スズキエブリイワゴンの中古車購入の際の選び方の参考ポイント

エブリイワゴンは、スズキのセミキャブオーバー軽自動車として1999年のデビュー以来、広くゆとりのある室内空間を確保し、後席にもリクライニング機構を採用しています。

さらに、レジャー用のたくさんの荷物を積載可能な広い荷室を備え、動力性能に優れたターボエンジンと、エアコンやパワーステアリング、後席パワースライドドアを採用した充実装備が特徴です。
派生モデルには、積載性に優れ、かつビジネスシーンで使い勝手の良い軽商用車エブリイがあります。

2005年にフルモデルした2代目モデルには、2010年の一部改良時まで、ベーシックグレードにターボ無しエンジンも用意されていました。ターボ無しモデルは、5MTと3ATのトランスミッションの組み合わせが特徴です。

そして、2015年にフルモデルチェンジした代目のエブリイワゴンは後輪駆動方式のFRとフルタイム4WDを選択可能で、トランスミッションは、インパネシフトの4速オートマチック車のみとなっています。搭載されるエンジンは、全車直列3気筒ターボエンジンを搭載しています。

ワゴンとして上質なインテリアを提供する革調シートカバーやナビゲーションシステムに加えて、後席の乗員に快適なエンターテインメントを提供する後席モニター、ベッドクッションやカーテン＆タープキットなど、アウトドアで活躍するためのアイテムを豊富に用意し、用途や目的に合わせ、さまざまな個性豊かなモデルが選択できるのも大きな魅力の1台です。

ここではエブリイワゴンの中古車購入の際の選び方の参考ポイントとして、主なグレードの特徴、維持費と燃費、中古車の価格相場や価格帯を取り上げてご紹介します。　

・JP
2010年の改良時まで販売された、ターボエンジンを搭載しないベーシックグレードです。JPグレードのみ5速マニュアル車が用意され、オートマチックは3速オートマチックです。装備内容は、運転席＆助手席SRSエアバッグ、マニュアルエアコン、パワーウィンドウ、AM/FMラジオ付きCDプレーヤー、UVカットガラス、プライバシーガラスを装備した充実装備が特徴です。

アルミホイールは設定されず、ルーフエンドスポイラーなど装備されないノーマルスタイルのエブリイワゴンです。駆動方式は2WD（FR）とフルタイム4WDを用意するグレードです。

・JPターボ
JPグレードの装備をそのままに、64馬力を発生させる直列3気筒ターボエンジンを搭載したグレードです。

搭載されるトランスミッションは、4速オートマチックのみで、駆動方式は2WD（FR）とフルタイム4WDを用意するグレードです。

・PZターボ
JPターボグレードと比較し、フロントスポイラーを装備したエアロバンパーやルーフスポイラー、フロントフォグランプを標準装備したスポーティなエクステリアが特徴となっています。13インチアルミホイール、フルオートエアコン、パワーウィンドウを標準装備した上級グレードです。

オーディオレス設定が標準で、ナビゲーションシステムやオーディオは好みに応じて選ぶのがPZターボグレードの特長です。

搭載されるトランスミッションは、JPターボ同様、4速オートマチックのみで、駆動方式は2WD（FR）とフルタイム4WDを用意します。

・PZターボスペシャル
PZターボグレードの装備内容に、両側パワースライドドア、リヤシートへの乗降時に役立つ電動オートステップを採用した最上級グレードです。

・レザーセレクション
PZターボスペシャルをベースに、表皮の一部に本革を採用したシートや、木目調インパネなどを採用し、上質で快適な内装が特徴です。

エクステリアには、青みがかった反射板を使用したブルーリフレクターヘッドランプ、及びフォグランプを採用し、より特別感あふれる特別仕様車です。ボディカラーは、ブルーイッシュブラックパール3とパールホワイトの2色のみとなっています。　

・JPターボ
DA17系エブリイワゴンは、全車ターボエンジン+4ATの組み合わせで、駆動方式は2WD（FR）とフルタイム4WDの2つです。

JPターボグレードはエブリイワゴンのベーシックグレードですが、2代目モデルのJPターボと比較し装備が充実しています。先進安全装備の衝突軽減自動ブレーキシステムのレーダーブレーキサポート、フルオートエアコン、キーレスプッシュスタートシステムを装備しています。

