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更新日:2019.04.15 / 掲載日:2019.04.13

大型連休に向けた【パワートレイン別 ドライブの○と×】

走行のイメージ画像

ハイブリッド、ディーゼル、電気自動車などさまざまなパワートレインがある昨今。
いったいどれを選べばいいの? とお悩みの人も多いはず。
今回はそんな疑問を解決すべく、実走を通じてパワートレイン別の特徴をじっくりご紹介します!

(掲載されている内容はグー本誌2019年5月号の内容です)

  • 自動車評論家 渡辺陽一郎さん

    自動車評論家 渡辺陽一郎さんの画像

  • 自動車評論家 渡辺陽一郎さん

    自動車への造詣が深いことはもちろん、カーライフそのものに対しても適切なアドバイスを行うことで人気上昇中。消費者目線での評論に定評がある。

ガソリンエンジン以外にも様々な選択が可能になった

 1997年にトヨタが初代プリウスを発売して以来、クルマの環境性能に対する意識は一気に高まってきた。それまでは、ほとんどが純粋なガソリンエンジンであったパワーユニットだが、ハイブリッドが多くの車種に搭載されるようになった。
 そして2010年に電気自動車の日産リーフが登場、さらにマツダが、クリーンディーゼルを多くの車種に搭載するなど、現在パワートレインは多くの種類から選択できるようになっている。
 今回は、誰もが知っているガソリンエンジンを除いたパワートレインである、ハイブリッド、ディーゼル、電気自動車、それぞれの特徴を洗い出すことにした。
 これらは単に燃料やシステムが違うだけでなく、得手不得手がハッキリしていて、ユーザーの使用シーンによっては満足度を高めてくれたり、一方ではあまりメリットが享受できなかったりするのだ。
 それゆえ特徴をハッキリ理解することで、ガソリンエンジン一辺倒ではなく、自分に合ったパワートレインのクルマを選択できれば、カーライフはより豊かなものになる。これからのドライブシーズンに向けたクルマ選びの参考にしてほしい。

春のドライブといえば颯爽と走れる定番のオープンカーなどもあるけれど……今回は敢えて!


徐々に暖かくなり、これからはドライブにもうってつけの季節となってくる。オープンカーで新緑の中を疾走する……なんて気持ち良いこと請け合いだが、今回はガソリン車ではなく、その他のパワートレインを中心に紹介します。

  • icon マツダ ロードスター

    マツダ ロードスターのイメージ画像

    ★新車価格帯:124.9万円から339万円
    ★中古車価格帯:255.4万円から381.2万円

    ※RF含む

  • マツダ ロードスターのイメージ画像

パワートレイン別代表はこの3台

  • icon HV

    トヨタ プリウス(現行型)の画像

  • icon HV

    トヨタ プリウス(現行型)
    ★新車価格帯 251.8万円から347.9万円
    ★中古車価格帯 128.5万円から350万円

    乗り心地や走行性能を向上させるTNGAを初採用したハイブリッド自動車。昨年マイナーチェンジを果たし、内外装ほか安全装備もアップデートされた。

  • icon Diesel

    マツダ CX-5(現行型)の画像

  • icon Diesel

    マツダ CX-5(現行型)
    ★新車価格帯 257万円から388.3万円
    ★中古車価格帯 196.9万円から358万円

    燃焼効率に優れたSKYACTIVエンジンを搭載したクロスオーバーSUV。現行型は改良された「マツダコネクト」により快適性が向上している。

  • icon EV

    日産 リーフ(現行型)の画像

  • icon EV

    日産 リーフ(現行型)
    ★新車価格帯 324.3万円から472.9万円
    ★中古車価格帯 218.8万円から399万円

    初代リーフをベースに改良が施された2代目のZE1型。先代型よりもバッテリースペースが十分に確保され、JC08モードで約400kmもの航続距離を実現。

まずはドライブ時の共通の基本 ドライビングポジションをチェック

  • 良いドライビングポジションの画像

  • 悪いドライビングポジションの画像

    ×

 シートに深く座り、背もたれの角度を立て気味に調節する。さらに両脇を引き締める感覚で運転すると、正確に操作できて疲労も少ない。逆にルーズな姿勢で座ると、気持ちも緩んで正しい運転ができず、危険も生じる。

