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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.02

21世紀型スポーツ誕生!ホンダCR-Z

【価格】 β:226万8000円 α:249万8000円 どちらのグレードにも6MT、CVTの両方を設定 【10・15モード燃費】 6MT:22.5km/L CVT:25.0km/L 【エコカー減税】 取得税、重量税→免税 【購入補助金】 13年以上落ちの廃車にするクルマがある→25万円 13年以上落ちの廃車にするクルマがない→10万円 CR-Zは低いボンネットを実現させるために、エンジンそのものの高さを設計変更によって低くしたりするなどこだわり満点。ヘッドライトはクリスタルの輝きをイメージし、ポジションランプには白色LEDがあしらわれ、プレミアム感も演出している

【価格】 β:226万8000円 α:249万8000円 どちらのグレードにも6MT、CVTの両方を設定 【10・15モード燃費】 6MT:22.5km/L CVT:25.0km/L 【エコカー減税】 取得税、重量税→免税 【購入補助金】 13年以上落ちの廃車にするクルマがある→25万円 13年以上落ちの廃車にするクルマがない→10万円 CR-Zは低いボンネットを実現させるために、エンジンそのものの高さを設計変更によって低くしたりするなどこだわり満点。ヘッドライトはクリスタルの輝きをイメージし、ポジションランプには白色LEDがあしらわれ、プレミアム感も演出している

【本記事は2010年3月にベストカーに掲載された記事となります。】まさに待望の、という表現がぴったりのCR-Z。というのも、BC読者諸兄を対象に、去年の東京モーターショーで行なった、“注目しているクルマアンケート”ではFT-86を抑えてナンバーワンに輝き、その後調査した“今後購入したいと考えているクルマ”でも堂々のナンバーワンだったから。

スポーツ&GT好きが多いBC読者諸兄の注目度は強烈

ハイブリッドスポーツという新ジャンルにチャレンジするCR-Z。環境性能に優れた新時代のスポーツカーをBCでは『スマートスポーツ』と呼びたいがいかがでしょう。ちなみに車名のCR-Zだが、ホンダサイドでは“シー・アール・ズィー”で統一しようと決めていたようだが、社長が“シー・アール・ゼット”と発言し、今ではどっちでもいいや、という話になっているみたい。

低い、短い、ワイド骨格がデザインのポイント

2+2の4人乗りだが、前席の快適性を追求しているのでゆったり乗れる。着座位置はシビックタイプRよりも30mm低く、スポーツムード満点。ラゲッジ、後席の居住性については左囲みを参照

2+2の4人乗りだが、前席の快適性を追求しているのでゆったり乗れる。着座位置はシビックタイプRよりも30mm低く、スポーツムード満点。ラゲッジ、後席の居住性については左囲みを参照

CR-Zのエクステリアは、新しさとノスタルジーが共存。よくショーモデルのテイストを忠実に市販化させた、というのが第一印象。ショート&ワイドボディにスポーティ感を強調する低いボンネット(これを実現させるためにエンジン自体の高さを下げたほど徹底)、さらには前後の張り出したフェンダーなど、軽快感と躍動感がある。ボディサイドなどで顕著なのが、“凹面”をうまく盛り込みながら、それを視覚的なインパクトにしている点も見逃せない。特にルーフラインがリアエンドにかけてなだらかに下がっていくテイストは、かつての名車、CR-Xを彷彿とさせる。先進感を高めることにこだわったというフロントマスクでは、ヘッドライト下部に白色LEDを採用した新ホンダフェイスに仕上げられている。リアコンビには赤色LEDが組み込まれ、前後とも点発光が連なって見えるという演出。ボディサイズは、全長4080×全幅1740×全高1395mmで、ホイールベースは2435mm。全長3800×全幅1675×全高1270mmだった2代目CR-Xに比べると大型化された印象は強いが、いまのスポーツ&GTとしては充分コンパクトで、全長3990×全幅1720mmのマツダロードスターに近いサイズを実現。発表までまったく公表されていなかった車重は、6MTが1130kg、CVTが1160kgと現代のクルマとしては軽量に仕上げられているのも走りの気持ちよさを期待させる。

スペックは意外に控えめ?

