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更新日:2020.01.07 / 掲載日:2018.07.18
【スズキ】徹底したマーケティングが生んだ47万円の衝撃。初代「アルト」とは

グーネット編集チーム
初代「アルト」は1979年5月にスズキから発売され、優れた運転性能、使い勝手、経済性を兼ね備えている自動車として大ヒットしました。
全国統一価格(車両輸送費用を含む)で、47万円という衝撃的な低価格設定は、女性をメインに受け入れられ、セカンドカーというカテゴリを開拓していきました。
初代「アルト」誕生の背景について
初代「アルト」が誕生した背景には物品税の存在がありました。
当時、自動車の工場出荷価格に対して、 小型車(2000ccまでの5ナンバー)には18.5%、軽自動車には15.5%の物品税が課税されていました。
販売価格が物品税によって高くなってしまう状況になっており、スズキはこの物品税が非課税の貨客兼用車(ボンネットバン)に目をつけました。
スズキはコストダウンなどを重ね、この貨物兼用車の枠に入る初代「アルト」を誕生させました。
ワングレードのみにして、機能を優先しシンプルなデザインで、駆動方式はFF方式を採用し、47万円という価格を実現しました。
初代「アルト」のシャシーなどについて
初代「アルト」は3ドアのボンネットバンのスタイルで、乗員は2(4)名、車両重量は545kgfとなっています。
モノコック(鋼板)ボディを採用し、全長は3,195mm、全幅は1,395mm、1,335mmとし、フロントのトレッドは1,215mm、リヤのトレッドは1,170mmとなっています。
フロントサスにはストラット、リヤサスにはリジッドを採用し、フロントにはスタビライザーを装着しました。燃料タンクの容量27Lとなっています。
初代「アルト」のエンジン・ミッションについて
初代「アルト」には水冷2サイクル・直列3気筒でピストン弁・リード弁併用を採用したエンジンを搭載し、最高出力は28PS(5500rpm)を叩き出しました。
内径は61.0mm、行程は61.5mmで、排気量は0.539Lとなっています。
このエンジンに4速ミッションを組み合わせ、駆動方式はFFを採用しました。
物品税が非課税の貨客兼用車に目をつけたスズキが、誕生させた初代「アルト」はただ安いだけの自動車だけではありません。
フロントサスにはスタビライザーを採用し、走りに対しても十分配慮した自動車となっています。