パワートレイン別Check!【高速道路】

データではわかりにくい3台の実車性能やいかに!
実際に高速を走って感じたパワートレイン別の得手不得手


HV:機敏に反応するモーターの効果で滑らかに走る

高速道路インプレ(ハイブリッド)

トヨタ プリウス(現行型)の画像

 ハイブリッドは、エンジンとモーターの駆動力を効率良く使い分けながら走行する。エンジンが発電を受け持ち、駆動はモーターのみが行うタイプもあり、いずれも走りが滑らかだ。ノイズが小さく、快適に走れることも特徴になる。 ハイブリッド代表とされるプリウスも、モーターの駆動力に余裕を持たせた。高速道路を巡航中に緩く加速するため、アクセルペダルを少し踏み増した時でも、反応の機敏なモーターによって駆動力が素早く立ち上がる。1.8Lエンジンにモーターを組み合わせたことで、感覚的には2.3L前後の加速性能を得た。

ガソリン車との違いは?

滑らかな加速と静かな走りが特徴
 高速道路は、加減速を頻繁に行う一般道路に比べて、ハイブリッドの優れた燃費性能を発揮しにくい。しかしエンジンとモーター駆動を併用するのでノーマルタイプのガソリンエンジンに比べると燃料の消費量を抑えられる。モーターの併用で加速が滑らかになり、静かに走ることも特徴だ。 特にプリウスが搭載するトヨタのハイブリッドは、駆動用モーターに加えて発電機も備える。発電とモーター駆動を同時に行えるため、1個のモーターが駆動と発電を兼任する方式に比べて効率を高められる。

  • 実用性をチェック

    電動ランバーサポートの画像

  • 実用性をチェック

    電動ランバーサポートで
    ドライバーの疲労を軽減

    Aグレード以上の運転席には、ランバーサポートの電動調節機能が備わる。背もたれの腰が当たる部分の張り出し方を調節できる。

  • 試乗車のココがGOOD! ○

    走行のイメージ画像

  • 試乗車のココがGOOD! ○

    直進安定性に優れている
    現行型プリウスはプラットフォームを刷新し、ボディ剛性を向上させた。全高は1470mmと低めで、低重心になって高速道路での直進安定性も優れている。

  • 試乗車のココがイマイチ ×

    乗り心地のイメージ画像

  • 試乗車のココがイマイチ ×

    高速での乗り心地
    乗り心地は少し硬く感じられ、路上のデコボコを伝えやすい。タイヤは転がり抵抗を抑えたタイプで、指定空気圧は前輪が250kPa、後輪は240kPaと高い。

Diesel:実用回転域で高い駆動力を発揮するから高速巡航が得意

高速道路インプレ(ディーゼル)

マツダ CX-5(現行型)の画像

 クリーンディーゼルターボは、実用回転域の駆動力が高い。最大トルクを2000回転前後で発生させるため、アクセルペダルを踏んだ直後から駆動力が沸き上がる。登り坂でもアクセルペダルを少し踏み増せば、エンジンの回転をあまり高めずに、余裕のある巡航を続けられる。 CX-5が搭載している直列4気筒2.2Lクリーンディーゼルターボは、最大トルクが45.9kg-mに達する。ガソリンエンジンであれば4L並みの性能で2000回転から発生するため、ディーゼルの醍醐味を味わえる。ただし、ディーゼル特有のエンジン音や排気音が他と比べ大きく感じる。

ガソリン車との違いは?【力強い走りで高速巡航に適す】

 最近のディーゼルは例外なくターボを装着して、動力性能を高めている。とくにディーゼルの特徴として最大トルクが高く、低回転域から力強い。アクセルペダルを軽く踏みながら、高速道路を巡航するような使い方が得意。その代わり高回転域の吹き上がりは鈍い。ターボの装着などによって、エンジンの重量も重くなりやすいから、峠道をスポーティに走りたいユーザーにはガソリンエンジンが適する。

