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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.28
フォレスターtSの完成度は?
フォレスターtS限定販売開始

リア回りではSTI製リアアンダースポイラーをはじめ専用大径マフラーカッター、ブラックルーフスポイラーを装着。専用サスにより15mmローダウン
【本記事は2014年12月にベストカーに掲載された記事となります。】STIのコンプリートカー、「フォレスターtS」が435万円で来年4月5日までの期間限定、300台で限定販売される。
異例のチューニング

新意匠のBBS社製鍛造7.5J×19インチのアルミホイールと、245/45R19サイズのサマータイヤ(TORANZA ER33)を装着。ブレーキはフロント、リアともにブレンボ製17インチ対向4ポッドベンチレーテッドブレーキ。アイサイトVer.2との組み合わせはスバル初
tSは、STIのコンプリートカーのなかではライトなチューニングメニューで、ショックアブソーバやスプリング、エアロパーツに手を入れることで、STI流の乗り味を求めたコンプリートカーだ。最近では’14年3月に発売されたBRZtSが発売され好評のうちに完売となった。フォレスターtSはBRZtS以上に力の入った内容。XTアイサイトをベースに操縦性のよさで定評のある欧州SUVを見据え、主に操縦性や操縦安定性で超えるという目標を立てて開発に取り組んだという。その結果、専用サスペンションの採用や各種補強パーツ、サブフレームおよびスタビライザーブッシュの硬度アップ、クランプスティフナー(補強板)の板厚アップさらに今回は、18インチホイール+サマータイヤ、ブレンボ製ブレーキ、専用ECUなど、異例のチューニングメニューだ。
文句なしの加速性能

STI製サスペンションはフロントが倒立式で15mmローダウン
走り出してみるとタイヤが転がり出したところから違いがわかる。足回りはガッチリ引き締められており、しんなりしっとり深くストロークするベース車のフォレスターとは別物。足回りは低速ではコツコツとくる硬質な乗り味だ。そしてアクセルを軽く踏み込んでみるとブワッと低回転からターボによってトルクが膨らみ、腰をグイグイ押し込むような力強い加速だ。スペックは280ps/35.7kgmとノーマルから変更はないが、追加されたブースト計を見ると最大過給圧は1.42キロ。ノーマルが1.1キロだから、大幅なブーストアップチューン。直噴エンジンの耐ノッキング性能の高さを生かし高圧縮比、ハイブーストセッティングにしているのだ。全開加速はなかなか強烈。シートに体がめり込むくらいの加速Gがかかる。ドライブモードはIでもストレスのない加速性能があり、Sはエンジンを高回転にとどめたまま強烈な加速を続ける。S#はクロスミッションよろしくテンポよくシフトアップを繰り返す。
価格以上の価値あり

赤ステッチ付きSTIオーナメントの高触感革巻きステアリングやSTIロゴ入りメーター、パンチングスウェードコンビシート(赤ステッチ入り)、カーボン調インパネトリムなど質感は高い
操縦性は、応答性を高めるようなチューニングが施されており、ハンドルを切ると操作に遅れなくスッとボディ全体で曲がっていくような印象。動き全体にシャキッとさせたといったらいいだろうか。乗り心地はスバルチューンのダンバーの常でオイルシールの当たりがつくまでは硬めの乗り心地となる。ただ突っ張るような硬さではなく、段差や路面補修跡は驚くほど滑らかに乗り越えてくれる。120万円相当のパーツとチューニング内容を考えれば、価格を超える価値は充分ある!