CR-Zに搭載されるパワートレーンは、ホンダ独自のハイブリッドシステム、IMAというのはインサイトと同じだが、エンジンはインサイトの1.3Lに対し1.5L。6MTが114ps/14.8kgm、CVTが113ps/14.7kgmとわずかに差がつけられているがまったく気にしなくていいレベル。組み合わされるモーターは、14ps/8.0kgmで、システム出力は125psとなる。パワー、トルク曲線を見てもわかるとおり、モーターアシストにより、全域パワー、トルクとも強烈にアップしている。最高出力をマークするのは6000回転。だからCR-Xのように、ギンギンに高回転を使って走る、というタイプではなく、CR-Zはフラットかつ広いトルクバンドを使って走るというタイプと思って間違いない。CR-Zでは、6MTとCVTの両方をラインアップするのがトピック。10・15モード燃費は、6MTが22.5km/L、CVTが25.0km/L。実燃費を考えると、CVTは誰が運転しても安定した燃費となるのに対し、6MTはドライバーにより燃費は大きく変わってくると思われる。裏を返せば、6MTはドライバーの腕の見せどころで、燃費をアップさせることも可能。

CR-Z開発陣の走りへのこだわりは強烈!

スピードメーターは虚像技術で奥行き感を演出するスーパー3Dメーターを採用。視点移動が少なくなるメリットがある。エコアシスト機能も進化。操作系はインパネ横に集積している

スピードメーターは虚像技術で奥行き感を演出するスーパー3Dメーターを採用。視点移動が少なくなるメリットがある。エコアシスト機能も進化。操作系はインパネ横に集積している

CR-Zは軽快なハンドリングと高いスタビリティを両立させるために、ショートホイールベース&ワイドトレッドという、スポーティカーの王道を追求。各部の剛性アップは顕著で、高剛性ボディを使用。重量配分にもこだわり、荷室床下にバッテリーユニットを搭載することで前後重量配分は60対40を実現。バネ下重量の軽量化により、俊敏なフットワークを実現。走りで注目したいのは、3モードドライブシステムの新採用。これはスポーツ、ノーマル、ECONの3モードをスイッチ操作により切り替えできる優れもの。これは、パワートレーン、EPS、エアコンを統合制御することで、ドライバーのニーズに合わせたモード選択が可能になっている。

では、開発陣を直撃! CR-Zの走りの実力は?

開発陣のこだわりを聞けば聞くほど期待がふくらむ! ハンドリングの方向性はミニクーパーというCR-Z。ライントレース性にも優れるという。高回転を使うよりも、広いトルクバンドを生かして走るタイプ

開発陣のこだわりを聞けば聞くほど期待がふくらむ! ハンドリングの方向性はミニクーパーというCR-Z。ライントレース性にも優れるという。高回転を使うよりも、広いトルクバンドを生かして走るタイプ

残念ながら、この号ではCR-Zの試乗をすることができなかったが、開発陣の走りへの意気込み、こだわりを聞いてみた。BC CR-Zの走りはどんな感じなのですか?友部LPL ステアリングのギア比はクィックに振っています。キビキビとしたステアリングフィールです。多少のズレはありますが、ハンドリングの方向性はミニクーパーをイメージしてください。でもミニほど極端ではありません……。回頭性に関しては、自分を中心に回ってくれる。コーナリングは普通のクルマよりはアンダーっぽくない。BC ハンドリングは?操安担当 操安関係で一番こだわったのは、ステアリングのフィーリングです。ミニクーパーは乗り味はやんちゃだけど、ハイブリッドということも考えて、ミニクーパーよりはしっとりした味つけにしています。郊外のワインディングを走って気持ちいい。それでいて、日常的に使うので乗り心地をよくしました。車体剛性、シャシーの取り付け部などをよくしてから操安性を突き詰めました。車体剛性は、シビックタイプRユーロに近いんです!BC 速いんですか?開発担当 0~100km/h加速はもちろん計測しています。海外では公表しているはずですが日本では公表しません。ただ、タイムは、ミニクーパーと同じくらいです(BCのつかんでいる情報によれば、0~100km/h加速は9.7秒で、インサイト、プリウスよりも速い)。BC 6MTとCVTの違いはありますか?開発担当 6MTのほうがカチッカチッとしたシフトフィール、加速感などダイレクト感があり、高回転まで伸びる感じがします。そして6MTはスポーツモードにすると、モーターのアシスト自体が変えられるので、ノーマルモードとの差が圧倒的に体感できます。いっぽうCVTはCVTのレシオを変える(LOWになる)ことで対応しているので、スポーツモードにした時の変化は6MTのほうが大きいですね。2000回転までのトルクカーブはガソリン車にはなかなかできないトルクの厚さで、6MTは特に顕著に感じることができます。まぁ、どちらもトルクバンドが広いので、走りやすいというのも特筆です。と、いう開発陣のコメントからもわかるとおり、CR-Zの走りのターゲットはミニクーパーのよう。試乗が楽しみ!売れ筋はCVTとなると思われるが、開発陣のコメントからも、走りの楽しさを追求するなら6MTに魅力がありそう。MTを駆使して走りの楽しさを満喫してもらいたい。

