これまでのゴルフシリーズのRから進化ゴルフ、シロッコ　それぞれ違った魅力が味わえる

【本記事は2010年3月にベストカーに掲載された記事となります。】ついに新型ゴルフとカムバックしたシロッコに“R”モデルが設定された。このRは、ハイパフォーマンスかつ高品質なプレミアムスポーツモデルのみに与えられ「Racing」の意味を持つ。

搭載される256ps／33.7kgmを発生する2LターボはゴルフGTIの211ps／28.6kgmより、一段と強力で、ミッションは6速DSGを採用。アシは当然強化され、専用チューンのローダウンサスを装着。ゴルフRは4WDであり、さらに従来モデルの3.2L、V6NAから2Lターボとなり、軽量化とパワーアップを同時に手に入れている。エクステリア、インテリアにふんだんに施された、Rならではのプレミアムスポーツカーをアピールする装備類も実に魅力的だ。そして専用のレザースポーツシートはタッチ、ホールド性ともに極上のでき。こいつは気に入った。

走りは「すばらしい！！」のひと言だ。強力な2LターボとDSGがもたらす途切れのないリニアな加速フィールはホントに気持ちいい。シフトアップの瞬間に「バオン！！」とくるサウンドの演出も見事。ゴルフR、シロッコRともに高剛性ボディと強靱なサスによる上質かつスポーティな走りは共通するところ。ただし、4WDのゴルフRとFFのシロッコではさすがに走りのキャラクターに差がある。

シロッコRは軽量、低重心、ワイドトレッドもあって、コーナリング性能はゴルフR以上だ。サーキットやワインディングでの速さならこっち。いっぽうのゴルフRは、穏やかなハンドリング特性とより上質な乗り心地を持ち合わせている。言い換えれば、大人のゴルフRに対して、シロッコRは若者向きなのである。

Powered by ベストカー