  • 実用性をチェック

    後席の画像

  • 実用性をチェック

    後席のスペースが広く
    長時間の移動でもラク

    SUVのボディは、ワゴンの天井を高くしたような形状だから、車内が全般的に広い。CX-5も同様で、後席の頭上と足元にも十分な空間がある。

  • 試乗車のココがGOOD! ○

    運転席の画像

  • 試乗車のココがGOOD! ○

    運転時の視点の高さ
    高速道路を走る時には、SUVのボディスタイルによる適度な視線の高さがメリットになり、遠方を見やすい。同乗者が風景を眺める時も都合が良い。

  • 試乗車のココがイマイチ ×

    マフラーの画像

  • 試乗車のココがイマイチ ×

    ノイズがややうるさい
    CX-5のエンジンはディーゼルの中では静かな部類に入るが、ハイブリッドやほとんど無音で走る電気自動車に比べると、排気音を含めてノイズが大きい。

EV:ほぼ無音で強烈に加速するから走りに独特の迫力が生まれる

高速道路インプレ(電気自動車)

日産 リーフ(現行型)の画像

 電気自動車は、充電された電気を使ってモーター駆動のみで走る。エンジンと違って振動やノイズがほとんどなく、変速ショックも生じないから高速巡航でも走りは静かで滑らかだ。 走行性能もほかのパワートレーンとは異なる。モーターはアクセル操作に対する反応が素早く、加速が鋭い。高速道路の追い越しなどは、素早く、スムーズに行える。 特にリーフe+は、動力性能が抜群に高い。3.5から4Lのガソリンエンジンに匹敵する性能だ。バッテリー性能が向上し、航続距離は伸びているが長距離ドライブの場合は充電が気になる。

ガソリン車との違いは?【モーターによる加速性能と静粛性】

 電気自動車がガソリンエンジン車と大幅に異なるのは、ノイズが小さいことだ。走行中に聞こえるのは、タイヤが路上を転がる音と、風切り音程度になる。車内の快適性が高く、オーディオを聴く環境としても優れている。リーフではBOSE製上級オーディオも用意されている。モーターはアクセル操作に対する反応が機敏でパワフルだ。高速道路では、1回の充電で走れる航続可能距離が気になるが、運転中の満足感は高い。

  • 実用性をチェック

    プロパイロットの画像

  • 実用性をチェック

    プロパイロットで高速巡航も
    安心かつ快適に行える

    運転支援機能のプロパイロットを使うと、車間距離を自動調節しながら追従走行できる。操舵の支援も行われ、高速道路の移動は快適だ。

  • 試乗車のココがGOOD! ○

    運転席の画像

  • 試乗車のココがGOOD! ○

    モーターによる加速性能の高さ
    モーターは瞬発力が高く、アクセルペダルを軽く踏み増せば、必要な加速性能が得られる。しかも静かで無音に近い。走行性能と快適性を高次元で両立させた。

  • 試乗車のココがイマイチ ×

    走行のイメージ画像

  • 試乗車のココがイマイチ ×

    カーブなどの走行安定性
    現行型リーフは、プラットフォームとボディの一部を先代型と共通化した。しかもリーフe+はボディが重く、高速道路のカーブでは安定性が乏しく感じる。

パワートレイン別Check!【一般道】

高速巡航とは異なる普段使いの視点で実走レポート!
ストップ&ゴーが多い一般道でわかる各パワートレインの特


HV:市街地の発進はモーター駆動だからノイズも小さい

一般道インプレ(ハイブリッド)