ドライバーの空間を演出

6MTの操作感はカチッとしていて小気味いい。CVTはシフトレバーのほか全車パドル付き。シートはサイドサポート性に優れていて、座り心地もいい

6MTの操作感はカチッとしていて小気味いい。CVTはシフトレバーのほか全車パドル付き。シートはサイドサポート性に優れていて、座り心地もいい

ほとんどショーモデルから変更のないインテリアデザインは、同じハイブリッドカーでもとにかく安くすることを最優先したインサイトとは質感がまるで違う。デザインにもこだわっていて、ドライバーを包み込むような雰囲気は、スポーツムードを高めてくれる。タコメーターのセンターにデジタル表示のスピードメーターを配置するインパネは、デザイン、視認性とも抜群。インパネ周辺に操作部を集積させているのも使いやすくていい。特筆はドラポジ。スポーツ性を謳ってもアイポイントが高いというのでは興ざめだが、CR-Zは、ヒップポイントをシビックタイプRよりも30mmも下げていてムードを高めてくれる。それでいて、前後ともインサイトを凌駕する視界を確保しているのは立派。シートはサイドサポート性に優れ、スポーツドライビング時だけでなく快適性も持ち合わせている。 いっぽう、リアシート。CR-Zは、2+2の4人乗りだが、フロント2座席重視の設計のためリアシートは荷室スペースと割り切ったほうがいい。

買い得感が高い価格設定

CR-Zのグレードは、ベースのαと装備が充実したβの2タイプといたってシンプル。それぞれに6MTとCVTが設定される。価格はαが226万8000円、βが249万8000円。それぞれのグレードの特徴、買い得度は、次ページで検証するが、よくこの価格で登場させた! とホンダに拍手!αとβはどっちが買い得? インサイトと比べると?TEXT/渡辺陽一郎CR-Zには、上級のα、ベーシックなβの2グレードが用意される。いってみればシンプルなグレード構成。まずは両グレードの損得勘定を考えたい。αに標準装着されてβにオプション設定、あるいは非設定の装備を価格換算すると、オプション価格をベースにして総額は約33万円だ。両グレードの価格差は23万円だから、αは10万円ほど割安になる。ただし、標準装着される装備はオプションと違って取捨選択の自由がない。この点を加味して前述の33万円から20%のディスカウントを見込むと26万4000円。厳しく計算してもαは3万円以上も割安だ。買い得グレードはαになる。特にディスチャージヘッドランプ/アルミホイール/スマートキーの3点は人気が高く、必然的にニーズも高い装備。この3品目はβにもオプション装着することができるが、その場合、総額は22万500円となる。αを選択すれば、その金額に1万円弱を加えるだけで車間距離の調節機能を持たないクルーズコントロール、ウォッシャー付き間欠リアワイパーなどの装備が加わる。従って、あえてスッピンのCR-Zを求めないかぎり、αを選ぶのが得策になる。トランスミッションは、パドルシフト付きのCVTと6速MTを選ぶことができる。価格は同額。フィットではMTが5速でパドルシフトCVTと同額だから、CR-ZはMTが6速化されるぶんだけMTが割安。従ってCR-Zの買い得ベストを挙げるならαの6速MT仕様。ただし、10・15モード燃費はCVTに対して2.5km/L下まわる22.5km/Lになる。SAIやHS250hの23.0km/L、フィット1.3Gの24.0km/Lにも見劣りするのは不満だが、機能と価格の関係だけを見れば最も推奨できる。次はインサイトとの比較。CR-Zはリヤ側のドアを持たない半面、エンジンが1.5Lに拡大されてボディも3ナンバーサイズになる。装備はCR-Zのβとインサイトの最上級グレードのLSが最も近い。価格はインサイトLSが221万円だから、CR-Zのβが28万8000円高い。ただし前述のクルーズコントロール、フォグランプ、コンフォートビューパッケージなどはインサイトに装着されない。この価格は約8万円に換算され、概算でいえば排気量の200ccアップとボディ変更の対価が20万円になる。排気量の200cc拡大は一般的なレートで4万5000円。モーターの出力は同じだから、ボディの変更対価が15万5000円だ。この損得勘定は難しいが、インサイトはフィットのパーツを多用して徹底的なコストダウンを図った。そのために旋回時における後輪の接地性と乗り心地に不満がある。そこを考えれば、後席が窮屈になり、燃費性能が低下しても、15万円少々でカッコいい外観と上質と思われるな走りが得られるCR-Zが買い得だ。

