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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.04
最もコンパクトなベンツSUVは乗り味も軽快 メルセデスベンツGLK
コンパクトなSUV

SUVとしては車高も低く抑えられているので、実際の乗り降りもしやすい。取り回しのいいボディサイズなので、狭い道の多い都会の道を走るシティユースにはもってこい。ミッションは7速ATを採用している
【本記事は2008年12月にベストカーに掲載された記事となります。】欧州で活況となっているコンパクトSUVカテゴリー。輸入車勢ではBMWX3にVWティグアン、国産車ではCR―VにRAV4、そして今後はアウディQ5にボルボXC60などのデビューが控えている。そんなコンパクトSUV市場にベンツが投入したのがGSLだ。ベンツには本格的なオフローダーのGクラスを筆頭に、最高峰のSUVモデルのGLクラス、その下のレンジのMクラス、それにクロスオーバー車のRクラスでSUV軍団が構成されている。今回、登場したGLKはMクラスよりも下に位置する最もコンパクトなSUVとなる。
Gクラスとメルセデスデザインの融合

231ps/30.6kgmを発揮するV6、3RDOHCエンジンを採用
Gクラスのイメージを受け継いだスクエアなエクステリアは、「Gクラスとメルセデスデザインの融合」が掲げられ、ライバルのSUVたちが丸みを帯びた流線型のスタイリングを採用しているのとは一線を画している。SUVではクラストップレベルのCD値0.34を達成し、全長は4530mmとCクラスセダンより55mm短くなっている。ベースはCクラスワゴンで、インテリアではステアリングホイールやセンターコンソールなどが流用されている。搭載されるエンジンは3L、V6(最高出力231ps/最大トルク30.6kgm)のみで、価格は675万円。本国で設定される3.5LのV6と2.2Lのディーゼルターボは未導入。
運転していてボディの見切りがよかったのも実感

主要諸元
今回、市街地を中心に試乗してみたが、フロントにマクファーソンストラット、リアにマルチリンクを採用したGLKの足回りは非常にしなやかに段差をいなし、細かなピッチングや突き上げは抑えられていた。このあたりは走行状況に応じ、減衰特性を変化させるセレクティブダンピングシステムの効果が表われていた部分だ。また、同時に試乗したMクラスに比べて非常に取り回しがしやすく、軽快さが感じられた。GLKの特徴でもある切り立ったフロントウィンドウにより前方視界が広く、運転していてボディの見切りがよかったのも実感できた。夜間走行もベンツ初採用となる可変式ヘッドライトシステムで、走行状態でライトの照射をコントロールするインテリジェントライトシステムで抜かりはない。欧州では10月より配車開始となり、デビュー後3カ月で2万5000台を受注している。日本では左ハンドルのみの設定というのが気になるが、並みいる強敵が揃う日本でどの程度支持されるのか、注目したいところだ。(本誌・渡邊)