マツダフレアの中古車購入の際の選び方の参考ポイント

フレアはスクエアなボディ形状を活かした、高さのある広々とした室内空間や積載力の高い優れた実用性・利便性など、軽自動車の可能性を大きく高めた軽トールワゴンです。新たなカテゴリーを創造した、スズキのベストセラーモデル「ワゴンＲ」の流れをくむ、人気モデルです。

1994年よりスズキ「ワゴンR」のOEM供給を受けるマツダは、当初販売チャネルであるオートザムから「AZ-ワゴン」と名乗っていましたが、2012年10月に実施された4度目のフルモデルチェンジを機に「フレア」と車名を変更します。

減速時に発生するエネルギーを利用して発電（回生）、蓄えた電気をアイドリングストップ中の電装品に使用する「エネチャージ」を採用し、エンジンストップ中も蓄冷材を使い、冷風を車内へ送る「エコクール」とともに、ユニークなエコロジー技術が導入されたことが大きなポイントです。

車速が13km/h以下になると自動的にエンジンが停止する「アイドリングストップシステム」をはじめ、運転状況をメーターの照明で視覚的にドライバーへ知らせる「エコドライブアシスト照明」や運転後にエコドライブ度を採点する「エコスコア」など、ドライバーの意識を高め、エコドライブを推進する機能が搭載されています。

取り回しの良い、小回りの利くボディ形状に加え、「助手席前倒し機構」「リアシートワンタッチチルトダウン」「フルフラットシート」など、目的や用途に応じて多彩なシートアレンジが可能な使い勝手の良さも大きな魅力と言えるでしょう。

2017年3月にリリースされた2代目モデルでは、新プラットフォームの採用により、先代モデルより285mm室内長を拡大させ、足が組めるほどの後席の余裕のある足元スペースを実現しています。右独立スライド＆リクライニング機構付リヤシートと相まって、大人4人がゆったりと快適に移動できる広々としたユーティリティ＆ラゲッジスペースを創造しています。

また、軽量化の徹底追及やモーター機能付発電機ISGの高出力化とリチウムイオンバッテリーの大容量化によって、スムーズでのびやかな走行性能、環境に配慮したクラストップレベルの省燃費性能を発揮する、簡易型ハイブリッドシステム「S-エネチャージ」が全グレードに採用されました。

ここではフレアの中古車購入の際の選び方の参考ポイントとして、主なグレードの特徴、維持費と燃費、中古車の価格相場や価格帯を取り上げてご紹介します。　

ここでは2017年3月にフルモデルチェンジを受けた、2代目モデルについて説明します。

・ハイブリッドXG
ISG（Integrated Starter Generator：モーター機能付発電機）により、減速エネルギーから発電した電気を使ってエンジンを力強くアシストする「マイルドハイブリッド」を搭載しています。トランスミッションは副変速機構付CVTとなり、駆動方式は2WD/FFもしくはフルタイム4WDが選択可能です。
大型マルチリフレクターハロゲンランプを備え、ノーブルなフロントマスクが特徴の標準グレードです。

運転席＆助手席SRSエアバッグシステムやエマージェンシーストップシグナル、ヒルホールドコントロールをはじめ、ダイナミック・スタビリティ・コントロールシステム＆トラクション・コントロール・システム（TCS）などの安全装備となっています。加えて、全面UVカットガラスやダークティンテッドガラス（リヤドア/リヤクォーター/バックドア）、エコクール機能付フルオートエアコン、運転席側シートヒーターなどの快適装備が施されています。

インテリアはホワイトインパネデコレーション、シルバーベゼル付ウレタン巻ステアリングホイール仕様となり、内装色はベージュもしくはブラックが選択できます。

4WDモデルのみヒーター機能付ドアミラー、助手席側シートヒーター、フロントスタビライザーが装着されます。
足回りは14インチタイヤ＆スチールホイール+フルホイールキャップが装着されます。

・ハイブリッドXG
LEDヘッドランプを備える上下2段フロントグリルやエアロ形状大型フロントバンパーやルーフエンドスポイラーを備え、アグレッシブなスタイリングが特徴のグレードです。

