりとタイヤに伝えることができる仕様となっています。
インテリアについては、ダッシュボード、センターコンソールは406 セダンとほとんど同様のものです。しかし、メーターパネルやドア内張り、前後シート、リヤ内張り、天井内張りはクーペ専用部品とインテリアデザインにも拘りを持ったものとなっています。さらに、ダッシュボードには化粧板が設けられ、利便性はもちろんのこと、ピニンファリーナのエンブレムを用いて上質な高級感を感じられるデザインとなりました。
すでに15年以上前に経過しているモデルのため、中古車市場での流通量も少ないです。価格についても、こなれてきています。
エンジンは3.0L V型6気筒ターボ最高出力190ps。ボディサイズは全長4615mm×全幅1810mm×全高1365mmです。
人気のあるカラー
・タリウム・グレー
・ポロ・グリーン
・ハイペリオン・ブルー
・ルシファー・レッド
・エーゲ・ブルー
・テン・ペスト
このなかでは、シルバーを際だてる赤いレカロシートが目を引く、メタリック系シルバーの「タリウム・グレー」が人気です。
406 スポーツ
上質な高級感を演出している「406 スポーツ」上質な高級感を演出している「406 スポーツ」
トランスミッションは5速MTのみ設定され、16インチのホイールを装備しています。インテリアはファブリックをベースにした本革のスポーツシートと、シートの色に合わせたアクセントパネルが上質な高級感を演出。
また、以下の装備が備わっているため、装備に関しては充分でしょう。
・電動ドアミラー(格納式)
・キーレスエントリー/集中ドアロック
・クルーズコントロール
・オートエアコン
・ラジオ+6連奏CDチェンジャー など
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2003年式:84万円~112万円
2004年式:流通量希少により算出不可
406 スポーツの中古車市場での流通量はごくわずかです。しかし、出回っているほとんどの車両は外観や整備状態が良く、年式が古くても高値で取引されています。また、ボディカラーについても、人気のある色の方が車両価格も高い傾向にあるようです。
先代モデルとの比較
406 スポーツは、従来の4気筒モデルよりも0.2L大きなエンジンである、吸気側可変バルブタイミング機構付き2.2L直列4気筒エンジンを搭載しています。これにより、滑らかな乗り心地と軽やかなドライブフィールを実現しているのが特徴です。
また、日本での406シリーズのなかで、唯一のマニュアルモデルであり、左ハンドルのみのラインナップとなっています。タイヤは、他のグレードよりも1インチ大きな205/55R16を装備しました。
また、装備としては基本的な電動ドアミラーやキーレスエントリーをはじめ、センサーが外部の明るさを感知してヘッドランプを自動的に点灯・消灯するオートヘッドライト、イグニッションをオフにしても約50秒間ヘッドライトが点灯し続けるフォローミーホーム機能も搭載しています。
406 スポーツは登場当初から人気はあったものの、中古車市場での流通量は少なめです。そのため、状態の良い車両も見つかりにくくなっています。
エンジンは2.2L直列4気筒ターボ最高出力158ps。ボディサイズは全長4600mm×全幅1780mm×全高1430mmです。
人気のあるカラー
・オブシディアン・ブラック
・アルミナム・グレー
・ピアナ・ブルー
このなかでは、プジョーのシンボルカラーともいえる鮮やかな青色をした「ピアナ・ブルー」が人気です。
406 ブレーク
ステーションワゴンタイプの「406 ブレーク」
グリフは2.0L 直列4気筒DOHC16Vで、最高出力は135ps、最大トルクは19.8kg・mとなっています。一方で、V6は3.0L V型6気筒DOHC24Vで、最高出力は206ps、最大トルクは29.0kg・mです。
また、ブレーキについてはサーボアシスト付きで、前輪はベンチレーテッドディスク、後輪はディスクとなっています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2002年式:流通量希少により算出不可
2003年式:84万円~112万円
406 ブレークも中古車市場においての流通量は少なめです。406シリーズのなかでも荷室は一番広く設けられており、利便性が良いことから人気があるため、走行距離が10万kmを超えている車両であっても比較的高めの価格で取引されることもあります。
先代モデルとの比較
406 ブレークに搭載されたマルチポイントインジェクションの2.0L 直列4気筒DOHC16Vおよび3.0L V型6気筒DOHC24Vガソリンエンジンは、高出力で力強い走りを実現させています。
また、ブレークの特徴のひとつでもある荷室については、後部座席を格納することで積載容量を526Lから1,741Lまで拡大が可能。そのため、十分な荷物を積むことができます。さらに、座席シートではグレードにもよりますが、本革シートを選ぶことができ、室内の高級感を感じさせるラインナップに。本国であるフランスでは、オプションで3列シートを装着することができ、荷物だけでなく乗車定員も十分に確保できます。
406 ブレークは他のグレード同様に年式が古く、現時点での流通量は少なめなので、値段に見合った個体を探し出すのはやや難しいと言えるでしょう。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力135ps、3.0L V型6気筒ターボ最高出力206ps。ボディサイズは全長4725mm×全幅1760mm×全高1450mmです。
人気のあるカラー
・オークランド・グリーン
・チャイナ・ブルー
・アルミナム・グレー
・ルシファー・レッド
このなかでは、メタリックに輝く灰色の「アルミナム・グレー」が人気です。
406 V6
上質で高級感のあるエンジンフィールを感じられる「406 V6」
低速から十分なトルクを出すことができるため、発進時の加速がとてもスムーズで、上質で高級感のあるエンジンフィールを感じられるグレードです。
中古で購入する際の目安となる予算
406 V6ではセダン、クーペ、ブレークの3モデルが設定されていますが、いずれも年式が古いため、今後も中古車市場の流通量が増える可能性は少ないでしょう。
先代モデルとの比較
406 V6は、1997年の10月に設定されたグレードです。サスペンションはフロント/ストラット、リヤ/マルチリンク方式を採用しました。3.0Lエンジン搭載モデルのシート、ステアリング、ATセレクターはレザー仕様で、フロントシートのみ電動式となっています。
安全装備として全車に下記の内容が標準装備されました。
・デュアル&サイドエアバッグ
・EBD(電子制御制動力分配機能)付ABS
・ブレーキアシスト
・滑りやすい路面でのコーナーリング時などエンジントルクや各ホイールのブレーキを制御行うESP(エレクトロニックスタビリティプログラム)
・盗難防止のためのイモビライザー
また、クーペの場合は、左右どちらのハンドルもラインナップされ、セダンスポーツは左、ブレークは右ハンドルのみの設定です。
406 V6は中古車市場での流通量は少ないですが、グレード自体は人気も高いことから、登場から20年以上経過している今なお高い価格で取引されています。
エンジンは3.0L V型6気筒ターボ最高出力190ps。ボディサイズは全長4555mm×全幅1700mm×全高1420mmです。
人気のあるカラー
・オークランド・グリーン
・チャイナ・ブルー
・アルミナム・グレー
・ルシファー・レッド
このなかでは、メタリック系の明るい水色である「チャイナ・ブルー」が人気です。
※本記事は、2025年3月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。