中古車購入
更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.06
掟やぶりの同門対決!? bB派!? クー派!? どっちがクール!?
異例の若者ウケをみせるbB

こちらトヨタbB 悪やのう
【本記事は2006年7月にベストカーに掲載された記事となります。】全国1000万人のベストカー主婦読者の皆様、お待たせいたしました。家庭の財務省、主婦の視点からクルマを研究する初めての試みに挑戦します、編集部Tの妻(主婦歴7年、オバサン歴5年)でございます。このたびダイハツから意欲的なコンパクトカーが登場したとのことで、斜めの視点からこのクルマを斬っていきたい所存です。COOL(かっこいい)が語源のダイハツ・COO(クー)はbBの姉妹車という位置づけでもあります。bBはアクの強いデザインで若者に対して強烈にアピールし、購買層は20代以下が36%、30代が29%と、若年層が6割以上。近頃クルマ購買層の高齢化が進むなか、異例の若者ウケをみせています。しかしbBはあまりにも挑戦的なデザインとコンセプトで、保守的なクルマ作りで鳴らすトヨタ社内では「眉をひそめるユーザーも多いのでは」という心配が立ちこめたようです。使い勝手を優先し、主婦層や中高年層をターゲットにしたグレードも必要ではないか、という声があったそうです(ダイハツの方に「そういうことですよね?」と聞いたところ、「一部、事実です」と言っていました)。本来ならbBと同時発売するはずが、トヨタのイメージ戦略のために半年デビューを遅らせたのだとか。ま、セコいわー。
安心して買える姉妹車

いかつい顔のbBを敬遠していた人でも、柔らかい表情のCOOなら安心!? どこかホッとする和み系で、年齢を問わず支持されそう
もちろん「安心して買える姉妹車」といってもbBのよさを引き継ぎ、クールさにはさらに磨きをかけています。外観デザインは主婦の私から見てもなかなかにかっこいい。気がねなくスーパーへ買い物にも行けて、向こう三軒両隣のうるさ方、先輩奥様軍団にも眉をひそめられる心配もなし。ちなみに開発陣はこのクルマを「ネコバス」と呼んでいたそうだが、ぼわ~と口を開けたところなどよく似ている。“となりのトトロ”の方がワルのbBよりホッとするのう。
240mmの長大なスライド機構

たっぷり積めるラゲッジ!! フルフラットなどのアレンジはもちろん可能で、さらにリアシートのスライド機能が追加されてラゲッジの使いやすさが大幅に進化している。シートを倒す時のアクションがしやすくなっているのもポイント
続いては気になる使い勝手をチェックしましょう。bBとCOOの最大の違いは「まったりシート」を設定しないことによって得られた長大な後席スライド。左右独立リクライニング機能と240mmの長大なスライド機構を持っており、ラゲッジルームを広くとれるだけでなく後席の座り心地が大変よくなっております。そうそう、bBなら若者カップルが前席に2人乗ればいいけど、家庭を持つ主婦は子供(チャイルドシート)と一緒に後席に乗るのが基本なのよね。最近足が悪くなってきたお義母さんを乗せるのだって、これだけ後席が広ければ快適♪前席にもbBにはないシートリフターが追加されており、アイポイントの高さが確保できます。スクエアなボディと相まって、この視点の高さは狭い路地での取り回しが苦手な主婦には強い味方なのです。旦那が気にする走りやいかついデザインよりも、こういう細かい気配りに主婦は弱いのよ。
お値段

エンジンは1.3Lと1.5Lのラインアップ。どちらも実用トルク型のためタウンユースで扱いやすく、実用上での不満はない。ミッションは4速ATが組み合わされる
さて一番気になるお値段ですが、bBに対して1.3L基本グレードで比べると2万1000円高だけど、売れ筋になりそうな「CL」とbBの「S・Xバージョン」を比べると8万4000円安。マッタリシートも派手なイルミネーションも、1回使ったらもう使わなさそうですもんね~。家族で使うなら圧倒的にCOO。ヴィッツやフィットよりも荷物が積めて見切りもよし。これ、買いだわ!
走りもなかなかいいんだがのう……

リアにはシルバーのガーニッシュが追加されて、より洗練されたスタイリッシュなデザインとなっている。ちにみに、bBで装備されていた大型マフラーカッターはCOOでは設定なし
走りもなかなかいいんだがのう……ボディ、エンジン、ミッションなど走りに関わる要素は変わっていない。つまり、走ってみればbBそのもの、というワケである。品変われば味変わるのだから、COOならではの走り味を演出してほしかったというのが正直なところだった。しかし、実際に乗ってみると、これがけっこう納得の走りではないか。動力性能や燃費など、実用十分の走りである(竹平素信)