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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.01
日産ラフェスタ ハイウェイスター試乗&WHAT’s『イケダン』?
改めて実力の高さを感じさせる完成度

というわけで走行性能もプレマシー同様の元気さを感じさせるものだ
【本記事は2011年8月にベストカーに掲載された記事となります。】改めて実力の高さを感じさせる完成度。コレはコレで十分アリだと思います!6月15日に発売となったラフェスタ ハイウェイスターが好調に売れている。すでに6月だけで2350台を販売し、目標販売台数1200台の2倍近い数字をクリアした。このクラスのベストセラー、ウィッシュの販売台数が2861台だから、人気のほどがわかるだろう。OEMで最も成功している会社というイメージのある日産だが、マツダからプレマシーのOEM供給をうけることが決まったのが’08年末。軽自動車ではない登録車の乗用モデルをOEM販売することは初めてだけに、日産側もこだわった。そのあたりの事情を商品企画室のセグメント・チーフ・プロダクト・スペシャリストの角 智彰さんにうかがったところ、「一番こだわったのはやはりデザインですね。ハイウェイスターシリーズと共通のイメージにするため、いろいろ工夫しました。マツダさんの『NAGARE』デザインを消させてもらって、日産のミニバンとして違和感のないようにデザインしたつもりです」とのこと。なるほど、プレマシーの特徴である水の流れをイメージするドアのキャラクターラインの代わりにノーズからボディサイドにダイナミックなラインが流れている。またひと目でハイウェイスターとわかる水平基調のクロームグリルやエアロフォルムも採用。これはセレナやエルグランドなど、ほかの日産のミニバンと共通だ。「ラフェスタ ハイウェイスター、セレナ、エルグランドとスライドドア採用のモデルがそろって、販売店のほうでも喜んでもらっています」とは前述の角さんの声。さすが日産、したたかな計算が働いている。
日産車としてみると違和感もあるが……

エルグランドなどとはマニュアルモード時のシフトのアップ/ダウンが逆になる
日産車としてみると違和感もあるが……試乗したラフェスタ ハイウェイスターGのハードはプレマシーの20Sと変わらない。が、日産車だと思って乗ると、パワステが電動ではなく油圧のため、初期のレスポンスにあたりを感じたり、マニュアルシフトの際、日産車は押してシフトアップ、引いてシフトダウンなのに、元がマツダ車のため押してシフトダウン、引いてシフトアップになっていたりと違いがある。このあたりは、ずっと日産車に乗っている人たちには「オヤ?」と思うところだろう。とはいえ、アイドリングストップもよく働くし、静粛性も高い。また日産のこのクラスのモデルはCVTが当たり前だが、ラフェスタ ハイウェイスターはプレマシーがベースということで5ATを採用している、その点レスポンスが物足りないかとも思ったが、加速フィールは元気いっぱい。CVTのように高回転まで引っ張らないが、ストレスを感じることもなく力強く加速していくから、5ATもいいなと納得してしまった。
プレマシーのからくりシート採用

兄貴ぶんのプレマシー
そしてやっぱり便利だと感じたのがシートアレンジ。プレマシーの「からくりシート」がラフェスタ ハイウェイスターにも採用されているのだが、日産では「フレキシブルシート」と呼び、キャプテンシートにもベンチシートにもなるセカンドシートの使い勝手のよさは、「よく考えたな」と改めて感心させられた。試乗してもともと高かったプレマシーのポテンシャルに再注目することになった面も多かった今回の試乗。そう考えるとマツダにも生産稼働率の向上というだけではないメリットがあるはず。両社ウイン・ウインの関係がOEMには重要とよくいわれるが、ラフェスタ ハイウェイスターはその成功例といえるのではないだろうか。
「ヨッ! イケダン!」

スタイリッシュなミニバンに乗れるのは、やはり「イケダン」なのか?
ラフェスタ ハイウェイスターのCMをご覧になったことはあるだろうか。奥さんをいたわる夫の姿を見て、井川遥が「ヨッ! イケダン!」と声をかけるアレだ。ここで気になるのは「イケダン」とは何かということ。ラフェスタ ハイウェイスターのホームページを見ると、“仕事をバリバリこなしながら、家庭を大切にしている旦那様のこと。忙しい時間の合間に妻の手助けを惜しみなくしている男性。外見もファッションも決して手を抜かない”という「イケてるダンナ」の略だという。う~む、ハードル高ぇじゃねぇか。しようがないので、日産広報に相談すると、上のような内容が「イケダン」の条件として挙がってきた。オッ、なんか急にハードルが下がった気がするぞ。
クルマ業界人はイケダン度高し

リアコンビの間のメタルガーニッシュのおかげで、リアスタイルもプレマシーとは印象が異なる
というわけで、次ページからは自動車業界に身を置く方に、日産広報が定義するイケダンの条件、さらに編集部が考えた「これもイケダンの条件でしょう」というものを加え、イケダン度を探るアンケートを行なってみた。結果が心配だぜ!意外とクルマ業界人は、けっこう家事をやっている人がいて「イケダン」度が高いのは驚いた(奥様との評価に温度差があるのは、ご愛敬)。が、ディーラーに話を聞くと、お客さんはやっぱり普通の人が多いみたい。まあ、ラフェスタ ハイウェイスターのホームページに定義された「イケダン」よろしく生きるのは、けっこう金がかかるし、そもそもカッコよさの定義を違うところに見いだす人もいるから、当然っちゃあ当然か。「イケてない」よりは「イケてる」ほうがいいんだろうけどねー。