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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.04

早くもリニューアル!? サスがソフトになった 日産GT-R 乗って違いはわかるのか?

GT-Rが早くもマイチェン!!

ニュルでテスト中のスペックV。29秒をマークした市販仕様は今回の北米仕様の足だが、タイムアップ最大の要因は気温だと鈴木利男氏は言う

ニュルでテスト中のスペックV。29秒をマークした市販仕様は今回の北米仕様の足だが、タイムアップ最大の要因は気温だと鈴木利男氏は言う

【本記事は2008年9月にベストカーに掲載された記事となります。】昨年12月より納車が開始された日本仕様のGT-Rと、その後開発が進められ、7月7日から納車が開始された北米仕様のサスペンションセッティングが異なっている、ということはこれまでにもお伝えしてきた。「特にマイチェンとか一部改良といったレベルのものではありません。GT-Rにかぎらず、どのクルマでも日々改良については検討していて、細かい部分の仕様変更などは日常的に実施されているもの。今回も、北米向けに乗り心地、操安性などの煮つめのチューニングをしていく中で、よりよい方向性のものが見つかったので、ならばすべての仕向地向けにこれを採用しよう、ということになったということです。一部部品の仕様変更、と捉えていただければと思います」と日産広報部。BCが調査したところ、どうやら北米でのデリバリー開始よりも早い、5月中旬頃の納車分から新しい足に変わっているようだ、ということが判明した。いま納車になっているGT-Rは足の変更されたモデルとなっている。この北米サス、ニュルで7分29秒というタイムをたたき出したから大騒ぎ。昨年9月、オリジナル仕様の足でニュルを走ったタイムが7分38秒。一気に9秒も短縮したのだから、「魔法のサスセッティング」のように伝えられた。

一般道で乗って、足の違いがわかるものなのか!?

初期型はハードでソリッド

初期型はハードでソリッド

が、テストドライブを担当した鈴木利男氏は「29秒を出したクルマはミッションのマウントとリアのバネ、ショックのレートをちょっと変えただけ。細かな仕様までは聞いていないけど、ちょっと乗り心地がよくなっていたので、ソフトめにしたんだろう。でも、タイムアップの最大の要因は気温だと思う。昨年9月に38秒をだした時よりも、今回29秒を出した時のほうが外気温、路面温度ともに低かったんですよ。これがエンジン、タイヤによかったんでしょう。ただ、29秒の時のがラクに運転できている。気温の要因が大きいと思うんですよね」とあくまでもさりげない。さて、リニューアルなったGT-Rだが、一般道で乗って、足の違いがわかるものなのか!? わかるのなら、それは「いい方向」に変わったのか、それとも……。自ら発表と同時にGTRを購入した元レーシングドライバー、若手自動車評論家の五味康隆氏に“ニュー”GT-Rを味わってもらった。

「ああ、これはずいぶんソフトになっていますね」

エンジンにはいっさい手が加えられてはいない。480馬力、60.0kgmの強烈なパワーは相変わらずであった。トランスミッションは対策品になっているが、フィーリングに違いは感じなかった

エンジンにはいっさい手が加えられてはいない。480馬力、60.0kgmの強烈なパワーは相変わらずであった。トランスミッションは対策品になっているが、フィーリングに違いは感じなかった

走り出してすぐ、その違いを指摘。「ボクのGT-Rとぜんぜん違います。乗り比べてみてください、すぐにわかります。興味あったんですよね。GT-Rが足のセッティングを変更した、という話は知っていました。一度試してみたいと思っていたんですが、ニューバージョンには今日初めて乗りました」変わっているのは足のセッティングだけのようで、少なくとも見たかぎりではエクステリア、インテリアともにいっさい手が加えられている様子はない。また、エンジンに関しても特に手が加えられていることはないようだ。ただ、トランスミッションに関しては、初期トラブルの対策品に変更されているとのことだが、特に操作フィーリングが変わっていたりすることはないようだ。さて、五味レポーターのインプレッションは!?

インテリアもデビュー時といっさい変更はなし。特にマイチェンとか一部改良をメーカー側が謳っているわけではなく、あくまでもサスペンション部品レベルでの改良、という位置づけなのだ

インテリアもデビュー時といっさい変更はなし。特にマイチェンとか一部改良をメーカー側が謳っているわけではなく、あくまでもサスペンション部品レベルでの改良、という位置づけなのだ

まず第一印象は乗り心地がいい、というもの。GT-Rには3段階のサスペンションモードが選べるのだが、ニューGT-Rの「ノーマル」が初期モデルの「コンフォート」に相当する感じ。なんでもGT-Rは8000kmほど走ってブッシュがこなれて本来の乗り心地が出てくるということなんだけど、今日の試乗車はまだ5000kmしか走っていない。この段階でハッキリとわかるほどソフトなのだから、ある程度距離を走ったらどうなるのか!? ちょっと気になった。ソフトになったぶん、足がよく動いている感じでロール量も増えている。ダンパーの伸び側がソフトになっている印象。スパッと切り返すような場面で、初期型よりも時間がかかっている印象。動きがちょっとだけスローになっている。

主要諸元

主要諸元

そういった意味では、誰もが乗りやすさを感じるセッティングになったといってもいいだろう。が、逆に言えば初期型がもっていたソリッド感が希薄になったともいうことができる。ただ、そのぶんコントロールにシビアな面があったことは間違いない。そのあたりを改善したということなのだろう。サスペンション取り付け部の剛性は上がっている。これはセッティング変更によるものなのか、あるいは新車に近いからなのかは判別できない。が、段差の激しい路面を走ると、ショックを吸収し切れていない印象。初期型は硬いけれどショックは吸収する、という足だったのでちょっと違和感。さて結論。GT-Rは足を変えてよくなったのか!?ボクは、正直言えば、初期型のハードだけどソリッドな乗り味がGT-Rらしくて好き。ただ、ボクはずうっとGT-Rに乗っているからそう思うのかもしれない。初めてGT-Rに乗ったなら、新型の足のほうが乗りやすく感じるかもしれないな、と思った。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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