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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.27
WRX STI これぞ熟成の極み!
乗り心地が大幅に改善!?

今回の試乗車にはSTIパフォーマンスパッケージが装着されていた
【本記事は2015年9月にベストカーに掲載された記事となります。】WRX STIが早くもB型になった。カタログに記載されている大きな変更点は、側方&後方の死角に存在するクルマや自転車などを教えてくれる装備を選べるようになったこと。事故防止効果という点からすればすばらしい効力を持つ。スポーツモデルであっても大いに望ましい。オプション設定ながらぜひとも装備することをすすめておく。公式なリリースを見ると、今回の“進化”はそれだけらしい。ところがB型の広報車を見たら、STIのパフォーマンスタワーバーなど付いている。そこで改めてWRX STIを味見してみることにした次第。あまり期待せず走り出す。するとどうよ! 乗り心地が大幅に改善されているではありませんか! 「A型と同じサスペンションです」と言われても信じられないほど違う。

フロントリップやサイドスカートなどの外装パーツも含めたSTIパフォーマンスパッケージはセットだと29万7756円
具体的に書くと、いわゆるハーシュネスと呼ばれる道路から伝わるゴツゴツという細かい入力が大幅に少なくなっている。いや、少し大げさでした。車速にして40km/hくらいまでの低速域は「今までより少しよくなりましたね」程度なのだけれど、それ以上の速度域になるとイッキに滑らかな感じ。正統派のいいクルマの雰囲気が出始めたと言い換えてもよかろう。歴代WRX STIのなかでは最も上質な乗り心地でございます。もちろん絶対的なバネレートや減衰力は依然として高い/大きい。コーナーでハンドル切った時の挙動という点からすればA型と変わらず。路面からの当たりだけしなやかに受け止められるようになった。「硬い足がいい」と盲信している人もいるようだけれど、本当によいサスペンションって硬さを感じさせない。「しなやかさ」がないと路面をグリップしないのだ。もしダンパーもA型のままというなら、フレキシブルタワーバーに代表されるSTIの補剛パーツが利いているのかもしれない。試乗車には現在後付け可能なボディパーツをすべて付けている。今までのケースからすれば、どのパーツも「違いのわかる人」ならハッキリ体感できるくらい違う。A型に乗っているなら試してみる価値は大きいんじゃなかろうか。ちなみにフレキシブルタワーバーが3万5640円、フロア下部に装着するフレキシブルドロースティフナーが6万4800円。
、熟成された「よさ」

エンジンルームにはSTIフレキシブルタワーバー、フロア下にはフレキシブルドロースティフナーが装着され「柔と剛」をハイバランスさせる
久々にWRX STIで街乗りしてみたけれど、乗り心地さえ上質になれば案外使い勝手がいいことに気づく。そもそも4ドアセダンだからリアシートに人を乗せられるし、けっこう広いトランクスペースも付く。マニュアルミッションながら、ヒルストッパー(坂道発進でクラッチミートするまでブレーキ力をホールドする機能)があるため、いちいちサイドブレーキ操作しないで済む。クルマ好きなら毎日の足にも使えます。ランエボⅩファイナルエディションほどの『強烈さ』はないものの、熟成された「よさ」を実感。