トヨタ プリウス(現行型)の画像

 ハイブリッド車を街中で発進させると、しばらくはエンジンを始動させずにモーターのみで走る。この時の運転感覚は電気自動車と同じだ。加速が滑らかでノイズも小さく、走りが上質に感じる。エンジンが始動した後も、モーター駆動を併用するから静かに走れる。 プリウスの駆動用モーターは動力性能に余裕があり、発進後は、ほぼ無音で加速を続ける。時速40から50kmに達するとエンジンを始動するが、ノイズが急に高まる印象はない。モーターのみの走行と、エンジンの再始動を繰り返す場面でも、騒々しくは感じない。

ガソリン車との違いは?【なんと言っても最大の差は燃費性能】

 ノーマルエンジン車と最も異なるのは燃費性能だ。ハイブリッドでは減速時に駆動用モーターが発電を行い、駆動用電池に充電してモーターを駆動する。とくに市街地では、走行距離の約半分をエンジンが停止した状態で走ることもある。ノーマルエンジン車では不可能な減速エネルギーの活用で、燃料消費量を大幅に節約できるのだ。 そしてアクセルペダルを緩く踏み増した時などは、モーターの駆動力がエンジンを素早く支援して、滑らかに速度を高める。ハイブリッドは運転感覚も上質にする。

  • 実用性もチェック

    ラゲッジの開閉の画像

  • 実用性もチェック

    張り出しが少ないので
    ラゲッジの開閉がラク

    荷室には大きなリヤゲートが備わる。ヒンジが前寄りに備わるので、開閉時にリヤゲートが後ろ側へ張り出しにくい。狭い場所でも開閉できる。

  • 試乗車のココがGOOD! ○

    イメージ画像

  • 試乗車のココがGOOD! ○

    街中でも小回りがきく
    全幅が1760mmに収まって最小回転半径も5.1mだから(15インチタイヤ装着車)、小回り性能は満足できる。車庫入れもしやすく、街中で使いやすい。

  • 試乗車のココがイマイチ ×

    後方視界の画像

  • 試乗車のココがイマイチ ×

    後方視界の見づらさ
    天井を後方に向けて下降させたので、後席は頭上の空間が狭めだ。サイドウインドウの面積も狭く、斜め後ろが見にくく感じる。縦列駐車を試したい。

Diesel:ディーゼルのゆったりした運転感覚はSUVと相性が良い

一般道インプレ(ディーゼル)

マツダ CX-5(現行型)の画像

 クリーンディーゼルターボは、車種を問わず低回転域で余裕のある駆動力を生み出す。アクセルペダルを軽く踏むだけで、十分な加速力が得られるから、高回転域は使わずに1800回転前後を上限に、低回転域でシフトアップを繰り返しながら速度を高めていく。ガソリンエンジンとは異質の運転感覚でリラックスできる。 CX-5はこの典型で低回転域で力強く、ノイズや振動はディーゼルとしては小さい。SUVとあって足まわりが柔軟に伸縮して、乗り心地もゆったりした印象だ。このSUVならではの足まわりも、ディーゼルの性格に合っている。

ガソリン車との違いは?【ノイズは気になるがそれを上回る経済性】

 ディーゼルエンジンは、ターボの装着により、実用回転域で高いトルクを発生する。そのために街中では、アクセルペダルを深く踏む必要がない。欠点はディーゼル特有の振動とノイズだ。CX-5もガソリンエンジンに比べれば気になるが、従来のディーゼルに比べると大幅に滑らかだ。燃費に優れ、軽油はガソリンに比べて価格(正確には価格に含まれる税金)も安い。燃料代を同サイズのハイブリッド並みに安く抑えられる場合もある。

  • 実用性もチェック

    エンジンの画像

  • 実用性もチェック

    ディーゼルならではのトルクがあるエンジン
    時速40から60kmで走る市街地では、実用回転域の駆動力を高めたディーゼルエンジンは、運転しやすく感じる。アクセル操作に対する反応も素直だ。

  • 試乗車のココがGOOD! ○

    リヤの画像

  • 試乗車のココがGOOD! ○

    多少の段差も気にしない
    SUVであるCX-5は最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)が210mmに達する。悪路のデコボコを乗り越えやすく、雪道などの走破にも適する。

