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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.03

日産スカイラインクロスオーバー420万円~の価値は!?

ボディカラーは全7色

ボディカラーは全7色

【本記事は2009年7月にベストカーに掲載された記事となります。】スカイラインクロスオーバー。なんというか、そのまんまのネーミングなんだけど、これ、すごくカッコいい!! なんとも「いい感じ」なんですよ。セダンでは味わえない「スペシャル感」がこのクルマの最大の価値。スタイルは写真を見てのとおり。スカイラインの雰囲気を色濃く受け継いでいる。ボディサイズは全長4635mm、全幅1800mm、全高1575mmでホイールベースは2800mm。ホイールベースはスカイラインより50mm短縮されており、全長は120mm短く、全高は125mm高くなっている。が、最低地上高はFRが165mm、4WDは150mmでそれほど高くなっているわけではなく、悪路走破性に重点をおいているのではない。「エクステリアでスカイラインセダンやクーペと共通の部分はどこもありません。あっ、フロントフェンダーのウインカーレンズだけ同じだったかな!?」

開発責任者の大澤辰夫CVSは言う。

エンジンは3.7LのV6。最高出力330ps、最大トルク36.8kgmを発揮する。パワフル!!

エンジンは3.7LのV6。最高出力330ps、最大トルク36.8kgmを発揮する。パワフル!!

「インテリアもね、スカイラインと同じにすればコストダウンできたんでしょうが、このクルマはそういうクルマではないと思っています。メーターパネルやダッシュパネルなど、スカイラインとは違う、専用品を使っています。贅沢品ですから、贅沢品。ハハハハハ」と大澤CVSは続ける。セダンよりも圧倒的に豪華なインテリアもこのクルマの魅力。エンジンはスカイラインやフェアレディZに搭載される3.7LのV6、VQ37VHR(330ps、36.8kgm)のみが搭載されている。トランスミッションは7速ATでFRと4WDを設定。4WDはアテーサETSを搭載する。

420万~500万円の価格はお買い得なのか!?

スタイリッシュなスカイラインクロスオーバー。ボディサイズは全長4635mm、全幅1800mm、全高1575mmでホイールベースは2800mm。最低地上高は2WDが165mm、4WDが150mmとなっている

スタイリッシュなスカイラインクロスオーバー。ボディサイズは全長4635mm、全幅1800mm、全高1575mmでホイールベースは2800mm。最低地上高は2WDが165mm、4WDが150mmとなっている

「価格については7月の発表までなんとも言えません。勘弁してください……」と大澤CVSは言うけれど、販売店を取材したところ、最廉価の370GT(FR)が420万円からと判明。370GTの4WDが447万3000円、本革内装となる370GTタイプPだとFRが472万5000円、4WDだと499万8000円と、ほとんど500万円!! けっこうお高い……、というか、うーん、安くはない。「400万円を超えると、なかなか手が出ませんよ~。2.5L積んで300万円台という可能性はなかったんですか!?」と大澤CVSに聞くと、「このクルマはプレミアムなSUVを狙っています。3.7Lの動力性能もプレミアムをアピールする重要な部分ですからね」と。でも、直接のライバルとなりそうなムラーノと比べると95万~105万円高(ムラーノの価格は250XLが315万円、350XLが362万2500円)、いっぽうレクサスRX350と比べると40万円程度安い価格となっている。

インテリア

適度な包まれ感のある運転席は、スカイラインの名に恥じないスポーティな雰囲気を保ちつつもラグジュアリーなムードが漂う

適度な包まれ感のある運転席は、スカイラインの名に恥じないスポーティな雰囲気を保ちつつもラグジュアリーなムードが漂う

とはいえ、全グレードともにHDDカーナビとBOSEサウンドシステムオーディオが標準装備となっている。これだけで32万~35万円程度なので、実質的には390万円程度からの車両価格と言ってもいい。ベーシックグレードはモケット地のシート&ドアトリムでカラーはブラック。上級のタイプPではシート地が本革となり、カラーはブラックとブラウンが選択できる。インテリアはかなり質感の高さを感じさせてくれる。ダッシュパネルにも本革が張られていてソフトな手触りは上質感を感じさせてくれる。センターパネルは本木目パネル、ドアトリム部は木目調パネルとなるのだがブラウンの色調に微妙なグラデーションがかかっていて、深みのある色調。革張りのセンターアームレストや、これまた革張りのカップホルダーのリッドなど、インテリアは隙がない。ドアトリムの革張り部分もソフトな素材でタッチが上質。ブラックインテリアでは、センターパネルやドアトリムのパネルはアルミパネルとなり、シャープな印象のインテリアとなる。というわけで、インテリアの印象はものすごくいい!! 特にブラウン本革インテリアはちょっと艶かしさもあって、大人のスポーツカーってな雰囲気。でも、編集部ウメキでは、この雰囲気に負けてしまいそう。スポーティなブラックインテリアがいいかな。ベースグレードのインテリアもダッシュパネルやドアトリムの表皮、センターアームレストの表皮の質感は本革インテリアと同じで、シート地がモケットとなるだけなので、ブラックのインテリアでOKというのなら、こちらでもいい。けっして安っぽさを感じることはない。リアシートは、充分な空間。ホイールベースが50mm短縮されているのでどうかな!? と思ったのだが、膝スペースも充分だし、ヘッドクリアランスもまったく問題なし。乗降時にちょっとドア開口部の足元スペースが狭くて足が引っかかるのが気になったけど、座ってしまえばスペースに特に不満はない。

パフォーマンス

LDPを試しているところ。車線からゆっくりとハミ出すような位置でハンドルから手を離すと、ピピピピピと警告音が鳴った後、スススッと車線内に戻る動きをするのであった

LDPを試しているところ。車線からゆっくりとハミ出すような位置でハンドルから手を離すと、ピピピピピと警告音が鳴った後、スススッと車線内に戻る動きをするのであった

動力性能に関しては、もう、完全に過剰領域。「こんなに速くなくてもいいッスよ」状態。2.5Lクラスでも充分満足できるところに330ps、36.8kgmの3.7Lなので、とにかく力強い。7ATもスムーズで、動力性能に文句をつける部分はどこにもない。試乗車は2WDで車重1740kgだったが、90kg重たい4WDでもまったく不満はないはずだ。動力性能は400万円級の価値を感じるが、300万円の価値でもいいから、もうちょっと安いグレードがあると私にはうれしい……。コーナリングや車線変更時のフットワークはまさにスカイライン譲り。車高の高さ、重心の高さをまったく感じさせることなく、“スパッ、スパッ”と動いてくれる。スカイラインを名乗るに恥じないハンドリング性能だと思いましたね。後輪駆動ならではのフリクション感のないスムーズなステアフィールが上質。VWトゥアレグやポルシェカイエンでも味わえないタッチである。このステアフィールには400万円の価値ありと思いましたね、実際。ただ、私の場合、そんなに出せるお金は持っていないけど。

んで、スカイラインクロスオーバー、どうなのよ!?

結論を言っちゃえば、「400万円級の価値はあり」、と感じました。絶対的な金額は決して安くはないけれど、エンジンのパフォーマンス、上質でスポーティなハンドリング、そして大人の鑑賞眼を充分満足させるインテリア……。若いころ、クルマ好きでスカイラインの2ドアクーペなどに乗っていたオジサンだったら、このクルマの「よさ」を乗った瞬間感じ取れるだろう。そんな人ならけっして高価だとは感じないはずだ。スカイラインクロスオーバーのデビューは7月13日。あと1カ月だ。(編集部・梅木)

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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