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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.04
馬が86匹増えました! ランエボXの弟ギャランフォルティスが登場!!

ギャランフォルティスラリーアート
【本記事は2008年8月にベストカーに掲載された記事となります。】印刷屋さんも大変だったが、馬をいっぱい並べてみた。イチ、ニッ、サン匹……。ちゃんと数えてみると、86匹います。駄馬はいません。体が弱い白馬もいますが、血統はいいです。そうなんです。86馬力もパワーアップしちゃったんです。ヒヒ~ンなのです。昨年末より本誌スクープ班がその存在をキャッチしていたランエボXの弟分にしてフォルティスのハイパワー版、我々が「VR-4」(一部三菱社内でもそう呼ばれていたそうだ)が、ついにデビューした。その名もギャランフォルティスラリーアート。立ち位置としてはランエボXとギャランフォルティスのちょうど中間にあり(価格もパワーも)、「フォルティスじゃちょっと物足りないけど、ランエボはちょっと行き過ぎかな」というような「ジャストサイズ」を求めるユーザーに応えたモデルとなっている。ここではそんなフォルティスラリーアートを詳細に見ていきたい。
エンジンは?

ギャランフォルティスラリーアートに搭載される2L、直4のMIVECターボ。エボXのエンジンをベースにし、シングルスクロール化。使いやすく、高速巡航時の燃費を向上させ、240馬力/35.0kgmを誇る(10・15モード燃費は10.2km/L)
フォルティスラリーアートのエンジンは今や三菱の商品戦略のど真ん中にいるといっても過言ではない4B11型、2L直4ターボが搭載される。吸気側と排気側のカムシャフトに連続可変バルタイシステム(MIVEC)を採用しており、全域で優れたトルクを発生、省燃費にも寄与している。280馬力を発揮するランエボX用をベースとして、ツインスクロールからシングルスクロールに変更。ラジエター、エアクリーナー、インタークーラーの形状およびサイズを最適化したことにより、240馬力/35.0kgmを発揮しつつ、平成17年基準排ガスレベル50%低減(☆☆☆)を達成。フォルティスより猛々しく、ランエボよりも扱いやすいエンジンとなっているわけだ。
エクステリアはどうか?

ランエボX +40ps +76万9000円
フォルティス、ランエボに共通する逆スラントノーズ、台形グリルを採用しつつ、その台形をメッキで縁取って高級感を演出している。パッと見ただけではフォルティス/ラリーアート/ランエボXのフロントマスクの見分けは難しいが、このメッキ縁取りグリルとエアダムに付けられたラリーアートの専用バッヂがポイントとなる。ボンネットフードはエアインテークと放熱用アウトレットを配したランエボXと同じもの。アルミ製で重量も軽く、スタイリッシュで迫力もある。リアバンパーも専用装備で、デュアルマフラーに対応したスポーティな仕上げになっており、マフラーすぐ横、バンパー下部が垂直フィン形状になっているのがポイントだ。リアウイングはフォルティス共通のメーカーオプションで4万2000円。この値段なら付けたい、と思うところだが、どうせならランエボXの派手なタイプにしてほしかった……と、リアスポ好きの担当は思う。リアスタイルでラリーアートを見分けるならレンズに注目。リアコンビのブラックエクステンションと、最近流行りのクリアアウターレンズを採用しており、引き締まった印象を持つ。
インテリアはどうなの?

ランエボに比べるとゆったりとした上質感のあるフォルティスラリーアート
デザインテーマは「ドライビングへの集中力を高めるインテリアデザイン」で、従来の「スポーティ=タイト」といった公式をあえて使わず、ゆったりとして使いやすさを考慮に入れたデザインとなっている。ところどころにシルバーがあしらわれており、それが上質感と「引き締め」を演出。なかなかこれは高級感あるんじゃない?メーターパネルは専用装備で、スポーツ走行時により重要なタコメーターを左に配置。盤面をつや消しブラックとして、文字を読み取りやすいホワイト文字としたことで昼夜ともに高い視認性を確保している。フロントシートはホールド性と快適性を両立した、緩やかなサイドサポート形状を持つタイプ。ランエボXと同一のスペックを持つ、グリップ効果の高いスウェード調ニット生地を採用している。
SSTのみのミッション

もちろんSSTは健在!
それでは気になるのが、ランエボXで初採用となった画期的な新装備、ツインクラッチSSTはどうか。もちろんしっかりと装備されている。ランエボXからの変更点として5、6速のギア比を変更。主に長距離ドライブでの燃費を向上し、10・15モード燃費でランエボX比2%(10.2km/L)アップとなっている。なおこのギャランフォルティスラリーアートはSST搭載モデルのみで、5速MT車の設定はない。
4WDには抜かりなし?

アクセルとブレーキペダルにラバーグリップを採用。すばやい操作でも安心
注目の4WDシステムだが、エボXに搭載されるAYC(左右駆動力分配システム)は、フォルティスラリーアートには積まれていない。日常での使い勝手を優先し、フロントヘリカルLSD+ACD(アクティブセンターディファレンシャル)+リア機械式LSDで構成されたフルタイム4WDを採用。素直な回頭性とハンドリングを優先させている。もちろん全車フルタイム4WD。
では価格は?

ギャランフォルティスラリアートの価格は298万2000円。ランエボXの375万600円と比べると76万8600円安となり、これは買い得感が高いと言える。ノーマルのフォルティスと比べると64万500円高となるが、装備内容を考えればお買い得といえるだろう。ライバルとなるであろうインプレッサ2.0S-GTスポーツパッケージ(259万3500円/4AT/250馬力)と比較すると若干割高に感じるかもしれないが、SSTと、このスタイリッシュデザインぶんだと思えば決して高くないぞ!