  • 試乗車のココがイマイチ ×

    フロントの画像

  • 試乗車のココがイマイチ ×

    ワイドな車幅が扱いづらい
    全幅は1840mmとワイドで、最小回転半径も5.5mだから少し大回りだ。混雑した街中や狭い駐車場では、概して運転しにくい。購入前に取りまわし性を確認する。

EV:加速が滑らかで動力性能も高く静かで上質な走りを満喫

一般道インプレ(電気自動車)

日産 リーフ(現行型)の画像

 電気自動車はモーターのみで走るから、静かで滑らかだ。その一方でアクセル操作に対する加減速は機敏だから、アクセルペダルを深く踏み増すと駆動力が一気に高まる。静かで滑らかなのに走りが力強いのは、電気自動車の特徴だ。 特にリーフでは、e-Pedalを使うと、アクセルペダルを戻すと同時に、回生による発電と充電が即座に開始される。エネルギー効率が高まり、なおかつアクセルペダルを戻すと強めの制動も行われるから、ブレーキペダルを踏む回数が減る。穏やかに走る街中では、アクセル操作だけで速度を自由に調節でき、運転しやすい。

ガソリン車との違いは?【環境だけでなく、お財布にも優しい】

 電気自動車は、走行段階では、排出ガスや二酸化炭素を生み出さない。風力など環境負荷の少ない方法で発電した電気を使うと、環境に優しい究極的なクルマになり得る。リーフの場合、ゼロエミッションサポートプログラムの使い放題プランに加入すると、月々2000円で日産の販売店や高速道路の急速充電器を自由に使えるので走行に要する出費を抑えられる。自宅で充電する場合、充電環境を構築するための初期投資に費用がかかる。

  • 実用性もチェック

    EV専用ナビの画像

  • 実用性もチェック

    EV専用ナビで最寄りのEVスタンドを検索
    リーフに標準装着されるカーナビはEV専用だ。坂道を避けた電力消費量の少ないルートも表示できる。充電スポットの検索もしやすい。

  • 試乗車のココがGOOD! ○

    エンジンの画像

  • 試乗車のココがGOOD! ○

    静粛性にすぐれている
    エンジンを搭載しない電気自動車の圧倒的なメリットは、静かに走ることだ。深夜の住宅街で車庫入れをする時も、周囲に気兼ねする必要はない。

  • 試乗車のココがイマイチ ×

    シートの画像

  • 試乗車のココがイマイチ ×

    落ち着かないシートの形状
    エンジンを搭載しない電気自動車の圧倒的なメリットは、静かに走ることだ。深夜の住宅街で車庫入れをする時も、周囲に気兼ねする必要はない。

他にもある! あると便利な快適装備

 最近ではスマートフォンが普及して、USBポートを装着する車種も大幅に増えた。プリウスでは、A以上のグレードに「置くだけ充電」をオプション設定している。CX-5には通信機能のマツダコネクトと7インチディスプレイが備わり、Apple CarPlayにも対応した。そして電気自動車のリーフは、暖房による電力消費を抑える目的もあり、Sを除くすべてのグレードにステアリングヒーターを装着した。今日のクルマは、すべてのカテゴリーで電装品が急速に充実している。

  • icon プリウス:置くだけ充電

    置くだけ充電の画像

  • icon プリウス:置くだけ充電

    ワイヤレス充電規格「チー(Qi)」に対応したスマートフォンなどを、コンソールボックス内に設置された充電エリアに置くだけで充電ができるオプション装備。

  • icon CX-5:Apple CarPlay

    Apple CarPlay/Android Autoの画像

  • icon CX-5:Apple CarPlay

    CX-8およびCX-5の改良モデルから採用された「Apple CarPlay/Android Auto」。コンソールボックス内のUSB端子に接続することでスマートフォンと連携が可能。

