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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.02
クリーンディーゼルに待望のATラインアップ!!日産エクストレイル
日産の戦略車種『X-トレイル』
ひと目でわかるマイチェンポイント! クステリアは精悍なマスクに!
【本記事は2010年8月にベストカーに掲載された記事となります。】X-トレイルは、今では少数派のオフロード性能を軸に据えた本格SUVとして、日産の戦略車種である。ライバルたちがオンロード志向、高級路線にシフトするのを横目に、’07年のフルモデルチェンジでも基本コンセプトをしっかり守って登場した際には、ファンの喝采を浴びたものだ。さらに’08年には、コモンレールシステムのディーゼルエンジン搭載車をラインアップして注目を集めた。日産が「クリーンディーゼル」と強調するように、現段階では世界で最も厳しい排ガス規制といわれるポスト新長期をクリアした先進のディーゼルで、ヨーロッパ仕様と同じ6速MTが組み合わされていた。
クリーンディーゼルにATが追加
ディーゼルエンジンの20GTは100%減税。減税額は15万8200円。4WDガソリン2Lの20X、20XエクストリーマーXは75%減税。20Sは特定のメーカーオプション装着の組み合わせにより75%減税の対象となる。減税額は12万3300円
そんなX-トレイルがマイナーチェンジ。最大のトピックは、クリーンディーゼルにATが追加されたことだ。今やオフローダーでさえATを好むのかと言いたくなるが、やはり操作性の面でATのメリットは大きく、市場からもAT待望論が持ち上がっていた。とはいえ、今回のマイチェンでガソリンエンジンからMTが姿を消し、全車CVTとなったのはたいへん残念。ディーゼルに新採用されたミッションは、CVTではなく6速のAT。エンジンには手が加わらなかった。ATのスペックはMTと同じで173ps、トルクが3.5L並みの36.7kgmを発揮するパワフル&トルクフルなエンジンで、ディーゼルの持ち味をうまく引っ張りだしたセッティングになっている。
かつてのクロカン車のディーゼルエンジンとは隔世の感
インテリアは見やすい大型メーターに!
さて、AT採用で最大の関心事は燃費だが、10・15モードが14.2km/Lと発表された。これはMT仕様の15.2km/Lに比べマイナス1kmの好燃費。ATの使い勝手を考えたら、このくらいの差はないも同然といえるだろう。いずれにしても、ガソリン車に対しては大きなアドバンテージを持つし、CO2排出量は同レベルのパワーのガソリン車より30%程度少ないという。それでいて加速性能でも2Lクラスはもちろん、2.5Lクラスのガソリン車にも引けをとらない。振動もガソリン車並みというから、かつてのクロカン車のディーゼルエンジンとは隔世の感がある。今回のマイナーチェンジは、エンジンや足回りなど動力性能に関するところは従来と変わらず、エクステリアの部分的な変更と、インテリア中心に装備の充実が図られた。
ディーゼルターボ特有の太いトルクでオフロードの走破性はハイレベル。振動も騒音も昔のディーゼルとは比べられないほど性能アップしている。マイチェンでリアのコンビネーションランプがLED化された
価格は、ディーゼル6MTで9万4500円のアップ。装備の充実分の値上げといえるが、最廉価グレードがなくなり、前述のようにガソリンエンジンのMT仕様が廃止されるなど、一部のマニアには残念な変更もある。それでも、本格SUVにクリーンディーゼルATが組み合わされたX-トレイルへの期待は大きい。