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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.03

ホップ・ステップ大きくジャンプ! 4代目ステップワゴンスパーダは原点回帰でシンプル&ベスト

10月9日、ステップワゴンは4代目へと進化した。

【本記事は2009年11月にベストカーに掲載された記事となります。】パッと見の印象は「原点回帰」。初代の持っていたシンプルで室内空間をタップリととった使い勝手のよさを新型では見つめ直した、と感じた。そして、ずいぶんとボリューム感があるな、とも感じた。大きく感じるのだ。ボディサイズは全長4690mm、全幅1695mm、全高1815mmでもちろん5ナンバーサイズを維持。旧型は4640×1695×1770mmだから、全幅は変わらずだが、全長が50mm、全高が45mmそれぞれ拡大している。ホイールベースは2855mmで変更なし。ラウンドしたルーフラインや、全体的に曲線を意識したボディラインを採用した旧型に対し、新型はスクエアなフォルムを採用することもあり、数字以上に大柄に見えるということもある。とはいえサイズは5ナンバーサイズなので取り回しで苦労することもないし、使い勝手のよさはかなり高そう。

ここがいいゾ!!/1 広々とした室内空間

ストレートに伸びるルーフのおかげもあり、室内は3列目まで頭上も広々。開放的な室内空間だ

ストレートに伸びるルーフのおかげもあり、室内は3列目まで頭上も広々。開放的な室内空間だ

このフォルムとサイズが、5ナンバーサイズBOX型ミニバンにとって最も重要な室内空間の拡大に役立っている。旧型でも室内高は1350mmあり充分なサイズだったが、新型では1395mmにまで高められていて、とにかく室内が開放的。背の高い大人の男性だって、ちょっと首をすくめれば室内に入り込めるし、室内での移動もラクラク。2列目だけでなく、3列目シートエリアでも室内高は高さを維持されているので、圧迫感を感じることはない。2列目シートにはメーカーオプションでセンター部を折りたためるタイプが用意されており、このタイプではウォークスルーも可能となる。

ここがいいゾ!!/2 床下収納する3列目シート

サードシートは床下収納 5ナンバーサイズのBOX型ミニバンとしては初の3列目床下収納式を採用する。3列目が3人掛けとなるため横幅が必要で、全幅の制限のある5ナンバー車では床下収納とすることが難しかったのだが、これを克服した

サードシートは床下収納 5ナンバーサイズのBOX型ミニバンとしては初の3列目床下収納式を採用する。3列目が3人掛けとなるため横幅が必要で、全幅の制限のある5ナンバー車では床下収納とすることが難しかったのだが、これを克服した

3列目シートが床下収納となったのがうれしい。8人乗りの場合、3列目が3人掛けとなり横幅が求められる。5ナンバーサイズの全幅では床下に収納するには大きすぎるので、一般的には跳ね上げ収納となるのだが、新型ステップワゴンはリアフレームの形状などを工夫することで床下収納を実現した。これによってシートの出し入れが簡単になっただけでなく、収納時の荷室スペースが大幅に拡大。3列目シートを収納した時の荷室幅は旧型の830mmから実に595mmも拡大して1425mmにもなっている。

ここがいいゾ!!/3 10・15モード燃費が12.6km/Lから14.2km/Lへと大幅アップ

エンジンは新開発の「可変吸気量制御」により吸気バルブの遅閉じを制御。燃費は14.2km/L

エンジンは新開発の「可変吸気量制御」により吸気バルブの遅閉じを制御。燃費は14.2km/L

これは2Lエンジンの大幅改良と、新たにCVTを組み合わせたことなどの相乗効果。CVTはFFのみの採用だが、ステップワゴンシリーズ初採用となり、4WDモデルには5速ATが組みあわされる。エンジンは2Lのみ。旧型ではスパーダに2.4L搭載車が設定されていたが、スパーダも含め新型は2Lのみとなる。さてこの2L、直4エンジン、旧型ではDOHCだったが、新型では4バルブのままSOHC化して、吸気バルブの1つを低負荷時に遅閉じ制御をする「可変吸気量制御」を採用。これ、プリウスなどハイブリッド車が採用するアトキンソンサイクルってことですよね、つまり。ホンダは自慢のVTEC技術を応用して、2バルブのうちひとつだけを遅閉じ制御させるという離れ業をやってのけたのだ。これが効果絶大!!電制スロットルと組み合わせることで、定速走行時などの低負荷時に、スロットル開度を大きくしてシリンダーに大量の混合気を吸い込みつつ、吸気バルブのひとつを遅閉じさせることで吸気量を制限。ポンピングロスを低減することでエネルギー効率を向上。燃費の向上に大きく貢献しているのだ。ポンピングロスは最大で15%も低減できるという。最高出力150ps/6200rpm、最大トルク19.7kgm/4200rpmは、旧型よりも最高出力は5psダウンしているものの、最大トルクは0.5kgmアップ。発生回転数も300回転引き下げられているので、ドライバビリティはよくなっているはず。実質的なパワーダウンはまったく感じないだろう。このエンジンにCVTを組み合わせることで10・15モード燃費は14.2km/Lへと旧型に対して約12.7%向上。全車エコカー減税対象となり、FF車では75%、4WD車では50%の減税を受けられるのも新型のうれしいポイントだ。

NEWステップワゴン グレード研究 どれを買うのがいい?

新型ステップワゴンは大きく分けて「標準タイプ」とスポーティなイメージを前面に出した「スパーダ」シリーズの2タイプが用意されている。旧型にもスパーダは設定されており、2.4Lエンジン搭載車の設定もあったが、新型では2L、直4の1タイプのみの設定となる。スパーダは写真を見ていただければおわかりのように、バンパー部にまで食い込む存在感のある大型フロントグリル(アクセサリーランプ内蔵タイプ)、ガバリと口を開けたようなフロントバンパー、サイドシルガーニッシュ、テールゲートスポイラー、リアコンビランプクリアレンズ、16インチアルミなどを標準装備。すっきりとまとめ上げられた標準タイプとは一線を画する凄みのある雰囲気を醸し出している。インテリアも黒と青紫を基調としたクールな印象。本革巻きステアリングや専用デザインメーターなどが採用されている。また、パドルシフトも採用しており、スポーティな走りを楽しめる。足回りも専用チューンとなっており、フロントダンパー内にリバウンドスプリングを設けたり、ダンパーロッドの大径化などで確実な接地性と剛性アップを図っている点が標準タイプとの違いとなる。タイヤサイズも205/60R16を標準装着し、オプションで205/55R17を装着することも可能。価格については、標準タイプの「G」が208万8000円、売れ筋となる「G・Lパッケージ」が244万7000円となるのに対し、スパーダは「S」が245万8000円、「Z」が261万8000円と17万~37万円ほどスパーダが高い価格設定。新旧比較では旧型「B」に対応するグレードは新型にはなく、「G」、「G・Lパッケージ」などは新旧で装備内容に大きな差はなく「G」は208万8000円と5万円程度の値下げとなる。他グレードは1万~3万円程度のアップ。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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