ちょっと豪華でシックな装い　エスクァイアはミニバン界のマジェスタだぁ～！！

【本記事は2014年12月にベストカーに掲載された記事となります。】トヨタが10月29日に送り込んだ最新ミニバンが「エスクァイア」。ちょっと発音しにくいのだが、車名の由来は右のカコミに記したとおり。ちょっと上級な5ナンバーサイズミニバンをイメージしたネーミングということだ。マジェスタもビックリの、存在感バッチリの縦グリルを採用するエスクァイアがどんなクルマなのか！？ 一問一答形式で明らかにしていこう。

Q、ノア／ヴォクシーと兄弟車という位置付けなの！？A、基本プラットフォームや2L NAと1.8Lハイブリッドというパワートレインのラインアップはノア／ヴォクシーとまったく同じ。エクステリアも外板パネルは基本的に同じで、インテリアの造形も同じ。そういった意味ではノア／ヴォクシーの3車種目の兄弟車といえる。ボディサイズも全長4695mm、全幅1695mm、全高1825mm、ホイールベース2850mmでまったく同じである。ハイブリッドのJC08モード燃費は23.8km／Lでこれまたノア／ヴォクシーと同じとなる。

Q、では、ノア／ヴォクシーとの違いはどこにある！？A、水澗英紀チーフエンジニアに聞くと「ノア／ヴォクシーは5ナンバーサイズミニバンとして基本性能の高さで大いに支持されています。そのいっぽうで、内外装のデザインや質感に対するご要望が多いこともまた事実。もうちょっと上質で豪華な5ナンバーサイズミニバンが欲しい、という声に応えたのが今回のエスクァイアです」とのこと。

Q、具体的にどこをどのように変えてきた！？A、パッと見てわかるフロントグリルとヘッドライト回りのデザインはいうまでもないが、エクステリアではウエストライン、サイドウィンドゥ下のラインにシルバーメッキを入れたことが大きな差違。これだけでサイドビューが引き締まり、グッと落ち着いた雰囲気になっていることがわかる。また、リアスタイルではバックドアガーニッシュを採用して広がり感ある佇まいを作り上げている。インテリアは、インパネやメーターパネルの造形自体はノア／ヴォクシーとまったく同じだが、合皮の表皮の質感や色遣いなどで上質感を表現。センターパネルにはピアノブラック塗色を使用することで豪華な印象となっている。インテリアの色遣いにも特徴があり、Giグレードでは深い臙脂色のバーガンディが設定されており、ブラック基調のインテリアに深みのあるコントラストを与えている。合皮シートにはパンチングがあり、その縁取りにバーガンディ色が見えるのがまたオシャレ。

Q、ノア／ヴォクシーと競合するのではないの！？A、これについては再び水澗チーフエンジニアに聞いてみよう。「多少はノア／ヴォクシーをお考えのお客様が、エスクァイアを見て、こちらにしようという動きはあるかもしれませんが、もちろん、お互いを食い合うような商品展開はしません。先ほども言いましたように、ノアのお客様ともヴォクシーのお客様とも違う嗜好のお客様がエスクァイアのお客様だと考えています。アルファードやヴェルファイアのようなフルサイズのミニバンは必要ないけれど、5ナンバーサイズのミニバンで、ちょっと高級で上質なクルマを求めている方が対象です。エスクァイアが登場することでノア／ヴォクシーの販売台数が低下するとは考えてはいません。いかに新しい価値観を提供していくかということです」とのこと。販売チャンネルはトヨタ店とトヨペット店。ノアのカローラ店、ヴォクシーのネッツ店と棲み分けることで各車のキャラクターをより明確に際立たせていく狙いだ。

Q、価格はノア／ヴォクシーよりもちょっと高いようだけれど……！？A、エスクァイアの価格は最廉価となるガソリンエンジン搭載の「Xi」グレード、FF8人乗りが259万2000円。ノア／ヴォクシーの「X」8人乗りは243万7714円でその差は15万4286円。ハイブリッドはというと、エスクァイアハイブリッドXiの価格は304万3543円でノア／ヴォクシーハイブリッド「X」は293万1429円なので11万2114円の差。全体的にエスクァイアは11万～15万円強高い価格設定となっている。これについては水澗チーフエンジニアの話を聞こう。「まずこれだけは最初にハッキリさせておきたいのですが、デザインだけでプラスαのお金を頂くことはできません。デザインを成立させるために不可欠のインパネやシート表皮の材質であったり、本革ステアリングを標準装着としている点やアルミホイール、フォグランプを標準装備としています。こうした装備のプラス分が価格差だとお考えいただければと思います」ということである。

いかがだろうか、エスクァイアの概要がおわかりいただけただろうか！？ ガソリン車には7人乗りと8人乗りがラインアップし、7人乗り車の2列目シートは810mmのロングスライドであるとか、横スライドする機構など使い勝手のよさはノア／ヴォクシーで実証済みだ。

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