人と同じじゃイヤ! という人にオススメ CR-Zのカスタマイズを先取り

ホンダ車は、ほかのメーカーの国産車に比べて、エアロ、サスチューンをしたクルマが圧倒的に多い。それは、純正のモデューロ、さらにワークスチューンともいえるM-TECの存在は無視できない。その両雄がデビューと同時に、CR-Zの魅力的かつ個性的なパーツをリリース! あなたはどっち派?●モデューロ用品バリエーションの豊富さでいえば、ホンダアクセスが手がけるモデューロがピカイチ。今回のCR-Zのドレスアップのテーマは、“大人のスポーツテイスト”にカスタマイズすることで、新たなチャレンジが盛り込まれている。まず、エクステリアでは、シルバーパーツ。これにとどめを刺す! フロントグリル、リアディフューザー部分、フューエルタンクリンドをシルバーにしているほか、Aピラーもシルバー化しているのには仰天!いっぽうエアロパーツは仰々しさを抑えた大人のテイストの落ち着いた雰囲気。エアインテークガーニッシュ、スポイラー、テールゲートエンドにさりげなく装着されたスポイラーなどは玄人好み。エアロは装着したいが、派手なのは遠慮したい、という年輩オーナーにもバッチリ。インテリアでは、光モノ好きにはサイドステップガーニッシュ、スピーカーリング、フットライトなどにLEDがあしらわれているので注目してほしい。レカロシートもラインアップ。ショックアブソーバー、ブレーキパッドは5月下旬発売予定。●無限最近すこぶるいい仕事をして、ユーザーの心をガッチリつかんでいるのがMTEC。無限インサイトは空前のセールスを記録するほどの人気だ。無限CR-Zはモデューロよりも明らかに派手で目立ち度抜群の仕上がりを見せている。アルミにも専用デザインで2タイプをラインアップ。注目はインサイトでも大好評のリアウイング。リアエンドの位置が高いので、ウイング上面はルーフと同じ高さになっているほど過激。しかし、これにより、しっかりと後方視界が確保されているので安心。同じクリアでは、スーパーGTマシンを彷彿とさせるリアバンパー&ディフューザー。レーシーなムード満点で、装着時の満足度はかなり高いハズ。パワーフィール、音が気持ちいいマフラーも装着したいアイテム。いっぽうフロントはシャープさを強調したスポーツテイストに仕上げられている。サイドスポイラーとセットで威力を発揮。走りの面では、インサイトでも評価の高いブレーキ、サスのリリース状況が気になるところだが、ともに今後開発を進めていき、サスは8月下旬、ブレーキは7月下旬の予定。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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