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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.08.26
【スズキ】MTの進化形、AGS(オートギアシフト)のメリットとは

goo-net編集チーム
スズキが新開発したAGS(オートギアシフト)は、MT(マニュアルトランスミッション)をベースにした、シフトチェンジとクラッチ操作を自動で行うトランスミッションのことです。
一般名称はAMT(Automated Manual Transmission)であり、マニュアルトランスミッションのようなダイレクトで積極的なシフトチェンジが可能な、AT(オートマチックトランスミッション)として開発されました。
ラパンやアルトのようなスズキを代表する車種に搭載されているシステムであり、スズキの技術を集結した進化形MTともいうべき新世代テクノロジーです。
今回は、マニュアル車のドライブの楽しさとオートマ車の手軽さを兼ね備えた、スズキのトランスミッション「AGS」のメリットを解説していきましょう。
AT限定免許でも運転可能な進化したMT
AGSは「5速MT」をベースとし、あくまでも構造はマニュアルトランスミッションです。
この5速MTに電動油圧式アクチュエーターを追加して、油圧ピストンでシフトチェンジ・クラッチ操作を自動で行います。
電動油圧式アクチュエーターはコンピューターで制御されるため、クラッチ操作やシフトチェンジは一体型コントローラーによりプログラミングされた、適切なタイミングで操作が行われます。
クラッチ制御・シフト制御が最適化されたタイミングで行われるということは、エンジンの無駄な空ぶかしやガソリン消費がなくなり、燃費向上も期待できるということです。
さらに、スズキのAGSは、通常のAMT搭載車では採用していないPレンジやクリープ機能を採用しているため、AT車と同程度の優れた操作性を実現しています。
構造的にはATに分類されるため、AT限定免許でも運転可能です。
しかも、マニュアルモードも選べるので、MT車のようなダイレクトでキビキビとした走りを楽しむこともできます。
燃費向上などの魅力もありますが、AGS一番のメリットは何といっても「MT車のキビキビとした走り」と、「AT車のイージー操作」を併せ持ったユニークな特徴にあります。
今後世界で拡がることが予想されるスズキのAGS
スズキのAGSはラパン・アルト・エブリイ・キャリイなど、さまざまな車種に採用されているシステムであり、スズキのインド子会社である「マルチ・スズキ」が、2017年5月にインドで発売した新型ディザイアにも搭載されています。
今後はインド周辺諸国や中近東、アフリカ、中南米などへも輸出される予定のため、世界的にもAGS搭載車が増える見通しです。
AGS はAT限定免許の方でもマニュアルモードを駆使してMTらしいキビキビと軽快な走りが楽しめ、手軽さと優れた燃費性能からも今後の進化が期待されるユニークなトランスミッションです。
経済性と操作性、走行フィールに優れる特徴から、軽自動車に最適なトランスミッションではないでしょうか。