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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.30
対決3/軽さかパワーか究極の対決 日産GT-RvsCARTERHAMケータハムスーパーライトR500
GT-R VS スーパーセブン

大井貴之が袖ヶ浦で試す!
【本記事は2012年2月にベストカーに掲載された記事となります。】作年11月に発表されたGT-Rは550psに到達、0→100km/hは2.84秒と留まることをしらない。もはや敵はウン千万のスーパースポーツだけかと思っていたら、思わぬ伏兵がいた。そう、究極のライトウエイトスポーツ、英国ケーターハム・スーパーセブンである。実は広報を務めるイギリス人のジャスティンさんが(編)と意気投合。「スーパーライトR500は0→100km/h加速はGT-Rとほぼ同じですよ。勝負させませんか?」とジャスティン氏。それじゃあ、やってみようかと相成った。さっそく、袖ヶ浦フォレストレースウェイをおさえ、ドライバーに大井貴之選手を指名。
テスト開始

車重は1740kgと504kg! コーナリングスピードはR500のほうが若干速いが、コーナーの立ち上がり加速ではGT-Rのほうが圧倒的に速い
その前に両車のスペックの違いを見て驚いた! R500はアルミボンネットやカーボンパーツが多用され車重は504kg。R500は2L、263ps/504kg、GT-Rは3.8Lツインターボで550ps/1740kgだからパワーウエイトレシオはGT-Rが3.164、R500はなんと1.924だ。担当と大井選手は「GT-Rの圧倒的な勝利だろうね~」。対するジャスティン氏は「なにを言っているの、R500はジャイアントキラーと呼ばれてるんですヨ。パワーウエイトレシオだって2を切るのはR500とヴェイロンだけです。いい勝負になります」と吠える。さっそくテスト開始。コース脇で見ていたのだが、GT-Rは「シュババババーン」と圧倒的な加速性能とコーナリングもトラクション性能が高いのが見てとれる。対するR500は「ブオォーン」と4AGに似たエンジンサウンドだが、なかなかどうして、ミズスマシのようにコーナーを抜けていく。両車を乗り終えた大井選手は「意外だねえ~。いい勝負だよ、これは」。実は走りの違いを見るためにデータロガー(大井選手所有)を両車につけていたのだが、それを見ながら大井選手が解説してくれた。
軽さは凶器か?

発進加速はほぼ互角! 袖ヶ浦フォレストレースウェイで計ったわけではないが、メーカー発表値では2.84秒と若干GT-Rのほうが速い
■軽さは凶器か?ブレーキングポイントはR500のほうが奥で踏み、ヘアピンのボトムスピードもコーナリングスピードも若干R500のほうが速いね。でも立ち上がり加速が始まると細いタイヤでトラクション性能に劣るR500をGT-Rが一気にズコズコーンと抜いていく感じ。2コーナーから3コーナーに抜けるところではあっという間に10km/hの差がついている。コーナーによって違うけど、立ち上がり加速で3~10km/h GT-Rのほうが速いね。GT-Rは常に曲げること、止めることを先読みして考えながら走っていかないと。宇宙船に乗ったかのような加速スピードをどう収めていくのかがポイントだね。でもある程度のスキルがあれば誰でも速く走ることができるのはGT-Rのすごいところ。R500はなにせフォーミュラに近いから、人間の感覚で操れるおもしろさがある。R500は気絶すぎるほど速いよ。8500rpmまで回るんだけど、常にパワーバンドを外しさえしなければ、シーケンシャル6速MTのどのギアでも同じ加速をしていく。ドライバーの運転スキルが高くないと速く走れないけどね。1周を通してのラップタイムは1分10秒5のR500に対し、GT-Rはコンマ3秒遅かったがタイヤの摩耗を考え控えめに走ったから。GT-Rは本気を出せば1分10秒フラットぐらいの実力はある。
勝者はどっち?

ボディサイズは全長4670mmのGT-Rに対し、R500は全長3100kg。タイヤサイズはR500がフロント、175/55R13、リア、205/55R13。GT-Rはフロント、255/40ZRF20、リア、285/35ZRF20
■勝者はどっち?20世紀と21世紀の差くらい違う性格のクルマだから、判定は難しいけど、う~ん、この勝負は互角! 両車とも「ありえない」速さだったから。好きなほうをどうぞ!