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更新日:2018.11.14 / 掲載日:2017.11.29

走りもリボーン!トヨタ クラウン ガソリン車とハイブリッド車を比較

3.5アスリートSの力強い走り:3.5Lのアスリートは、0~100km/h加速が5秒台とかなりの速さをみせた。これは、2.5Lのハイブリッドの6秒台を上回る加速性能で、速さなら3.5Lが有利なのだ

3.5アスリートSの力強い走り:3.5Lのアスリートは、0~100km/h加速が5秒台とかなりの速さをみせた。これは、2.5Lのハイブリッドの6秒台を上回る加速性能で、速さなら3.5Lが有利なのだ

【本記事は2013年2月にベストカーに掲載された記事となります。】読者も大注目の新型クラウンの試乗レポートを一刻も早くお届けするために、試乗会に先駆けて、お台場のメガウェブで2.5Lのロイヤルサルーンと、3.5Lのアスリートの試乗を行なった。テストを行なった石川真禧照氏は、ディーラーなどへの納入が3月とまだ先になるハイブリッドに、いち早く試乗を行なっている。そこで、ガソリン車とハイブリッドの比較もお届けしよう。

関連記事:【新型クラウン 最新情報】フルモデルチェンジした次期クラウン・気になるスペックは?

進化したハイブリッド車

ロイヤルGには2.5L、V6搭載:2.5L、V6エンジンとハイブリッドのみのロイヤルはやや硬めの乗り味だが、突き上げを抑えたマイルドさだ。ステアリングの操舵力はアスリートと比べ軽めな設定だという

ロイヤルGには2.5L、V6搭載:2.5L、V6エンジンとハイブリッドのみのロイヤルはやや硬めの乗り味だが、突き上げを抑えたマイルドさだ。ステアリングの操舵力はアスリートと比べ軽めな設定だという

クラウンは1955年(昭和30年)のデビュー以来、「安心」と「信頼」をキーワードにし、開発されてきた。14代目の現行モデルはこの二つのキーワードに加え、「顧客の期待を超える、もっといいクルマ作り」の実現を目標に開発された。特に最近のクラウンユーザーは50代以上が多いことから、安全に対しての進化は歴代クラウンのなかでも秀でている。しかし、何よりも進化したのはハイブリッド車だ。ガソリンエンジンをこれまでのV6、3Lから直列4気筒の2.5Lに変更した。プリウスは1.5Lから1.8Lに拡大したが、クラウンは逆。でも、欧州ではすでに高級車のエンジンも小排気量化に向かっていることを考えると、当然の流れだ。何しろ、英国の高級車、ジャガーのフラッグシップカー、XJも今年から2Lターボを投入しているほどなのだ。トヨタは昨年のパリモーターショーで、レクサスGSを発表したが、そのとき会場に流れたのは、失望の声だった。エンジンに3.5Lを組み合わせたからだ。というのも、すでに欧州では小排気量エンジンがグングンと販売台数を伸ばしていた。あのとき、今回のクラウンのパワーユニットが投入されていたら、トヨタの株も上がったに違いない。でも、トヨタは日本専用車のクラウンから、新しいコンセプトのハイブリッドを出してきた。トヨタのクラウンに懸ける意気込みが感じられる。

2種のガソリンV6と新ハイブリッドの走り

ハイブリッドとの違いは?:ハイブリッドは、カムリと同じ2.5L、直4とモーターの組み合わせでシステム出力220psだ

ハイブリッドとの違いは?:ハイブリッドは、カムリと同じ2.5L、直4とモーターの組み合わせでシステム出力220psだ

2種のガソリンV6と新ハイブリッドの走りハイブリッドとガソリン車を比較する前に、ガソリン車の2.5Lと3.5Lの比較から始める。両車ともにV6のDOHC、3.5Lは315ps、38.4kgm。2.5Lは203ps、24.8kgmなので、かなり性能の差がある。しかも3.5Lはアスリートのみの設定だ。エンジンのフィーリングは3.5Lは太いトルクで、下から豪快に吹けていくのに対し、2.5Lはトルクで稼ぐのではなく、回転の上昇で走る感じ。8速ATのパドルシフトは3.5Lのみの設定になっている。ということは、ロイヤルにはパドルシフト車はない。加速だが、Dレンジでの0~100km/hは3.5Lが5秒台とかなり速い。2.5Lも7秒台なので、決して遅いわけではないが、その差は大きい。そしてハイブリッドだが、今回から2.5Lの直列4気筒エンジンにモーターを組み合わせた。2.5Lエンジンは178ps、22.5kgm。モーターは143ps、30.6kgm。システムパワーは220psと発表されている。この組み合わせは、実はカムリと同じ。カムリのエンジン出力は160ps、21.7kgmなので、クラウン用は若干チューンされている。システムパワーもカムリは205psだ。クラウンハイブリッドの走りだが、これまでのハイブリッドに比べると、洗練されている。荒々しさは消されている。ちなみに、先代は3.5L、296ps、37.5kgmエンジンと200ps、28.0kgmのモーターで、システムパワーは345psもあったのだから、速いのも当然だ。エコ=ハイブリッドという公式に戻った(戻した?)ともいえる。先代に比べれば非力だが、Dレンジでの0~100km/h加速は6秒台。Eモードでもハイブリッドシステムインジケーターの針がパワーエリアに入ると加速力は増加、充分な速さだ。ハンドリングに関しては、アスリートの3.5Lは重めの操舵力で、スポーツカーフィーリングを演出している。乗り心地もややゴツゴツした動きが伝わってくる。2.5Lは3.5Lに比べると、操舵力はやや軽めで、乗り心地は硬めながらゴツゴツ感はカドがなく、マイルドな印象だった。ハイブリッドは2.5Lに近い。先代のように、やたらとパワーで押していき、足回りがついていかないこともなく、バランスがいい。

技術の進歩でさらに低燃費

このバランスのよさは燃費にも表われている。新型の3.5Lは9.6km/L、2.5Lは11.4km/Lだが、ハイブリッドは23.2km/Lという高数値。これは同じシステムのカムリの23.4km/Lに迫る燃費だ。ちなみに、先代のハイブリッドはなんと、14.0km/Lだった。それでも、発売当時は驚異的な低燃費、と言われたのだから、技術の進歩というのは凄いものだと感心してしまった。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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