「ハイブリッドXS」グレードに対して、デュアルセンサーブレーキサポートや誤発進抑制機能（前進時）、車線逸脱警報機能をはじめ、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能、ハイビームアシスト機能に加え、オートライトシステムやヘッドアップディスプレイなどの充実した安全装備が追加されます。

またIRカット機能付フロントガラスやスーパーUV＆IRカットフロントドアガラス、チルトステアリング、運転席シートリフターに加え、アンサーバック機能付アドバンストキーレスエントリー＆キーレスプッシュボタンスタートシステムなどの快適装備が加わります。

そのほかにもLEDサイドターンランプ付電動格納リモコン式カラードドアミラー、本革巻ステアリングホイール仕様へとグレードアップがはかられています。

インパネデコレーションパネルはスポーティなダークブルーとなり、内装色はシックなブラックのみの設定となります。
足回りは同サイズのタイヤながら、アルミホイールが装着されます。

ここでは、フレアの型式ごとの燃費の違いと、燃費に基づく年間の燃料代と軽自動車税からなる年間維持費用をまとめます。
同じ型式でも車両重量などにより若干の差異が生じることがあります。

なお、年間の走行距離は年間1万km、ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しています。また、軽自動車税は2018年10月時点で参照したものとなります。

・MJ55S：0.66L/CVT/FFモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費：33.4km/L
年間ガソリン代：約40,419円（299.4L×135円） ※1
軽自動車税：年間10,800円 ※2
年間維持費：約51,219円 ※3

・MJ55S：0.66L/CVT/フルタイム4WDモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費：30.4km/L
年間ガソリン代：約44,407円（328.9L×135円） ※1
軽自動車税：年間10,800円 ※2
年間維持費：約55,207円 ※3

※1．ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しております。
※2．軽自動車税については、新規取得が2015年4月1日以前か以後かで金額が変わります。以前の場合は7,200円、以後の場合は10,800円となります。ここでは2015年4月1日以後の税額を用いています。
※3．年間の走行距離は年間1万kmと仮定して1年間のガソリン代を算出し、自動車税を合算して、年間維持費として計算をしております。

軽自動車税について
※1　平成27年3月31日以前に新規取得された新車：年間7,200円
※2　平成27年4月1日以降に新規取得された新車：年間10,800円
※3　最初の新規検査から13年を経過した自動車：年間12,900円

フレアは室内の隅々まで空間にこだわった、広々とした使い勝手の良いユーティリティ＆ラゲッジスペース、モーターのみのクリープ走行やモーターが100km/hまでエンジンをアシストするマイルドハイブリッドシステムなど先進のエコテクノロジーを搭載しています。

クラストップレベルの優れた省燃費性能や安全性能など魅力的な特徴を備える、マツダの軽トールワゴンであり、比較的安定した中古車価格を維持しています。また、流通台数が多いことも特徴であり、用途や予算、好みなどに応じて、豊富な登録台数の中から、最適な1台を選べることも大きな魅力と言えるでしょう。

2代目 マツダ フレア MJ55系：84.9～152.6万円
MJ55S：85.9～152.6万円（FFモデル）
MJ55S：113～136万円（フルタイム4WDモデル）

ハイブリッドXG：85.9～129.8万円
ハイブリッドXS：99.9～152.6万円

フレアは先代モデルにあたる「AZ-ワゴン」の後継モデルとして2012年10月に初代モデルが誕生し、2017年3月にフルモデルチェンジし、2代目モデルへ移行しています。

初代モデルでは実質初年度モデルにあたる2013年式では50万円台から70万円台、2代目モデルでは発売から日が浅いため、100万円台から130万円台を中心に中古車相場が形成されています。

走行距離に関しては、特に偏りも見られずにほぼ年式相応のマイレージと言えるでしょう。
ただし、セカンドカーとしての使われ方も多いのか2013年式でも4万km未満のやや走行距離の少な目の車両も多く登録されています（上記中古価格帯については、2018年10月31日時点での数値となっています）。

年式やグレード、オプション装備をはじめ、走行距離や程度、ボディカラーなどで個々の中古車販売価格が異なりますので、中古車を価格で選ぶ際には、最新の価格をチェックするようにしましょう。