  • icon リーフ:ステアリングヒーター

    ステアリングヒーターの画像

  • icon リーフ:ステアリングヒーター

    シートヒーターと同様にスイッチを入れることでステアリングが暖められる便利な装備。作動中はステアリングの表面温度が約20℃を超える温度を保つ。寒い季節に活躍。

Column【エコドライブのすすめ】

燃費や電費を上げればお財布にも優しく!
じつは快適さもアップする エコドライブのすすめ

HV、Diesel,EVの画像

燃費を稼ぐにはドライバーのテクニックや心がけも重要だ。エコではなくエゴ運転にならないように、正しい知識と運転技術を身につけよう。

交通状況を見極めて安全なエコ運転を心がける

 燃費や電気を節約できるのは、穏やかな運転だといわれるが、むやみに低速で走ると交通の流れを滞らせる。周囲のクルマの流れに沿って、エコドライブすることが大切だ。
 そのためには「戻す操作」をていねいに行いたい。例えばアクセルペダルを踏む時は、誰でも慎重に操作するが、戻す時はあまり気にしない。この時に粗く戻さず、ていねいに操作すると燃費が向上する。
 その理由は、エンジンブレーキなどの過度な制動が行われず、改めてアクセルペダルを踏み直す必要も生じないからだ。ブレーキやハンドル操作も含めて、粗い操作を控えれば、燃料消費量を抑えられる。
 また戻す操作をていねいに行えば、ハンドルを回したり、ペダルを踏み込む操作も自然に穏やかになる。
 ハイブリッド車や電気自動車で、フットブレーキがモーターの回生充電と協調している場合は、ブレーキの操作方法も燃費に大きく影響する。例えば交差点で停車する時は、なるべく手前から、ブレーキランプの点灯時間を長引かせる感覚で少しずつ減速していく。そうすると減速エネルギーの回生効率が高まり、多量の充電ができてエンジンの駆動時間を短く抑えられる。
 運転中にクルマを進めたい方向をしっかり見る(感覚的には睨む)ことも大切だ。そうするとハンドルからブレーキまで、すべての操作が滑らかになる。カーブを曲がる時なら、手前でハンドルを切り込んでから戻すまでの操作を、途切れることなくスムーズに行える。
 このように運転すれば、車両の動きに余分な動きやストレスが生じないから、走りが滑らかになって燃費も向上する。同時に安定した走りも可能になる。つまり本当のエコドライブを実践すれば、燃費以上に大切な安全性も向上するわけだ。

  • 信号待ちの画像

    ハイブリッドモデルのほとんどがブレーキによるエネルギー回生を行うためフィーリングが悪くなりがちだが、少しでも燃費を稼ぐのなら有効な手段だ。

  • ペダルの画像

    かかとを軸につま先に軽く力を加えながらペダルを踏むのがポイント。上り勾配で加速をすると燃費が悪化するので、アクセルを踏むタイミングには注意。

パワートレイン別購入ガイド【オススメモデルはコレ!】

今回紹介した3台以外で、各パワートレインごとに渡辺陽一郎さんがオススメするモデルを挙げてもらった。ガソリン車じゃなくても十分楽しめる昨今の狙い目を紹介!

HV

 ハイブリッドは、ディーゼルや電気自動車に比べて車種の数が多い。ボディタイプもミニバンからクーペまで幅広く、中古車の流通台数も豊富だ。使い方や予算に合った中古車を選びやすい。例えば先代プリウスは、燃費が良くて実用的だが、流通量が多いために中古車価格が下がってきた。購入条件の好転した車種も多い。新車ならノートe-POWERとインサイトが注目される。ノートe-POWERは販売が好調だから、中古車の流通台数も急速に増えていく。

  • 日産 ノートe-POWER(現行型)の画像

  • 日産 ノートe-POWER(現行型)
    ★中古車価格帯 64.9万円~259.8万円
    他のハイブリッド車と違い、エンジンは発電で使用し、発電されたモーターのパワーで走行する。2Lターボエンジンに匹敵するトルクが軽快な走りを生み出す。

  • ホンダ インサイト(現行型)の画像

  • ホンダ インサイト(現行型)
    ★中古車価格帯 329万円から349.9万円
    フルモデルチェンジを経て3代目となったインサイト。先代のハッチバックからセダンスタイルに変わりエクステリアを刷新。最新の2モーターハイブリッドシステムを搭載している。

購入時にはココに注意しよう!

