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更新日:2020.01.07 / 掲載日:2017.09.03
【ホンダ】アクセルの踏み過ぎを防止するリアクティブフォースペダルとは

goo-net編集チーム
ホンダのドライバーに走行状況に応じた運転を支援する技術の中で、
アクセルの踏み加減をペダルが教えてくれる、
「リアクティブフォースペダル」という、テクノロジーがあります。
機械なのに、「教えてくれる」というのは、
少し抽象的でどういう機能なのか分かりづらいかもしれません。
ここでは、開発の背景やその機能・効果についてご紹介しましょう。
車と対話するためのペダルの反力
「リアクティブフォースペダル」は、運転中、高い頻度で触れているペダルに、
「ドライバーと対話するための会話能力を持たせよう」という、
エンジニアの発想により開発されたものでした。
会話能力とはいっても、AppleのSiriやGoogleのGoogle Assistantのような、
音声アシスタントAI技術ではなく、ペダルに反力を与え、
ペダルからドライバーの足に何らかのメッセージを伝えるというメカニズムです。
ペダルを踏み込むと、あるポジションでペダルが重くなったり、
ペダルからトントンとノックがあったりと、まるで車がドライバーに語りかけるような機能は、
車と向き合いドライビングに楽しさを求めるホンダらしい機能と言えるでしょう。
ペダルを踏み込むストロークの途中に軽く突き当たる「壁」のような感触があることから、
ホンダのエンジニアはこの機能を「壁感反力」とも呼んでいます。
燃費性能の限界に近づくエコドライブを実現
本機能は、ホンダ独自のリアクティブフォースペダルユニットによって制御されています。
現在のホンダ車のアクセルは直接スロットルユニットと、
ワイヤーで機械的に繋がっている訳ではなく、
緻密なアクセルワークと快適なペダルフィールを実現させるための、
電気的に繋がるDBW(Drive By Wire)を採用しており、
モーターを使いアクセルペダルの応力を変化させるのが特徴です。
ユニットがアクセルペダルに力を加えることで、
そのシーンでの最適なペダルの踏み込み位置(量)を教えてくれるのです。
これにより、無駄に踏み込んでいた場面でも、
機能が働くことにより最適なペダルポジションが分かります。
路面状況に応じて最適な燃費と理想的な加速が両立でき、運転スキルに関わらず、
誰でも燃費性能の限界に近づくことができるのです。
タイヤの空転や衝突回避にも効果を発揮
積雪のある坂道ではアクセルをじわじわと踏んで、
車輪の空転を避けつつ発進・加速する技術が必要になります。
これまでは雪国の人が実際に運転して体得してきたものですが、
本機能ならTCS(トラクションコントロールシステム)と連携し、
その都度スリップしない最適なアクセルペダルの踏み込む位置を教えてくれます。
また、約30km/h以下の低速走行中に、
前方車両との衝突の回避・軽減を自動ブレーキ等で支援する、
「シティブレーキアクティブシステム」とも連動し、
アクセルペダルがドアをノックするように振動することで衝突の危険をドライバーへ伝えます。
エコドライブだけではなく、安全運転や危険回避にも効果を発揮するのが
「リアクティブフォースペダル」の優れた点です。
そして、ドライビングの上級者が体得している繊細なペダルの踏み込み具合を簡単に再現でき、
初心者でも快適で安全なドライブや燃費の良さを実現できる、
優れた「会話機能」と言うことができるでしょう。
ホンダらしい「車と対話する機能」は今後も「リアクティブフォースペダル」とともに、
ますます進化し続けることでしょう。