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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.09.10
【日産】4輪のブレーキを制御するアクティブトレースコントロールとは

goo-net編集チーム
日産のアクティブトレースコントロールは、カーブを安定して曲がる車両挙動テクノロジーです。
コーナリングスタビリティアシストとも呼ばれ、
4輪に最適なブレーキを自動制御で行い、遠心力で外側に膨らむことを抑制します。
アクティブトレースコントロールの特徴
アクティブトレースコントロールは、初めて走る峠道などで威力を発揮します。
不慣れな道だと、思った以上にカーブの曲率が大きく、
車の走行ラインが想像より外側へ膨らむことがあります。
そのため、カーブの途中でブレーキング、ステアリングの切り増しを行う必要あります。
この動作が車の挙動を不安定にさせ、上下に激しく動くロールの原因にもなります。
また、同乗者の不安にもつながります。
アクティブトレースコントロールはそんな不安を解消し、コーナーの安定走行を実現します。
アクティブトレースコントロールの機能
カーブへの進入速度が高い時に、
カーブの入り口で自動に滑らかにブレーキをかけるのがアクティブトレースコントロールです。
カーブの出口でもしっかり機能し、理想のラインをトレースしてくれます。
内側の車輪(右カーブなら右側、左カーブなら左側)にブレーキを自動でかける仕組みで、
峠や山道などのカーブにおいて、安定したコーナリングを実現してくれる機能です。
アクティブトレースコントロールの効果
アクティブトレースコントロールは、
日産のVDC(ビークルダイナミクスコントロール)の技術を応用しました。
アンダーステア(ステアリングを切っても車両の旋回が追いつかない外に膨らむ状態)、
オーバーステア(車両が内側に切れ込んでいく状態で最悪スピンにつながる現象)に陥った時でも、
以下のような項目をモニタリングし、安全運転をアシストする仕組みです。
・ドライバーのステアリングを切る量
・車速
・車に生じるヨー(車を回転させる力)
これらの情報を基に、コーナリングで理想の走行ラインとは異なると判断した場合、
自動制御で4輪を個別にブレーキングし、車両の傾き(ロール)や膨らみを抑えます。
高速でカーブに入っても、適正な侵入速度で安全な走行状態であれば、
アクティブトレースコントロールは作動しません。
つまり、必要に応じた場合のみシステムが介入します。
アクティブトレースコントロールは、日産の掲げる、
「クルマが人を守る:SAFETY SHIELD」というフィロソフィーを形にした車両搭載技術の中でも、
ドライバーへの貢献度が高い安全技術です。
走行性能を向上させる過給機などと違い、
走行安全性能を担う技術は通常だとシステムの作動に気づかないケースが多くあります。
そんなさりげない先進技術が、1台の車に数多く搭載されています。
ドライバーや同乗者に優しく、車を安全に走らせる技術は、
今後もますます進化し続けることでしょう。