 比較的年式の新しい中古車を買う時は、緊急自動ブレーキを作動できる安全装備に注意したい。例えばフィットハイブリッドは、2017年5月にホンダセンシングを採用し、安全性を大幅に向上させた。同じ世代の中古車でも年式によって安全装備に差がある。

Diesel

 ディーゼルエンジン車は昔から販売されていたが、近年のクリーンディーゼルターボはまだ少数派だ。ディーゼル車を選択するユーザーは継続して乗り継ぐ傾向が強く、人気は安定している。メーカーではマツダが多いが、他社ではトヨタ・ランドクルーザー、三菱パジェロやデリカD:5程度に限られる。むしろSUVを中心に輸入車の搭載が目立つ。2018年(暦年)に国内で新車販売されたディーゼル乗用車の内、約40%が輸入車だ。ディーゼルにこだわるなら、輸入車を検討するのもありだろう。

  • マツダ デミオ(現行型)の画像

  • マツダ デミオ(現行型)
    ★中古車価格帯 58.8万円から228万円
    1.5Lディーゼルターボを搭載し、コンパクトクラスではトップクラスとなる最大トルク250Nmを発揮。先進の安全技術「i-ACTIVSENSE」も導入された。

  • トヨタ ランドクルーザープラド(現行型)の画像

  • トヨタ ランドクルーザープラド(現行型)
    ★中古車価格帯 178万円から638万円
    現行型の150系は先代のプラットフォームやエンジンを踏襲しつつ発展させている。ディーゼルモデルはTZ-Gで、最高出力は177PS、最大トルクは450Nmを発揮する。

購入時にはココに注意しよう!

 ディーゼルエンジンは車種によってノイズと振動の違いが大きい。マイナーチェンジにより静粛性が大幅に向上することもある。ディーゼルのノイズは、駐車した状態でアイドリングさせても確認できるから、中古車を買う時はぜひ確認しておきたい。

EV

 電気自動車は、長所と欠点の差が激しい。環境性能や静粛性は抜群に優れているが、充電する環境がユーザーによって異なったり、航続可能距離が不足する場合もある。有利なのは一戸建てに住む複数の車両を所有するユーザーだ。一戸建てなら充電設備も備えやすい。そして短距離の移動に電気自動車を使うなら、航続可能距離の不都合も感じにくい。ただし電気自動車は選択肢が限られ、リーフは3ナンバー車だから街中向けとはいえない。アイミーブはボディが小さいが、安全装備などは貧弱だ。

  • 三菱 アイ・ミーブの画像

  • 三菱 アイ・ミーブ
    ★中古車価格帯 38万円から165万円
    2006年から販売されている電気自動車。満充電での走行可能距離は164kmで、長距離よりも短距離の移動を得意とする。車両接近通報装置といった安全装備も備える。

購入時にはココに注意しよう!

 電気自動車の中古車は、年式や走行距離の割に価格が安い。特に設計の古い車種は、駆動用電池の劣化によって最大充電量が減り、航続可能距離も短いから一層安くなる。購入しやすいが、最大でどの程度まで充電できるのか、可能であれば確認したい。

総括

パワートレインにより得意分野は異なる

 今回は3つのパワートレインの代表車種、トヨタ・プリウス、マツダCX-5、日産リーフを集めて走らせ、メリット・デメリットを明らかにした。大切なことは得意分野を理解して自分に合ったパワートレインのクルマを選択することだ。これから始まるゴールデンウイーク、そして夏休みなどのドライブシーズン、良い相棒を見つけて楽しんでほしい。

※中古車価格はグーネット 2019年3月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。
文/渡辺陽一郎(パワートレイン別Check!、Column、パワートレイン別購入ガイド)
撮影/渡部祥勝

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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