そのほか、常時照明が点灯し視認性に優れた自発光メーター、電動格納式リモコンドアミラー、パワーウィンドウなど快適装備が充実しています。

・PZターボ
PZターボは、JPターボに快適装備をプラスした上級グレードです。14インチアルミホイール、フロントフォグランプ、夜のドライブを快適にするディスチャージヘッドランプ、連続するトンネルも楽々オートライトシステムなど快適な装備が揃っています。リヤスライドドア左側にパワースライドドアを装備するのが特徴です。

・PZターボスペシャル
PZターボグレードの装備内容に、リヤスライドドアに両側パワースライドドア、リヤシートへの乗降時に役立つ電動オートステップ、LEDサイドターンランプ付ドアミラーを採用した最上級グレードです。　

ここでは、エブリイワゴンの主な世代・型式ごとの燃費の違いと、燃費に基づく年間の燃料代と自動車税からなる年間維持費用をまとめます。
同じ型式でも車両重量などにより若干の差異が生じることがあります。

なお、年間の走行距離は年間1万km、ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しています。また、自動車税は2018年8月時点で参照したものとなります。

・DA64W：0.66L/5MT/FRモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
10モード/10・15モード燃費：16.8km/L
年間ガソリン代：約80,357円（595.2L×135円） ※1
自動車税：年間7,200円 ※2
年間維持費：約87,557円 ※3

・DA64W：0.66L/3AT/FRモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
10モード/10・15モード燃費：15.8km/L
年間ガソリン代：約85,443円（632.9L×135円） ※1
自動車税：年間7,200円 ※2
年間維持費：約92,643円 ※3

・DA64W：0.66L/4AT/FRモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費：14.4km/L
年間ガソリン代：約93,744円（694.4L×135円） ※1
自動車税：年間7,200円 ※2
年間維持費：約100,944円 ※3

・DA64W：0.66L/4AT/フルタイム4WDモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費：13.8km/L
年間ガソリン代：約97,826円（724.6L×135円） ※1
自動車税：年間7,200円 ※2
年間維持費：約105,026円 ※3

・DA17W：0.66L/4AT/FRモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費：16.2km/L
年間ガソリン代：約83,333円（617.2L×135円） ※1
自動車税：年間10,800円 ※2
年間維持費：約94,133円 ※3

・DA17W：0.66L/4AT/フルタイム4WDモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費：14.6km/L
年間ガソリン代：約92,465円（684.9L×135円） ※1
自動車税：年間10,800円 ※2
年間維持費：約103,265円 ※3

軽自動車税について
※1　平成27年3月31日以前に新規取得された新車：年間7,200円
※2　平成27年4月1日以降に新規取得された新車：年間10,800円
※3　最初の新規検査から13年を経過した自動車：年間12,900円

※1．ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しております。
※2．自動車税は2018年8月時点で参照したものとなります。
※3．年間の走行距離は年間1万kmと仮定して1年間のガソリン代を算出し、自動車税を合算して、年間維持費として計算をしております。

セミキャブオーバータイプのエブリイワゴンは経済的なことはもちろんのこと、充実した設備が揃っているので、中古車としても人気が高いモデルのひとつです。

2代目 スズキ エブリイワゴン DA64系：7～230万円
DA64W：8～230万円（FR）
DA64W：9.9～139.9万円（4WD）

3代目 スズキ エブリイワゴン DA17系：79.9～269万円
DA17W：99.8～269万円（FR）
DA17W：79.9～248万円（4WD）

JP：8～127万円
JPターボ：14.5～213万円
PZターボ：18.5～230万円
PZターボスペシャル：9.5～248万円
レザーセレクション：27.5～79.8万円

エブリイワゴンの中古車では、100万円を超える価格の車が多く存在しています。
その中でも、平成21年式、平成23年式のDA64系エブリイが豊富です。

それ以外にも、平成16年式から各年式で年式に応じて価格が決まり、新しいモデルほど価格が高値で推移しています。平成30年式の登録済未使用車といった新車同様のエブリイワゴンも数多く揃っているのが特徴です。最新のエブリイが130万円前後で新車の状態に近い良質な中古車が選べるのも魅力のひとつです（上記中古価格帯については、2018年8月15日時点での数値となっています）。

年式やグレード、オプション装備をはじめ、4WDなど駆動方式、走行距離や修復歴の有無、ボディカラーなどで個々の中古車販売価格が異なります。エブリイワゴンは荷室が広く、商用車と同様にビジネスで使用されたクルマも多く存在しますので、荷室の状態も検討のひとつにすると良いでしょう。中古車を価格で選ぶ際には、最新の価格をチェックするようにしましょう。