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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.08.22
【日産】ロングドライブでも疲れない!スパイナルサポート機能付きシートとは

goo-net編集チーム
「長時間運転しても疲れにくい」シートとしては、日産が2011年10月に「スパイナルサポート機能付きシート」を発表しました。
スパイナル(spinal)とは「背骨の、脊柱の、脊椎」という意味で、無重力空間でのデータをもとに背骨や筋肉に負担がかからないように設計されたシートです。
最新の人気のミニバンセレナや上級セダンのティアナ、スカイラインなど、日産を代表する車種に搭載されたスパイナルサポート機能付きシートは、ゼログラビティシートとも呼ばれ、まさに無重力で身体を優しく包むような、かつてない快適な座り心地を実現しています。
今回は、このスパイナルサポート機能のメカニズムを説明します。
NASAのデータにより産み出された背骨の負担を軽減した疲れないシート
スパイナルサポート機能は、NASAが無重力状態で計測した「中立姿勢」をもとに開発されました。
中立姿勢とは、宇宙空間のような無重力の中でリラックスした姿勢のことで、人間工学的にも身体への負担や疲れの最も少なく理想的な姿勢と言われています。
そこで、背もたれの形状を見直し、身体にかかる圧力を分散することで無重力状態の「中立姿勢」に近づけたものが、「スパイナルサポート機能付きシート」です。
従来の車のシートは、シートの背もたれ部分が平坦で、身体の揺れを防ぐため、腰の部分だけ盛り上がっているものが多いですが、腰にだけ圧力(負担)が掛かり、骨盤が浮いた状態になるため、背骨や筋肉に負担がかかりやすいとされ、これがドライバーや乗客の疲れや腰痛の要因とも言われています。
スパイナルサポート機能付きシートは、シートシミュレーターと人体骨格モデルを使い、慶應義塾大学の山崎研究室との共同研究により、人体にとって最適な形状・構造の「中折れ形状」の背もたれパッドを開発し、背骨と筋肉が背もたれ部分にかかる圧力を分散させる、理想的な体圧分布と中立姿勢を実現しました。
また、身体の中でも重さがある「胸部から骨盤部」を連続的に支えることで、背骨への負担を軽減するとともに血行を改善し、ロングドライブの同じ姿勢でも疲れを軽減し、快適な掛け心地を実現しています。
中立姿勢を取り入れた快適シート。日産の技術力でさらなる発展に期待。
NASAが提唱する最も身体に負担がかからない状態とされる「中立姿勢」は、椅子メーカーなど、自動車メーカーに限らず、多くの業種からも注目されています。
乗客へのおもてなしをコンセプトにする日産ティアナでは、中立姿勢を保つ中折れ形状にあわせて、振動吸収3層構造のウレタン素材を使用したスパイナルサポート機能付きシートを採用しています。
背骨や筋肉に負担がかからない姿勢のまま、身体に不快な振動を使えず包み込まれるような柔らかさと心地よさに守られながら、快適なロングドライブが愉しめるアイテムとして重要な役割を果たしています。
スパイナルサポート機能付きシートは完成度が高い技術ながら、さまざまな技術が組み合わされることで、多くの車種への拡大が期待されます。
質感の高い走り、乗る人の快適さも追及した日産の技術力は、今後もますます進化し続けることでしょう。